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「瀬戸内醤油らーめん ¥850+味玉 ¥120」@ねいろ屋の写真平日 晴天 12:30 先客5名 後客4名

先週は二日連続でコチラの「プラチナポークの背脂らーめん」を食べに来たほどにハマってしまったのだ。本来はニボ耐性もセアブラ耐性もない私にも、サラリといただけた背脂らーめんに出会ってしまった。そんな中で隣客が食べたいた基本の醤油らーめんに心が惹かれていたのは隠しようもない事実ではある。

そこで本日は居ても立っても居られずに再訪を決意した。とは言うものの決意したのは本日ではなく昨日なのだ。もはや中央線沿線めぐりのアジト化している荻窪のカプセルホテルに宿をとって前泊していたのだ。なんと言っても入浴後の生ビールが飲み放題のプランがあるのが最大の魅力だ。生ビールを2時間で4杯飲めば元が取れる計算なのだが、実際には15分もかからずに元が取れた。

さらには15時チェックアウトなのもありがたく、最近では頻繁に定宿として使わせてもらっている。また、朝食にはカレーなども食べ放題となっているので観光客やビジネスマンにも人気のようだ。しかしラーメンのために前泊しているので一度も食べ放題のカレーを食べた事がなく悔しい思いをしている。そこで本日は早朝6時にアラームをセットして、朝カレーを食べてからコチラに向かおうと考えたのだが大失敗だった。出来るだけカレーとご飯を少なくしたつもりが、ゆでたまごを食べてしまい早朝からかなりのカロリーを摂取してしまった。その後に再びベッドに戻り、ひと眠りして10時に目が覚めたが顔はパンパンにむくみ、腹もパンパンにふくれている。早朝のカレーを侮っていた自分に後悔した。

仕方なく開店前の現着を諦めて、ひとっ風呂浴びて腹ごなしをしてから店に向かう事にした。昼を過ぎるとようやくカレーが消化されてきたのを感じてホテルをチェックアウトした。そこからは教会通りを歩いても5分ほどで店先が見えてきた。昼時と言えど道中のラーメン店には行列もなかったのが不思議に思いながら店先に着くと、こちらにも並びはなくすんなりと入店できた。

券売機のない海沿いのカフェっぽい店内に入ると壁際のカウンターに案内された。卓上メニューや壁に書かれた限定メニューから品定めをするが、本日は基本軸の醤油系一点狙いなので悩む事なく表題を告げた。特製盛りにしようかとも思ったが、好物の味玉だけにしておいた。

私以外は女性客の店内を見回すと、本日は男性陣のみのツーオペで回している。客席では夏が近づいている事もあり、こちらの人気メニューの食後の〝かき氷〟を楽しんでいる女性がほとんどだ。後会計スタイルなのでお会計の金額が聞こえて来るが、いずれの客も二千円近い支払いをされているのだ。荻窪マダムの優雅なランチ生活をうらやましく思いながら待つこと10分で我が杯が到着した。

その姿は大きなタコ唐草模様が描かれた砥部焼特有の厚い口縁の多用丼の中で、小さめな器から溢れんばかりの表情を見せている。今回で同メニューは3回目となるが、一度として同じ景色でない事が安定感のなさを生んでいるのだろうか。それは初回のチャーシューの豪勢な盛りっぷりが影響しているかと思うが、回を重ねるたびに量や質が落ちている気がしてならない。しかしそれは見た目だけの事で、美味ければ何の問題もないと思いながらレンゲを手にした。

まずは表層に煮干し由来の水泡が浮かんだ赤銅色のスープをひとくち。三度目にしてようやく煮干しの旨みが特徴的である事に気が付いた。それはイリコなどの青魚の煮干しとは明らかに違った白身魚特有の甘みのある奥深い〝太刀魚煮干し〟の風味を感じる事ができた。その出汁には鶏ガラや昆布などの基本的な旨みが重なっている上に、複雑な旨みをプラスしてある。さらにはカエシにも幅を持たせて、甘みの強い大州産の醤油や、コクの強い再仕込み醤油と旨みと酸味の強い魚醤をブレンドする事で幅と奥行きの両方を表現する超立体的なスープに仕上げてある。このスープには毎回裏切られることはなく安定感のある求めるべき味なのだ。

しかしスープ以外は少し印象が違って見えた。麺は麺上げまでジャスト80秒の中細ストレート麺たが、以前のようなハリやコシを持ち上げた箸先からは感じない。やや茹で過ぎにも思える麺肌を残念に思いながら口に運んでみると思った以上に柔らかく、腰抜けな麺に感じてしまった。麺肌に溶け出したグルテンは麺に癒着を生んでいて、スープの中で〝さばけ〟が悪い。もたつきすら感じる滑りの悪い麺質は今回だけの下ブレなのだろうか。もし麺を変えたのだとしたら仕方ないが、麺上げの不具合や盛り付けでの時間ロスならば残念で仕方ない仕上がりだった。

具材のチャーシューも毎回違う部位が使われている。たしか初回で高得点を付けた時には赤身の旨みの強い豚モモ肉のチャーシューが基本でも三枚入っていたのだが、今回は豚バラと豚肩ロースの煮豚型が一枚ずつの計二枚とボリュームダウン。若干の寂しさを感じながら食べてみると、豚肩ロースの方は赤身の旨みと味付けの良さはあるが食感が頼りない。豚バラの方は脂身の甘みも引き出されてありトロけるような柔らか仕上げでファンも多いだろうが、肉々しさには欠けている。やはりどちらのチャーシューも初回を超える評価には至らない。

しかしコチラの穂先メンマはいつも変わらぬ仕上がりで裏切らない。今では当たり前のように見かける穂先メンマだが、業務用の味付けメンマとは別次元の手仕事ぶりが分かる。それは下処理にも表れていて、丁寧に何度も水で戻しながら食感や発酵臭の残し加減を決めていく。その下処理によって生まれた食感は、茎の根元の硬さから次第に穂先にかけて柔らかくなっていく〝食感のグラデーション〟を楽しむ事ができる数少ない本物の完全乾燥メンマだ。また発酵食品特有の香りもしっかりと残してあり、香りとしてもアクセントになっている。今回も素晴らしい穂先メンマには感服した。

追加の味玉は好みの〝味玉論〟とは違う、出汁を利かせたタイプだ。ウンチクによると讃岐コーチンの卵となっているが、黄身の旨みの強さがコーチン種の卵ならではの持ち味なのだろう。そこに和風出汁を浸み込ませた卵本来の旨みを楽しむ作りとなっている。好みとは違っていたが高水準の味玉には間違いない。

薬味の葉ネギは田舎ねぎの粗さを丁寧に下処理して独特の食感と軽やかな香りを引き出している。九条ねぎよりは強めの食感だが、歯切れの良さは高級ブランドねぎに引けを取らない。そんな薬味は麺と食べても良し、チャーシューとの相性も抜群で欠かせない存在の薬味だ。

また瀬戸内産の海苔は香りも良くて口溶けも滑らかさが際立つ。高級品なので仕方ないが量の少なさが残念。ならば追加で頼めばいい事なので文句は言えない。

中盤からも満足のままに完食完飲していたが、初回の感動は超えられなかった。本日の客層は女性客が中心で名物のかき氷に舌鼓を打っている。今年の夏の間には、熱々のラーメンの後の冷んやりかき氷にチャレンジしてみたいと思いながら席を立った一杯でした。

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