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平日 晴天 10:40 待ちなし 後待ち5名〝Dive to Blue〟本日は昨日食べた荻窪の函館塩ラーメン店で見た土方歳三のポスターのお告げ通りに、終焉の地である函館を目指そうと思ったが、そうも行かず即座に断念する。しかし何かを感じるものがあり生誕の地である、東京 日野市へを訪ねてみようと決めた。そこで日野市を検索ワードに入れると筆頭に挙がったのが、こちらの店だった。お店情報を見るとオープンして3ヶ月ほどの新店で皆さんの評価も高く信頼できそうだ。アクセスを確認しようとマップを開いてみると驚いたことに、お告げのあった土方歳三の生誕地の万願寺駅にあるではないか。しかも近くには土方歳三資料館までもあるらしい。これは何かのお導きだと信じて初訪問を決意した。11時開店前の現着を目指して、推奨ルートを参考に午前9時半に自宅を出た。井の頭線を明大前で京王線に乗り換えれば、多摩モノレールへとつながる高幡不動駅には40分ほどで着いた。しかし道中で多摩モノレールに大きな遅延情報があったのでバスのルートに変更した。高幡不動駅前からは京王日野市ミニバスが運行しており、市内路線 豊田駅北口行きに乗車した。バスの中でスマホでニュースを見ていたら奇跡のような出来事が起きた。土方歳三を主役にした新撰組の映画化のトピックスが出ていた。ここまでくると運命としか思えず、神妙な気持ちになっていると二駅で最寄りの日野高校バス停に着いた。バス停からは歩いて数分でマンションの一階にあるこちらを見つけた。開店20分前に現着で行列もないので、すぐ隣の土方歳三資料館を訪ねてみた。しかし開館時間が12時のようなので、外から眺めただけで店先に戻った。一番手をキープしたが後列が続かず不安になっていると5分前には後列が続き始めて、開店時には6名の並びとなっていた。定刻になりご主人が、えんじ色の暖簾を掛けてオープン。先頭で入店し券売機の前で予習しておいたハイエンドのお題を発券しカウンターの好きな席に腰を下ろした。店内を見渡すとL字のカウンターの背後には店内待ちの椅子も置いてあり、ゲストファーストが表れている。新しくはあるが家庭的な雰囲気があふれている。それは客席だけでなく調理場にも見られた。まず驚いたのは、ゆで麺機を設置せずに10リットル程のステンレス製の寸胴鍋に湯を沸かして代用している点だ。テボも2つしか入らないので生産性は悪くなるが、一杯に対する集中力は高まるので食べ手としては有難い。たしかにRDBの備考欄に「一度に一杯ずつしか作らない」との注意書きが記してあったのは本当のようだ。※その後、二杯に変更あり最新機器に頼らなくても旨いものは作れると言わんばかりの店内を、勿論ご主人ひとりで切り盛りしている。券売機横のサーバーでセルフで水を汲んで席に戻ってくると第一ロットでの調理が始まった。器を温めていた湯を鍋に戻すと、しっかりと再沸騰した事を確認してから麺を投入した。情報ではワンロット二杯に変更となっていたが、一人前の麺しか入れられなかったので不思議に思って見ていた。するとジャスト50秒の麺上げの、直前のタイミングで次の麺を投入した。つまりはロットの時間差攻撃を仕掛けているのだ。次の麺が茹で上がるまでの50秒の間に盛り付けを完成させ配膳するといった高度の時短テクニックを駆使されていた。そんな技に感心していると着席して6分で我が杯が到着した。その姿は白磁の切立丼の中で、無骨で荒々しくはあるが、実直そうで優しさあふれる表情を見せる。ご主人のお人柄が表れているようにも見える。まずはスープをひとくち。先行するのは魚介油のオイリーな中に感じる煮干し香。うるめのような香味油の下にはシャープな鰹だしの旨みが土台と為す。他にも乾物由来のコクも感じるので、干し椎茸やスルメイカなどが深みを持たせているのではないだろうか。スープの温度が低めの設定なので、味わいは伝わりやすいが寒空の下で冷えた身体には少し残念。しかし初動で感じた魚介の旨みが引いていくと、鶏ガラ主体のような動物系スープの強さも顔を出してきた。合わせるカエシも角がなくキレよりも風味やコクで輪郭を形成している。全ての調和がとれていて「これぞ」といった特別な印象はないが、それこそがこのスープの最大の武器にも思える。麺上げまで50秒と早茹での麺は中細ストレート麺の低加水。整えられてない麺線が無骨に見える理由のひとつでもある。かなりの早茹での割だがパサつきはなく、しな垂れるような麺質が箸先からも分かる。口に運ぶと思った通りに固茹でではなく滑らかな口当たりが心地よい。それは啜り心地にも表れ、スープを持ち上げた麺との一体感の中で啜る楽しみが見事に表現されている。グルテンの力強さは感じないがスープとの相性を考えての麺選びなのだろうが、コシの強い麺が好みの私には物足りなさも感じた。具材のチャーシューは二種類に見えたが、実質は三種類。手前に盛られた低温調理は豚肩ロース。かなり薄切りだが、ハイエンドの「上」にしたので四枚も盛られている。肉質本来の持ち味を活かした味付けなのか、うす味過ぎて寂しい気もする。塩気は少なくても良いがスパイス香は効かせてあっても良いのではと感じた。薄切りゆえに熱変化も早いので食べるタイミングに注意も必要かも。その奥には鶏ムネ肉と鶏モモ肉のチャーシューが二枚ずつあるが、調理法は同じだが味付けが少し異なる。それぞれに焼き目が付けられて香ばしさがあるのは同じで、どちらもシンプルなマリネの味付けだが、右側の鶏モモ肉の二枚には粉山椒が振られて個性を与えている。そのままダイレクトに爽快な和の刺激を楽しむも良し、スープにくぐらせて山椒の香りを移すも良しと具材ながら薬味の要素も兼ねている。食感も生っぽさのない安心の火入れ具合が素晴らしい。「上」にはデフォで入っている味玉は、かなりのうす味玉で好みとは違っていた。下茹での半熟加減も良く漬けダレの出汁の香りは浸みているが、塩分の浸透は感じられず熟成感にも乏しかった。メンマは太めのものだったが、柔らかいが繊維も感じながら消えていく良質のメンマ。味付けも穏やかでラーメン全体のバランスを壊さない名脇役となって、食感のアクセントを生んでいた。薬味はネギ類は無く、青みの小松菜のみ。ネギの香味に頼らなくても十分に風味豊かなので必要ないのだろうか。それとも香味油にネギの香りを抽出しているのかは判断できなかったが、このスープには薬味のネギは必要ないと私は思った。色どりで小松菜を添えてあるが上品な苦味が良く、色みも食感もアクセントとなっていた。第一印象の無骨さとは反して、繊細で豊かな旨みに魅了されて完食完飲していた。昨日の土方歳三のお告げは間違っておらず、遠くまで訪ねて来た甲斐があった。中には価格面で賛否もあるようだが、かなり原価のかかる食材を使われていそうなので、それも納得できた。食べ終えた頃には店内待ち席も満席で外待ちも出来ていた。本日の客層はオープン特需の客人ばかりでなく、ご近所の家族連れも見受けられた。おひとりで大変だろうと察するが、ますます地元に根付いてファンが増え続ける未来が待っていそうな気配がしている。それにつれて、研究熱心なご主人なら更なる高みへとブラッシュアップしてくれる事を確信した一杯でした。
〝Dive to Blue〟
本日は昨日食べた荻窪の函館塩ラーメン店で見た土方歳三のポスターのお告げ通りに、終焉の地である函館を目指そうと思ったが、そうも行かず即座に断念する。しかし何かを感じるものがあり生誕の地である、東京 日野市へを訪ねてみようと決めた。
そこで日野市を検索ワードに入れると筆頭に挙がったのが、こちらの店だった。お店情報を見るとオープンして3ヶ月ほどの新店で皆さんの評価も高く信頼できそうだ。アクセスを確認しようとマップを開いてみると驚いたことに、お告げのあった土方歳三の生誕地の万願寺駅にあるではないか。しかも近くには土方歳三資料館までもあるらしい。これは何かのお導きだと信じて初訪問を決意した。
11時開店前の現着を目指して、推奨ルートを参考に午前9時半に自宅を出た。井の頭線を明大前で京王線に乗り換えれば、多摩モノレールへとつながる高幡不動駅には40分ほどで着いた。しかし道中で多摩モノレールに大きな遅延情報があったのでバスのルートに変更した。
高幡不動駅前からは京王日野市ミニバスが運行しており、市内路線 豊田駅北口行きに乗車した。バスの中でスマホでニュースを見ていたら奇跡のような出来事が起きた。土方歳三を主役にした新撰組の映画化のトピックスが出ていた。ここまでくると運命としか思えず、神妙な気持ちになっていると二駅で最寄りの日野高校バス停に着いた。バス停からは歩いて数分でマンションの一階にあるこちらを見つけた。
開店20分前に現着で行列もないので、すぐ隣の土方歳三資料館を訪ねてみた。しかし開館時間が12時のようなので、外から眺めただけで店先に戻った。一番手をキープしたが後列が続かず不安になっていると5分前には後列が続き始めて、開店時には6名の並びとなっていた。
定刻になりご主人が、えんじ色の暖簾を掛けてオープン。先頭で入店し券売機の前で予習しておいたハイエンドのお題を発券しカウンターの好きな席に腰を下ろした。店内を見渡すとL字のカウンターの背後には店内待ちの椅子も置いてあり、ゲストファーストが表れている。新しくはあるが家庭的な雰囲気があふれている。それは客席だけでなく調理場にも見られた。
まず驚いたのは、ゆで麺機を設置せずに10リットル程のステンレス製の寸胴鍋に湯を沸かして代用している点だ。テボも2つしか入らないので生産性は悪くなるが、一杯に対する集中力は高まるので食べ手としては有難い。たしかにRDBの備考欄に「一度に一杯ずつしか作らない」との注意書きが記してあったのは本当のようだ。※その後、二杯に変更あり
最新機器に頼らなくても旨いものは作れると言わんばかりの店内を、勿論ご主人ひとりで切り盛りしている。券売機横のサーバーでセルフで水を汲んで席に戻ってくると第一ロットでの調理が始まった。器を温めていた湯を鍋に戻すと、しっかりと再沸騰した事を確認してから麺を投入した。情報ではワンロット二杯に変更となっていたが、一人前の麺しか入れられなかったので不思議に思って見ていた。するとジャスト50秒の麺上げの、直前のタイミングで次の麺を投入した。つまりはロットの時間差攻撃を仕掛けているのだ。次の麺が茹で上がるまでの50秒の間に盛り付けを完成させ配膳するといった高度の時短テクニックを駆使されていた。
そんな技に感心していると着席して6分で我が杯が到着した。その姿は白磁の切立丼の中で、無骨で荒々しくはあるが、実直そうで優しさあふれる表情を見せる。ご主人のお人柄が表れているようにも見える。
まずはスープをひとくち。先行するのは魚介油のオイリーな中に感じる煮干し香。うるめのような香味油の下にはシャープな鰹だしの旨みが土台と為す。他にも乾物由来のコクも感じるので、干し椎茸やスルメイカなどが深みを持たせているのではないだろうか。スープの温度が低めの設定なので、味わいは伝わりやすいが寒空の下で冷えた身体には少し残念。しかし初動で感じた魚介の旨みが引いていくと、鶏ガラ主体のような動物系スープの強さも顔を出してきた。合わせるカエシも角がなくキレよりも風味やコクで輪郭を形成している。全ての調和がとれていて「これぞ」といった特別な印象はないが、それこそがこのスープの最大の武器にも思える。
麺上げまで50秒と早茹での麺は中細ストレート麺の低加水。整えられてない麺線が無骨に見える理由のひとつでもある。かなりの早茹での割だがパサつきはなく、しな垂れるような麺質が箸先からも分かる。口に運ぶと思った通りに固茹でではなく滑らかな口当たりが心地よい。それは啜り心地にも表れ、スープを持ち上げた麺との一体感の中で啜る楽しみが見事に表現されている。グルテンの力強さは感じないがスープとの相性を考えての麺選びなのだろうが、コシの強い麺が好みの私には物足りなさも感じた。
具材のチャーシューは二種類に見えたが、実質は三種類。手前に盛られた低温調理は豚肩ロース。かなり薄切りだが、ハイエンドの「上」にしたので四枚も盛られている。肉質本来の持ち味を活かした味付けなのか、うす味過ぎて寂しい気もする。塩気は少なくても良いがスパイス香は効かせてあっても良いのではと感じた。薄切りゆえに熱変化も早いので食べるタイミングに注意も必要かも。
その奥には鶏ムネ肉と鶏モモ肉のチャーシューが二枚ずつあるが、調理法は同じだが味付けが少し異なる。それぞれに焼き目が付けられて香ばしさがあるのは同じで、どちらもシンプルなマリネの味付けだが、右側の鶏モモ肉の二枚には粉山椒が振られて個性を与えている。そのままダイレクトに爽快な和の刺激を楽しむも良し、スープにくぐらせて山椒の香りを移すも良しと具材ながら薬味の要素も兼ねている。食感も生っぽさのない安心の火入れ具合が素晴らしい。
「上」にはデフォで入っている味玉は、かなりのうす味玉で好みとは違っていた。下茹での半熟加減も良く漬けダレの出汁の香りは浸みているが、塩分の浸透は感じられず熟成感にも乏しかった。
メンマは太めのものだったが、柔らかいが繊維も感じながら消えていく良質のメンマ。味付けも穏やかでラーメン全体のバランスを壊さない名脇役となって、食感のアクセントを生んでいた。
薬味はネギ類は無く、青みの小松菜のみ。ネギの香味に頼らなくても十分に風味豊かなので必要ないのだろうか。それとも香味油にネギの香りを抽出しているのかは判断できなかったが、このスープには薬味のネギは必要ないと私は思った。色どりで小松菜を添えてあるが上品な苦味が良く、色みも食感もアクセントとなっていた。
第一印象の無骨さとは反して、繊細で豊かな旨みに魅了されて完食完飲していた。昨日の土方歳三のお告げは間違っておらず、遠くまで訪ねて来た甲斐があった。中には価格面で賛否もあるようだが、かなり原価のかかる食材を使われていそうなので、それも納得できた。
食べ終えた頃には店内待ち席も満席で外待ちも出来ていた。本日の客層はオープン特需の客人ばかりでなく、ご近所の家族連れも見受けられた。おひとりで大変だろうと察するが、ますます地元に根付いてファンが増え続ける未来が待っていそうな気配がしている。それにつれて、研究熱心なご主人なら更なる高みへとブラッシュアップしてくれる事を確信した一杯でした。