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「煮干そば ¥750+味玉 ¥100」@中村屋総本山の写真日曜日 晴天 10:40 待ちなし 後待ち10名

〝小江戸川越 一泊二日ラーメンめぐり〟

以前、川越にラーメンを食べに訪れた時に思った事がある。それは川越が何気にラーメン激戦区の街だという事だ。前回の訪問時は店選びを迷ってしまうほどに候補の店が多くあった。そこで今回は川越に宿をとって一泊二日で川越のラーメンを堪能しようと決めたのだ。前日から入念にRDBを見ながら計画を立てた。本日は三食を予定しているのだが川越駅から遠い店から行ってみようと思い、一軒目に選んだのがコチラだ。

とりあえず予習は道中の電車内でするとして、午前9時に家を出た。副都心線 Fライナー急行 森林公園行きに乗車すれば乗り換えなしの50分足らずで川越市駅に着いた。続いてはバスに乗るために本川越駅前を歩いて目指す。春が近づく日曜日の駅前は小江戸めぐりを楽しむリタイア組の先輩方で大賑わいだ。そこからは東武バスウエストで15分ほど走ると田園風景が広がる最寄りの伊佐沼入口バス停に着いた。すると、その目前には大きな立て看板の店が見えた。

開店20分前の現着で一番乗りを果たすとしばしの待機。大きな駐車場を完備した郊外店らしいロケーションと佇まいの外観だ。窓ガラス越しには大きな製麺室があり小麦粉や麺箱が積み重ねてある。自家製麺に思いを募らせながら待っていると続々と駐車場に車が入ってきた。定刻直前には行列も二桁に延びていた。

定刻通りにオープンとなりボロボロの暖簾が掛けられ入店開始となった。入ってすぐの券売機でヘッドライナーを飾っているお題に味玉を追加発券してカウンターに座る。店内の様子はL字カウンターとカップルシート的なテーブル席が設けてある。シックな色調で落ち着きと清潔感のある店内を本日は三人体制で仕切っている。調理場に目をやると、奥にはスープ炊きの仕込み場が独立してレイアウトされている。そこに置かれた最大級の寸胴鍋は珍しくはないが、ラーメン店では見たことのない設備には驚いた。それは仕込み場の中央に置かれた大きな舟型シンクだ。大型のマグロなどを洗うのに使われる事が多い流し台がラーメン店の厨房に鎮座している。よほど大量の豚骨か鶏ガラの掃除用シンクだと思われるが、とにかく大きさには驚いた。ここまで見てきた製麺機や寸胴鍋、舟型シンクと全てが大きいのは郊外の立地を活かした利点と客席の多さゆえの特徴だろう。

そんな圧巻の施設に感心していると、着席後5分で我が杯が到着した。白磁の切立丼の中の姿は、分店のさいたま市「煮干丸」で食べたラーメンの印象と違っていた。あまり煮干しを押し出していない色調はニボ耐性の弱い私にはうれしい誤算だ。

まずは豚骨醤油にも見える黄唐茶色のスープをひとくち。レンゲを持つ指先には清湯系ではない抵抗力を感じる。しかしセメント系とも違った中濃的な粘着質だ。そのレンゲを口元に近づけると次第に煮干しの香りが強くなってくる。いざスープを口に含むと香りほどの煮干しの風味は襲ってこない。最低限の苦味とエグ味に抑えた文系の煮干しスープだ。旨みを支えているのは動物系出汁のようで、唇には魚介系にはないコラーゲンの粘りを感じる。豚骨か鶏モミジ由来だと思うがスープにとろみを付ける役割も担っている。カエシの醤油ダレの塩気も出すぎていないので煮干し系の中では私でも飲みやすい優等生的なスープだ。

麺はこのタイプの煮干し系にしては少しだけ太めの自家製ストレート中細麺で、麺上げまでは約30秒。そんな早茹でだが、箸先からはモッチリとした麺質が伝わってくる。お決まりのパツパツ麺を想像していたが、良い意味で裏切られた。好みの麺質に期待が高まり一気にすすり込むと、まだスープに馴染んでない麺からはカンスイの匂いが伴ってきたが、口当たりはとても良い。歯応えも思った通りにモッチリとしていて歯切れも素晴らしい。わずか30秒の茹で時間でも麺の中心にはグルテンが変化してみっちりと詰まっている。この手のスープには少ないタイプの良麺に出会えた。この独特の食感を生み出すために必要なカンスイなので仕方なくも思えるが、初動で気になったカンスイ臭もスープと絡むことで次第に薄れてきた。

具材のチャーシューは豚バラの煮豚型。得意でないトロトロタイプだが、赤身の肉質が良く旨みも豊富だ。それを引き出す程度の味付けもちょうど良く脂身の甘みも官能的なチャーシューだ。一枚はシンプルにそれだけで味わい、二枚目は薬味のネギとの共演を楽しんでみた。

追加の味玉の出来は素晴らしく非の打ち所がない。下茹での半熟加減や黄身の熟成感、それでいて塩気を感じさせない漬けダレの浸透具合。均一に円熟した黄身の甘みが舌全体にまとわりついた所へスープを送り込むと甘みと苦味のコントラストで幸福感に包まれる。私の中ではお手本のような味玉だった。

薬味は少しの玉ねぎと白ネギの笹切りが添えてある。大半を占める白ネギは少し辛味のある田舎っぽいネギだが、先ほどのチャーシューとの共演では素晴らしい相手役を演じてくれた。それに比べると玉ねぎと青ネギの小口切りの存在感は薄く印象に残っていない。

バラ海苔は好みの問題だがスープに影響を受けて与えやすいので板海苔の方が好ましい。しかし、このバラ海苔の質が良いとは思えず香りが不十分だったのが幸いしてスープに溶け出しても強い影響力はなかった。

麺の量は並盛りでも多く感じたが麺の旨さに夢中になって完食していた。最後まで穏やかな塩気だったのでスープも半分くらいは飲んだが、連食のことを考えて惜しみながらもレンゲを置いた。

ヤンチャな体育会系の煮干しラーメンには尻込みしてしまうが、このタイプならば楽しめるようになってきた自身のニボ耐性の向上を確認できた。往路と反対のルートで川越駅まで戻り、連食先を検索すると煮干し系とは異なるタイプの候補店が挙がってきた。川越行脚のスタートとしては幸先の良い始まりを迎えられた一杯でした。

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

川越へようこそ!それもまた一番行きづらい場所でしたね!
泊まり込みだなんてすごすぎますよね。
こちら専門的にはわからないのですが、CP良くて美味しいですよね。
今度ご連絡頂いたら車でご案内しますので申してくださいね。

虚無 Becky! | 2019年3月26日 16:04

昭和のBecky ! さんのホームのようですね。あいさつもなしですみません。車で案内していただけるならあんなに苦労せずに済んだのに。お気づかいありがとうございます。

のらのら | 2019年3月26日 21:43

こちらは非天然由来成分が全面に出ていると思いますが大丈夫でしたか?

ラー太郎 | 2019年4月15日 11:16