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2018年8月26日の大崎裕史の今日の一杯

東京都港区内幸町

つけ並

2018年5月9日オープン。当初は店名がなく、以前からあった「舎鈴」の看板をひっくり返して営業をしていた。そんな状態で営業を開始するということはすぐに変わるか、実験的な店舗なんだろうとスルーしていた。しかし、食べに行った人の感想がなかなかいいのと、そのまま営業を続けているようなので行ってみようと思うまでに3カ月以上かかったことになる。近くには何度も行っていたのに・・・。
以前の「舎鈴」に引き続き、「六厘舎グループ」の運営で新ブランド。魚介系を一切使わない新機軸。そして麺は太麺ではなく、中太麺。今までの「六厘舎」とはまったく違ったタイプ。
土曜の昼過ぎに行ってみた。並びこそできなかったものの、カウンター15席はほぼ埋まったまま推移するという盛況具合。
今どき珍しい「つけ麺専門店」。ラーメン系のメニューは一切無し。つけ750円、辛つけ850円、ねぎつけ850円、メンマつけ900円、味豚つけ1000円、味豚メンマつけ1150円、というメニュー構成。基本の並は麺量300g。中盛450g、大盛600g、社長750g、会長900g、株主1050gとあり、ひとランク上がるごとに+50円。なので「つけ株主(1050g)」だと1000円。
カウンターには注意書きがあって「大葉(しそ)が入っています。大葉抜きもできます」となっている。六厘舎創業者の三田さんを始め、5人のスタッフのローテーション表があり、三田さんも週2回ほど店に立つ予定。私が行った日は20年以上、側近をやっている番頭の越場さんだった。ということは、この店はグループとしての力の入れ方が半端ない、ということ。
どれどれ、力の入った新ブランド新味を食べてみるとしましょう。
つけ汁は豚骨醤油でバラ肉(味豚)と野菜(キャベツ、大葉、小松菜、葱)やメンマが入っている。麺は中太だが、つけ麺としては細い方ではないか。蕎麦っぽい色をしたオリジナルのこの店専用の麺。そのままスープを付けなくともなかなかいける。
しかし、スープに浸けて食べるとなかなかイケルので驚いた。鶏豚骨醤油のつけ麺は過去にもあっただろうが、パッと浮かばない。これは野菜や味豚の効果もあって実においしい。麺を深く沈めて、持ち上げるといろんな具材も一緒に持ち上げてくれるので食べていて飽きずに楽しめ、しかも新鮮でおいしい。言ってみれば「丸長」(目白)のチャーシュー野菜つけそばなどを頼んだときと似たような楽しさがある。(味は違う)これは、リニュアル用に安易に作ったブランドでは無さそうだ。スープ割りはなんとヤカン入りのほうじ茶。さっぱりしてそれでも十分おいしい。
斬新さはないのにこんなに感動したつけ麺は久しぶり。また近くによる機会があるのでその際は別なメニューを頼もうと今からワクワクしている。

お店データ

孫作

孫作

東京都港区西新橋1-16-2 山水ビル1F(内幸町)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。