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平日 晴天 10:50 待ちなし 後客5名〝ニューオープン狙いうち〟season2アメリカ トランプ大統領の来日が近づき、警備が強化されている赤坂での会食を終えるとすぐに新橋駅へと向かった。そこからは普段は乗車することのない横須賀線の千葉行きに乗り込むと、満員電車に揺られて船橋駅に着いた。それも全ては千葉県 佐倉市での新店オープンの情報を得たためだ。逆サイドにある自宅からでは移動時間がかかるので、ひとまずは船橋駅にホテルを予約しワンクッション置いてからの初訪問を決めたのだ。そこで人生初の船橋の夜のネオン街を楽しんでからホテルのベッドに身を沈めた。翌朝10時前にチェックアウトして、11時開店前の現着を目指してみる。ホテルを出ると〝ギャンブルの街〟ならではの100人を優に超えるパチンコ屋の整理券行列を横目に見ながら京成船橋駅へと向かうと、うすい行きの各停電車に乗って最寄りの志津駅へと進む。道中の車内で予習を兼ねてRDBを開いてみたが、メニューすらも分からずで情報は皆無に等しい。もしこれで苦手なJ系だったら終わりだなと思いながらも、新たなラーメンとの出会いを求める思いが後押ししてくれ志津駅に着いた。船橋駅からは30分もかからなかったので、自宅からよりは1時間近く移動時間を短縮できたので前泊は大正解だった。こちらも人生初の志津駅の南口ロータリーを右手に進んでコンビニの脇を入ったところに、なんとも風情のある青トタン屋根の店構えが見えた。それはまるで映画のセットのような佇まいで必見の価値がある。味わい深い外観を見た瞬間、絶対にJ系のラーメン店でない事を確信できた。定刻10分前の現着なので並びもなく少し離れた場所で待機する。店先には開店祝いの花が置かれてあるので華やかな装いだが、通常に戻った哀愁のある外観も見てみたいものだ。そんなことを思っていると定刻になり真っ青な新しい暖簾が掛けられオープンとなった。それを合図に何処からともなく客人が現れて何番手か分からないままに入店した。店に入ると券売機も卓上メニューすらもないので戸惑っていると、壁に貼られた手書きのメニューの案内があった。基本的にはラーメン、つけ麺、まぜそばの三択のようで、後はトッピングの有無を選ぶだけだ。本日も基本の醤油系でいくと決め、味玉だけは追加しようと口頭でお題を告げた。高台に置かれたグラスに水を注いでカウンター越しに店内を見回す。店先の雰囲気に負けず劣らず店内にもノスタルジーな空気が流れている。居抜き物件を手直ししたような古めかしさが昭和男の心を落ち着かせてくれる。しかしながら非常に清潔感のある居心地の良い店内だ。店の奥にはお座敷もあるようだが、ラーメン店としてはカウンター席だけに絞って営業している。L時カウンター内の調理場に目をやると、新品のテボやレードルたちが所狭しと並んでいる。古びた店内と真新しい調理道具のコントラストが面白い。本日の客層は開店を祝う知り合いの方が多いようで、調理前には会話も弾んでいた。私はここに来るまで知らなかったのだが、女性店主さんが切り盛りしている。本日はお手伝いする方がいらっしゃるが、調理工程の全ては女主人が担っている。これから始まる細腕繁盛記を楽しみに待っていると、注文してから10分以上してから第1ロットの調理が始まった。まだまだオペレーションが落ち着いてないので時間がかかるのも仕方なく思い見守る事にした。先ほどまでは客人と談笑していた店主さんも、調理に入ると真剣な表情に変わった。ひとつひとつの作業を確認するように仕上げられた我が杯が、着席して15分でようやくお目見えした。その姿は白磁の切立丼の中で、いかにも女性店主さんらしい愛くるしい表情を見せてくれた。女性らしいと言えども具材のどれもが、しっかりと作り込まれているように感じながらレンゲを手にした。まずはスープをひとくち。非常に薄っすらとした鶏油が見える液面にレンゲを落とし込むと、とても穏やかな鶏ガラ由来の香りが立ち昇った。その影に見え隠れする魚介の風味も感じつつスープを口に含んでみると、サッパリとした出汁にカエシの醤油ダレの香味がキリッと映える。決して塩分は強くないがシャープなエッジとフレッシュな酸味が第一印象として真っ先に伝わってきた。それはとても繊細で儚さすら感じてしまう穏やかなスープに思われたのだが、真相は少し違っていたようだ。なぜかと言うと、どうやら女性店主さんが調理手順をひとつ飛ばしてしまっていたみたいなのだ。ワンロット二杯の丁寧な仕事だったが、私と同じ第1ロットで作られた別客のラーメンに入れ忘れた何かを足していたのを見てしまったのだ。その足されていたのは鶏油だったようだが、その時点で私は食べ終わっていたので足されなかったと思われる。しかしこれが功を奏したのか、私にはスープ自体の油分だけでも十分でアッサリしながらも満足できる仕上がりだった。なので本日のスープに関してはイレギュラーの見解となっているので、本来はもう少しオイリー仕立てなのかもしれない。それに気が付いた時には麺は完食していたのだが改めて解説すると、麺上げまで90秒の中細ストレート麺を採用されている。持ち上げた箸先からは緩やかな波打ちと透明感のある麺肌が特徴的だ。加水率は平均的か少しだけ低めのようだ。私自身の勝手な好みよりは柔らか仕上げの中細麺は、余計な主張をするではなくスープと共存しているようだ。口当たりや歯応えも個性的ではないが物足りなくも感じない。この感想もスープの油量が少ないので今回に限ってのものかもしれないが素晴らしいスープとの相性に思えた。具材のチャーシューは鶏ムネ肉の低温調理と豚肩ロースの煮豚型が一枚ずつ。今では当たり前に見かける鶏ムネチャーシューだか、皮付きのままで調理されているのは珍しく思った。私は平気なのだが、独特の鶏皮のテクスチャーには賛否が分かれるところだろう。スープに寄り添うように優しい下味なので印象は薄いが、しっとりとした食感は楽しめた。一方の豚肩ロースはハッキリした煮汁の醤油香が利いているので、食べ飽きせずに赤身の旨みを感じられた。追加した味玉は独自の〝味玉論〟からは遠くかけ離れた薄味玉で残念。白身の表面にこそ漬けダレが浸みてはいるが、黄身は半熟たまごのままで旨みの熟成感はなかった。これもスープや麺とのバランスを考慮しての組み立てなのだろうが、味玉にはネットリとゲル化した黄身を望んでしまう。穂先メンマも下処理がうまくいかなかったのか、不要な匂いが残っていた。これまた食べ手の勝手な言い分なのだが、乾燥メンマ特有の発酵臭は残して欲しいが必要以上だと不快に感じてしまう。その発酵臭と味付けの香味のバランスがとれた時に、ワンステージ上のメンマへと昇華する。なかなかそんなメンマにお目にかかる事は少ないが、出来ればこのラーメンの中でも出会ってみたいものだ。薬味の白髪ねぎは切り口にも鮮度があり、香りも辛味も穏やかで全体のバランスを保っていた。彩り要因のひとつである青みのカイワレには必要性を感じなかった。手間はかかるが下茹でされた青菜の役目には敵わないのがカイワレだ。また女性店主さんらしい〝五色あられ〟は彩りとしては重要な役割を果たしていると思うが、香ばしさや食感の印象はほとんど無かった。それに比べて黒々とした海苔からは香り高さと口溶けの良さを十分に感じられた。開店直後で鮮度の良さが際立っていたが、ずっとこの海苔の保存状態をキープして欲しいと思った。今回はかなりのイレギュラーだと思うが具材の一部以外は満足で完食完飲していた。もし通常通りに鶏油が入っていたなら評価は良くなったのか、悪くなったのかは再訪門の時に明らかになるだろう。オーブン直後という事でオペレーションも定まっていないようなので、再訪はしばらく時間を置いてからにしようと思う。その時には女性店主さん渾身の完璧な状態のラーメンを食べてみたいと心から望むような期待感あふれる一杯でした。
〝ニューオープン狙いうち〟season2
アメリカ トランプ大統領の来日が近づき、警備が強化されている赤坂での会食を終えるとすぐに新橋駅へと向かった。そこからは普段は乗車することのない横須賀線の千葉行きに乗り込むと、満員電車に揺られて船橋駅に着いた。
それも全ては千葉県 佐倉市での新店オープンの情報を得たためだ。逆サイドにある自宅からでは移動時間がかかるので、ひとまずは船橋駅にホテルを予約しワンクッション置いてからの初訪問を決めたのだ。そこで人生初の船橋の夜のネオン街を楽しんでからホテルのベッドに身を沈めた。
翌朝10時前にチェックアウトして、11時開店前の現着を目指してみる。ホテルを出ると〝ギャンブルの街〟ならではの100人を優に超えるパチンコ屋の整理券行列を横目に見ながら京成船橋駅へと向かうと、うすい行きの各停電車に乗って最寄りの志津駅へと進む。
道中の車内で予習を兼ねてRDBを開いてみたが、メニューすらも分からずで情報は皆無に等しい。もしこれで苦手なJ系だったら終わりだなと思いながらも、新たなラーメンとの出会いを求める思いが後押ししてくれ志津駅に着いた。船橋駅からは30分もかからなかったので、自宅からよりは1時間近く移動時間を短縮できたので前泊は大正解だった。
こちらも人生初の志津駅の南口ロータリーを右手に進んでコンビニの脇を入ったところに、なんとも風情のある青トタン屋根の店構えが見えた。それはまるで映画のセットのような佇まいで必見の価値がある。味わい深い外観を見た瞬間、絶対にJ系のラーメン店でない事を確信できた。定刻10分前の現着なので並びもなく少し離れた場所で待機する。
店先には開店祝いの花が置かれてあるので華やかな装いだが、通常に戻った哀愁のある外観も見てみたいものだ。そんなことを思っていると定刻になり真っ青な新しい暖簾が掛けられオープンとなった。それを合図に何処からともなく客人が現れて何番手か分からないままに入店した。
店に入ると券売機も卓上メニューすらもないので戸惑っていると、壁に貼られた手書きのメニューの案内があった。基本的にはラーメン、つけ麺、まぜそばの三択のようで、後はトッピングの有無を選ぶだけだ。本日も基本の醤油系でいくと決め、味玉だけは追加しようと口頭でお題を告げた。
高台に置かれたグラスに水を注いでカウンター越しに店内を見回す。店先の雰囲気に負けず劣らず店内にもノスタルジーな空気が流れている。居抜き物件を手直ししたような古めかしさが昭和男の心を落ち着かせてくれる。しかしながら非常に清潔感のある居心地の良い店内だ。店の奥にはお座敷もあるようだが、ラーメン店としてはカウンター席だけに絞って営業している。L時カウンター内の調理場に目をやると、新品のテボやレードルたちが所狭しと並んでいる。古びた店内と真新しい調理道具のコントラストが面白い。本日の客層は開店を祝う知り合いの方が多いようで、調理前には会話も弾んでいた。
私はここに来るまで知らなかったのだが、女性店主さんが切り盛りしている。本日はお手伝いする方がいらっしゃるが、調理工程の全ては女主人が担っている。これから始まる細腕繁盛記を楽しみに待っていると、注文してから10分以上してから第1ロットの調理が始まった。まだまだオペレーションが落ち着いてないので時間がかかるのも仕方なく思い見守る事にした。
先ほどまでは客人と談笑していた店主さんも、調理に入ると真剣な表情に変わった。ひとつひとつの作業を確認するように仕上げられた我が杯が、着席して15分でようやくお目見えした。その姿は白磁の切立丼の中で、いかにも女性店主さんらしい愛くるしい表情を見せてくれた。女性らしいと言えども具材のどれもが、しっかりと作り込まれているように感じながらレンゲを手にした。
まずはスープをひとくち。非常に薄っすらとした鶏油が見える液面にレンゲを落とし込むと、とても穏やかな鶏ガラ由来の香りが立ち昇った。その影に見え隠れする魚介の風味も感じつつスープを口に含んでみると、サッパリとした出汁にカエシの醤油ダレの香味がキリッと映える。決して塩分は強くないがシャープなエッジとフレッシュな酸味が第一印象として真っ先に伝わってきた。それはとても繊細で儚さすら感じてしまう穏やかなスープに思われたのだが、真相は少し違っていたようだ。なぜかと言うと、どうやら女性店主さんが調理手順をひとつ飛ばしてしまっていたみたいなのだ。ワンロット二杯の丁寧な仕事だったが、私と同じ第1ロットで作られた別客のラーメンに入れ忘れた何かを足していたのを見てしまったのだ。その足されていたのは鶏油だったようだが、その時点で私は食べ終わっていたので足されなかったと思われる。しかしこれが功を奏したのか、私にはスープ自体の油分だけでも十分でアッサリしながらも満足できる仕上がりだった。なので本日のスープに関してはイレギュラーの見解となっているので、本来はもう少しオイリー仕立てなのかもしれない。
それに気が付いた時には麺は完食していたのだが改めて解説すると、麺上げまで90秒の中細ストレート麺を採用されている。持ち上げた箸先からは緩やかな波打ちと透明感のある麺肌が特徴的だ。加水率は平均的か少しだけ低めのようだ。私自身の勝手な好みよりは柔らか仕上げの中細麺は、余計な主張をするではなくスープと共存しているようだ。口当たりや歯応えも個性的ではないが物足りなくも感じない。この感想もスープの油量が少ないので今回に限ってのものかもしれないが素晴らしいスープとの相性に思えた。
具材のチャーシューは鶏ムネ肉の低温調理と豚肩ロースの煮豚型が一枚ずつ。今では当たり前に見かける鶏ムネチャーシューだか、皮付きのままで調理されているのは珍しく思った。私は平気なのだが、独特の鶏皮のテクスチャーには賛否が分かれるところだろう。スープに寄り添うように優しい下味なので印象は薄いが、しっとりとした食感は楽しめた。一方の豚肩ロースはハッキリした煮汁の醤油香が利いているので、食べ飽きせずに赤身の旨みを感じられた。
追加した味玉は独自の〝味玉論〟からは遠くかけ離れた薄味玉で残念。白身の表面にこそ漬けダレが浸みてはいるが、黄身は半熟たまごのままで旨みの熟成感はなかった。これもスープや麺とのバランスを考慮しての組み立てなのだろうが、味玉にはネットリとゲル化した黄身を望んでしまう。
穂先メンマも下処理がうまくいかなかったのか、不要な匂いが残っていた。これまた食べ手の勝手な言い分なのだが、乾燥メンマ特有の発酵臭は残して欲しいが必要以上だと不快に感じてしまう。その発酵臭と味付けの香味のバランスがとれた時に、ワンステージ上のメンマへと昇華する。なかなかそんなメンマにお目にかかる事は少ないが、出来ればこのラーメンの中でも出会ってみたいものだ。
薬味の白髪ねぎは切り口にも鮮度があり、香りも辛味も穏やかで全体のバランスを保っていた。彩り要因のひとつである青みのカイワレには必要性を感じなかった。手間はかかるが下茹でされた青菜の役目には敵わないのがカイワレだ。また女性店主さんらしい〝五色あられ〟は彩りとしては重要な役割を果たしていると思うが、香ばしさや食感の印象はほとんど無かった。それに比べて黒々とした海苔からは香り高さと口溶けの良さを十分に感じられた。開店直後で鮮度の良さが際立っていたが、ずっとこの海苔の保存状態をキープして欲しいと思った。
今回はかなりのイレギュラーだと思うが具材の一部以外は満足で完食完飲していた。もし通常通りに鶏油が入っていたなら評価は良くなったのか、悪くなったのかは再訪門の時に明らかになるだろう。
オーブン直後という事でオペレーションも定まっていないようなので、再訪はしばらく時間を置いてからにしようと思う。その時には女性店主さん渾身の完璧な状態のラーメンを食べてみたいと心から望むような期待感あふれる一杯でした。