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2016年10月28日の大崎裕史の今日の一杯

東京都千代田区神田

【限定】フォアグら〜麺

麺屋武蔵創業20周年記念限定メニュー「金乃武蔵」第10弾。

店舗は「麺屋武蔵 神山」(神田)にて10/27-10/30(日)の4日間、開店時間から10食限定で提供。価格は2160円(税込)。
(食べたら東京ラーメンショーへもどうぞ!)

メニュー名「フォアグら〜麺」。

第一弾「鮪」、第二弾「ふぐ+獺祭酒粕」、第三弾「鯛+胡椒」、第四弾「筍」、第五弾「鯨」、第六弾「牛」、第七弾「水」、第八弾「スパイス」、第九弾「山の実り(松茸中心)」、そして第10弾は「フォアグラ」。

いつか出るだろうと思っていた「フォアグラ」がとうとうやってきた。さてさて、この食材をどう料理するのか?

まず「フォアグラ」と言えばフランス産ビュルゴー家のシャランQ、もといシャラン鴨 を手配すべく動いたらしい。ところがニュースにもなっている鳥インフルエンザにより輸入禁止のため入手不可能。

そこでいろいろ他国産を試してみた結果、今回はスペイン産とハンガリー産の2種類を使うことになったとか。前者は一度テリーヌにして油に、後者はポアレにしてトッピング。

これまでも限定などでフォアグラがのったラーメンは出ていた。麺屋武蔵が20周年のこの企画で「フォアグラをのせてみました。さぁ、どうぞ」なんていう限定をやるはずがない。じゃあ、何をやったか?!?

「フォアグラチャッチャ」

はあっ!?

そう、ラーメン好きなら誰でも知っており、誰もが好きな「背脂チャッチャ」。そのチャッチャをフォアグラでやってしまっているのだ。どうやら神山の店長は新潟の「燕背脂煮干し」が大好きらしい。そこで「フォアグラを使いたい!フォアグラでチャッチャしたい!」と訴えたらしいのだ(笑)。

そんな無謀な主張を実現するためにいろいろ試行錯誤し、フォアグラの食感や味わいを残しながら、今回の大きな特徴である「油感」が出来上がった。

そのベースとなるスープは、もちろん鴨。
鴨ガラでスープを取り、再度鴨ガラを加えスープでスープを抽出。そのスープに今度は鴨のもも肉をミンチにして投入。これで清湯ながらフォアグラに負けないコクのある鴨スープが出来上がる。

トッピングも鴨。そして鴨と言ったら葱。
池波正太郎も愛した高級千寿葱を使用。
鴨は胸肉をフォアグラ油でコンフィし、神山名物サラマンダーで焼き上げたもの。

麺は特製「包丁切り麺」。
ある食材を丼の底に置き、そこに麺、その上に葱、その上にまた麺、そしてスープをかけ、フォアグラチャッチャし、トッピングを盛り付けて出来上がり。

温度管理やいろんな面で苦労したようだ。
それにしても今回も丼一杯にフォアグラ200gくらい使っているらしい。麺が130gだからそれよりも多い。そもそもフォアグラを「油のように使う」という発想がまた恐ろしい。前回の「松茸をスープと麺にしてしまった」というのにも恐れ入ったが、今回もまた料理人から「なんてことを・・・」と言われるに違いない。。。
そんな麺料理は、こんな機会じゃないと食べられない!
最近は、開店時間前に10食が無くなってしまうらしい。またしても競争になりそうだ。。。

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。