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2016年10月29日の大崎裕史の今日の一杯

東京都大田区平和島

チャーシューメン

2006年10月にオープンした「二郎インスパイア系」。店主は店を出す前は「食べ歩き」の側だった。特に二郎系が好きだった。それが「526(こじろう)」で修業し、とうとう自分で店を出してしまったのだ。まだ「二郎」が24店舗しか無い頃の話である(今は39店)。
今年の10月で、めでたく10周年である。飲食店で10年継続してやれるのは10%と言われており、その一割の中に入ったのだから素晴らしい。決して好立地ではないと思う。ましてや10年前から最近まで「二郎インスパイア」は後を絶たず、あちこちに出店している。さらには「直系二郎」も当時と比べると15軒も増えているのである。

アルバイトを採用せず、体力を使う作業も含めて自分でこなしている。「店主が恐い」とか「知らずに大盛りを頼むと怒られる」とか、いろんな伝説があるがそれらは都市伝説だ。「二郎」でも似たようなことを言われているが、普通に行って普通に食べてくれば、他の二郎と同じように何も問題は無い。ラーメン愛が強く、「ラーメンをネタにされる」のを嫌う。食べられもしないのに大盛りを頼むのは困るので見かけない人が大盛りを頼んでくると「多いのでやめた方がいい」とアドバイスをくれるだけなのだ。

野菜増しや油少なめ、味薄めなどは注文時(食券を渡す時)に言う。
出来上がり直前に「ニンニク入れますか?」と聞いてくるので、その際に「ニンニクを入れるかどうか?」油多め、カラメ、などを申告。

「二郎インスパイア」と書いたが、もう10年も続いているのでそう表現するのはやめてもいいだろう。すでに「ラーメン髭」の味として定着していると言っても良い。
麺は自家製で平打ち。こういうタイプの中では細めの方だが、実に旨い。野菜は注文毎(正確にはロット毎)にお湯で茹でるのでシャキシャキしておいしい。チャーシューも美味しいので今回はチャーシューメン850円にした。通常のラーメンが750円なので100円増しでチャーシューが増えるのは実にありがたい。
脂分やタレもちょうど良く、ホントにおいしく食べることができた。

今日は日曜だったこともあり、11時46分着で外待ち8番目。私の少し前に埼玉から来たラーメン仲間が居たのでしばし寿司談義(笑)。ここは、ホント遠くから食べに来る人が多い。私の仲間で何人も遠くから通っている人が居る。行列も二郎ほどではなく、量も普通に食べられるほど、そしてちゃんとおいしいというのが遠くから足を運ぶ理由だろう。

一昨年、ラーメン評論家の北島さんが亡くなった時、北島さんへの献杯ラーメンを作って、このラーメンが好きだった北島さんに捧げていた。「恐い」イメージがあるかもしれないが、根は優しいのだ。私も「コレクターだから」というのを言い訳にしないでもっと食べに来てみたい。

お店データ

ラーメン髭

ラーメン髭

東京都大田区大森本町2-28-5(平和島)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。