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「味玉味噌らーめん ¥900」@Sagamihara 欅の写真平日 晴天 11:00 先客1名 後客5名

〝怒涛の味噌ウィーク〟

と銘打って味噌ラーメン限定でやってきた一週間だが、四日で五食の太麺に胃袋が疲れを感じてきた。しかし自身に課した目的なので投げ出す事は出来ない。そこで本日は系統の違う味噌ラーメンを探してRDB内を彷徨う。

今週はいずれも札幌の老舗人気味噌ラーメン店と縁のある店ばかりを巡ってきた。本来ならば神奈川 大和市にある同系の店を目指そうと計画していたのだが、その前に流派の異なる店探しをしてみる。

しかし味噌部門で検索して写真を見ると、似たタイプの店が多く挙がっている。濃厚、太麺、モヤシと味噌ラーメンには必須なのだろうか、いずれもこれに当てはまる。捜索難航の中で自身の過去の記憶をたどっていると、冬になったら食べてみたい味噌ラーメンが何店舗かあったのを思い出した。

それは初訪問なので基本と思しき醤油系を食べたが、隣り客の味噌系が気になっていた店のひとつがこちらだったのだ。再度、お店情報で確認すると味噌ラーメンもレギュラーメニューとしてあるようだ。写真からもタイプの違いが見て取れるので訪問を決意した。

そうと決まれば前回と同様に11時開店前の現着を目指して9時半には自宅を出た。下北沢駅の厄介な小田急線への乗り換えにさえ対応できれば二度目の再訪なので問題はない。ナビの指示通りの快速急行だけは間違えないように下北沢駅の地下深くへと潜っていく。

遅延もなく予定通りの快速急行に乗車できた。これで寝過ごさずに相模大野で各停に乗り換えれば目的地まで一駅だ。無事に乗り換えも成功し人生二度目の小田急相模原駅に着いた。ここならは見覚えのある道なのでナビなしで歩いて行く。すると洒落た店構えのコチラがあった。開店10分前の現着だったので行列もないので、隣のコンビニで水を入手。ゆっくりと店に戻ると定刻ちょうどにオープン。その間に先客があり二番手をキープ。入店して券売機でお目当ての味噌系に味玉追加で発券する。前回と同じカウンターに腰を下ろし三ヶ月ぶりの店内を見回す。

カウンターの奥からは見えづらいが入口の横にはこじんまりとした製麺室が設けられている。その中には高級製麺機、その名もリッチメンが鎮座している。前回も確認したが、茹でられる前の生麺を見たときにスープの違いで麺の太さや色、質感が違っていたので麺に対するこだわりも強く感じていたのだ。その麺たちを生み出す製麺機の少し小麦粉にまみれた姿も戦い終えた表情に見えて誇らしく映る。そんな店内を本日は二人体制で切り盛りしている。やはり導線は良くない中でも万全のコンビネーションに見とれていると第1ロットにて5分程で我が杯が到着した。

その姿は白磁の屋号の入った高台丼の中でマーブル模様の景色を見せる。前回の醤油系と器や具材は同じだが、こんなにもスープで風景が変わるものかと驚いた。そしてこの景色を見た時に、昨日までに出会った味噌ラーメンとは違う系譜であると確信して少しホッとしたのが本音だ。

まずはマーブル模様に見える乳化してないラードと水泡が浮かんだ枯色のスープをひとくち。先行部隊はやはりラードによる豚由来の動物系のコクだ。系譜は違えどラードは必須のようである。しかし明らかに違うのは具材を、あおる為に使っているのではない点だ。具材には味噌系特有のモヤシや豚ひき肉は使われていない。だが、中華鍋を使用していたので味噌を焼き、スープと合わせる際にラードを使ったのだろうか。二口目は出来るだけスープ自体の味を確かめたくて、レンゲに浮いた油膜を息で吹き飛ばして、油分のなくなったスープを口に含んでみる。すると麦味噌の粒が舌を刺激しながら口内全体に広がる。その粒がザラつきにも思えるが、味わいは奥深い。そして品がある。鶏ベース清湯スープの上品で深みのある味わいが基礎にあるので、味噌にしか表せない、甘みや塩味と熟成した風味が思う存分に弾けている。コクの中にも潔さを感じるスープの中には微かな生姜の辛味も潜んでいるので、飲むたびに爽やかさでリセットしてくれる。ニンニクや生姜が主張しすぎないので舌が麻痺することもなく、飲み飽きもしないだろう。

このスープに合わせる麺に期待が高まる。箸で持ち上げてみると、スープの色にも似た全粒粉のフスマが色付いて見える自家製中細麺。ちぢれ麺と言うほどではないが、緩やかにウェーブしている。麺上げまで60秒の中細麺は切り刃の角がくっきりと立ったシャープな麺肌。切り立ったエッジの隙間にはグルテンが溶け出して麺同士が寄り添う感じがある。コシが強いタイプではないが、歯応えはモッチリしている。しかし提供時がピークの麺ディションに思われるので、あまりスープ内に放置すると腰抜けになりそうな茹で加減に思える。ちぢれが緩やかなのでスープの飛散を気にせず思い切り啜り上げるとスープを大量に引き連れて飛び込んでくる。まろやかなスープと、まろやかな麺の共演が見事にマッチしている。

具材はチャーシューが部位も調理法も異なるものが一枚づつ。先にロゼ色が残る豚肩ロースのレアチャーシューから食べてみる。調理場内では低温調理器に温度を60度に制された蛇口付き寸胴鍋の中でレアチャーシューが仕込まれていると思われる。さすがの温度設定でレアながら生肉ではない安心の火入れ加減。ソミュール液のスパイスよりも薫香を効かせてある。前回の醤油系の時は少し邪魔に感じた香りも、味噌スープの中では香ばしく感じて好印象。一方の豚バラ焼豚は煮豚型でとろけるような食感が特徴的。その素材の豚バラ肉には中華料理の東坡肉に使うような皮付きの豚バラを使用している。皮なしの豚バラよりは断然に手間はかかるが脂身の旨さは別格である。その旨みを存分に引き出した味付けで、すぐに追加したくなるほどの豚バラチャーシューだった。

追加した味玉は、個性がないのがラーメンの中では活かされているのかも。醤油ダレの浸透も強くないので、味噌スープの中でも異物感はない。出しゃばらない代わりに本来の黄身の甘みが口内をリセットする。単体で食べるよりはスープと一緒にすると楽しめた。

ここまではかなりのハイスコアだったがメンマに関しては残念な仕上がり。太メンマを非常に柔らかく炊いているが素材の悪さか下処理の不具合か分からないが、二本とも縦の繊維が噛み切れない。素材や下ブレかと思ったが二本ともだと下処理の悪さとも考えられる。あまりに口に残るのでティッシュに出さなければいけないほどだった。穏やかな味付けが良かっただけに残念で仕方ない。たとえ下ブレだとしても一期一麺の精神に則ってマイナス点とさせてもらった。

薬味は青ねぎの小口切りと赤タマネギのアッシェが添えてあるが、どちらも香りの良さや切り口の美しさから鮮度の良さが伝わってきた。薬味としての役目もスープや麺の邪魔をしない食感と香りで果たしている。

やはり中盤からは懸念された麺の状態が変わり始めた。しな垂れるような柔らかな麺よりは、ハリとコシのある麺が好みなので食べ急いだが、麺肌に溶け出したグルテンが麺を束ねてしまっていた。そうなると喉越しも悪くなり麺を啜る楽しみは半減してしまった。

もたつきながらもスープの旨さに引っ張られて平らげていた。スープも飲み干せたのだが、連日の暴飲暴食を省みて泣く泣く断念しレンゲを置いた。

当初は大和市での連食を目論んでいたが、相模大野で三時間過ごしても一向に腹が減らず断念した。味噌ラーメンや太麺の腹持ちが良いのではなく、どうやら私の胃袋とラードと相性が今ひとつなのかも知れないと感じた一杯でした。

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