コメント
最後の〆拉麺があったのですか〜これは不覚でしたw
こちらも美味しいですよね。職人さんのお店です。niboを名乗っているけど、煮干しが立役者ではなく素材を生かす脇役に回っていると感じる塩ニボ拉麺ですね。麺は加水の効いたカネジン製なのも嬉しいです。私も同意見。
味玉はちょっと残念でしたね。言われるように提供前に1〜2分湯煎されるので、黄身までは熱くならないのでしょうね。川越の3日間とても楽しかったです。ありがとうございました。
虚無 Becky! | 2019年4月3日 12:06ニボ耐性の弱い私でも美味しく食べることが出来ました。味玉は「はなぶさ」での衝撃が強すぎたので、これから先の我が味玉論に影響を与えそうです。こちらの麺はカネジン製なのですね。どうりでコシが強い訳だ。この麺はこれから出会う煮干し系に対する麺思考にも影響してきそうです。
のらのら | 2019年4月3日 14:50こんにちは。
いつも楽しく見てます。
微量の非天然由来成分を使用の場合は分からないですがこちらは結構主張が強いとは思いますが( .. )

のらのら
メシマス・メニホーソ
レイ・セフォー
AX-1
のぼった
じぞう





〝小江戸川越 二泊三日ラーメンめぐり〟
夕方まえに食べ終えた「頑者」を最後に今回の川越行脚も終わりにしようと、一人打ち上げをする為に早くから営業している居酒屋でCOEDOビールを楽しみながら今回の旅の思い出に浸っていた。
当初は一泊二日の予定で始まったが、あまりの川越ラーメンの魅力に取り憑かれ予定を延ばしてしまう程だった。「中村屋総本山」にはじまり「かれん」「UNDERGROUND RAMEN」「麺屋 誉」を初日でめぐり、翌日には「麺屋 かつ善」「麺処 はなぶさ」「麺屋 旬」「ラーメン ひかり」と回った。最終日には「田屋 本店」「麺や 彩」「頑者」の二泊三日で巡ったラーメンの思い出を酒のつまみにしながら呑んでいた。
すっかり夜も更けて酒で気分も良くなってきた頃に、〆のラーメンの事が頭をよぎった。居酒屋のメニューの中にも醤油ラーメンがあったのだが、近場であればとRDBで探してみる。すると近くはないが、都内への帰り道の途中にあるコチラがヒットした。お店情報では遅い時間まで営業しているようで川越駅からのアクセスも悪くない。そこで本日の〆というよりも今回の川越行脚の〆として初訪問を決めた。
東武東上線の各停で一駅となりの新河岸駅に着くと、西口からは真っ直ぐに伸びる道を進んで行くと大きな駐車場を完備したコンビニの向かい側に、巨大なエアー看板が揺れるコチラを見つけた。店外に貼られたメニュー写真で品定めをするが、メニューの充実ぶりに迷ってしまった。屋号からも煮干し系は想像していたが、その中でもサッパリしてそうなものから濃厚そうなタイプまで様々なラインナップだ。今回のツアーでは醤油と豚骨魚介、味噌は食べたが煮干しと塩系はまだ食べてなかったので一石二鳥の塩煮干しにしようと決めて重たい引き戸を開けた。
入店すると券売機から先ほど決めたボタンを押し、追加で味付半熟煮卵と長いタイトルの味玉を発券した。カウンターに座り店内を眺めると入口そばのテーブル席では酒盛りが始まっている。ラーメンだけではなく酒類も充実しているようだ。本日の客層はやはり地元の方が多いようで和やかな雰囲気だ。そんな店内を二人体制で回している。そのうちのお一人が花粉症だろうか鼻を何度もかんでいるが、その手を洗わずに調理させる姿は見てて気持ち良いものではなかった。
そんな中で到着したラーメンには罪はないので気持ちを改めて真摯に向き合う。胴が朱赤の切立丼の中の姿は、気品があり仕事の丁寧さが景色に表れている。体育会系の煮干しではなく、文化部系の煮干しの表情にひとまずホッとした。
まずは微かに煮干しの銀皮が光っている木蘭色のスープをひとくち。レンゲがスープに入っても煮干香の波風が立たない。本当に煮干しなのかと疑ってしまうほどに穏やかな香りだ。ほんのり感じる魚介の香りに誘導されながらスープを口に含むと、誠に繊細な煮干しの香りが小さく花開く。しかし旨みは明確に存在を主張している。呑んだ後の〆にふさわしい安らぎのあるスープに癒される。カエシの塩ダレも、白醤油のような角のない落ち着いた塩気と旨みが輪郭をつける程度にサポートしている。これを選んで正解だったと思える〆向きなスープ。
続いて麺だが、ありがちな低加水中細ストレート麺を予想していたが良い意味で裏切られた。中細ストレート麺ではあったが、加水率は低くなく持ち上げた箸先からもパサついた感じは伝わってこない。照りのある麺肌からも乾燥した食感を想像できない。いざ口に運ぶと見た目通りに滑らかな口当たり。麺上げまで75秒と、このタイプのスープに合わせる麺としては長めに思われる茹で加減が、強いハリよりも優しい口当たりを優先しているようだ。そんな口当たりで滑り込んできた麺だが、口の中で感じる麺の弾力は噛まなくてもグルテンに富んでいるのが分かる。弾けるような麺質を確かめるように噛みつぶすと、モッチリと奥歯を跳ね返すような食感がたまらなく心地よい。やはり低加水タイプの食感よりも個人的にはこのタイプの麺の方が好きな事を再認識した。
具材のチャーシューは二種類。鶏ムネ肉の低温調理は小ぶりで薄味仕立てたが、生っぽさがないので及第点。きちんと条件を満たした加熱なので安全安心なレアチャーシュー。一方の豚肩ロースは切り立てで提供されるので、肉の旨みが抜けてなく赤身の中に詰まっている。下味もぼやける事なく付けてあるのであっさりしているか味わい深い。二種類のチャーシューのコンビはスープに寄り添うような仕上がりが良い。
追加の味玉は黄身が流れ出さない限界点で留まっている。その凝固を支える熟成によるゲル化からも、じっくりと漬け込まれた味玉の証しだろう。そんな完全熟成にもかかわらず、漬けダレの塩分を最低限に抑える事で黄身の甘みを引き出すポイントになっている。味付けも熟成度も完璧なのだが、提供温度の冷たさが残念で仕方ない。湯煎で温め直してはあるが、黄身には冷蔵庫の冷たさが残っていた。
薬味の仕事の丁寧さにも驚いた。予想では粗めの玉ねぎアッシェが添えてあると思ったが、こちらのニボ清湯スープには繊細で多彩な薬味が乗っていた。内容は水菜、葱、赤玉ねぎ、三つ葉が丁寧な仕事を施されている。茹でる手間のかかるほうれん草や小松菜の代わりに切りっぱなしで済む水菜を代用している店には批判的なのだが、こちらの薬味に関しては別次元。切れ味の良い包丁から生まれた薬味たちは活き活きとした食感を思う存分に発揮している。水にさらす事で適度に辛味やエグ味を取り除かれた薬味の上品な香りと食感は、このラーメンに欠かせない存在だった。
ひょんな思いつきで始めた今回の旅の〆に、こんな出会いが待っていたとは不思議なものである。また機会があれば訪ねてみたい店がいくつも見つけられた川越をあとにするのが寂しくも感じながら、川越のラーメンの底力とレベルの高さを思い知った一杯となりました。