レビューやランキングで探す、日本全国ラーメン情報
日曜日 曇天 17:05 先客4名 後客1名〝ニューオープン 探検記〟午前中に因縁のスパコン対決を群馬県内で終えると、運良くギリギリで帰りのバスに間に合った。11:30 オープンの2番手で食べ始めて 11:45発のバスに乗るのは至難の業だったが、幸運にも店の前がバス停だったので必死で食べ急いで何とかセーフだった。そこからは本日の二食目に計画しておいたコチラを目指して、先ほど降り立った磯部駅から信越本線で高崎駅へ向かい高崎線に乗り換えて最寄りの鴻巣駅までやって来た。新店情報によると、まさに本日オープンのようで昼の部終了まで残り 30分を切っていた。慌てて改札を出てナビを片手に店を探すが、スクランブル交差点を過ぎてもラーメン店らしき建物がない。その先にある郵便局を脇を入ってみると、やっと開店祝いの花を見つけた。昼の部が終わってない事を願って近寄ってみると、営業しておらず店内には荷物が散乱していた。よくよく聞いてみると本日オープンは間違いないのだが、夜の部 17時からのオープンだったのだ。それまで3時間近くもあったが、せっかくなので夜の部を待とうと駅前に戻った。コーヒーで時間をつぶすには余りにも時間があるので困っていたら、駅前の商業施設には運良く映画館が入っていた。特に観たいタイトルはなかったが、すぐに上演が始まる映画を見つけて館内に飛び込んだ。お世辞にも面白い映画ではなかったが、ちょうど良い時間が過ぎていた。17時過ぎに再び店先へと向かうと店内には数人の客が入り、目出度く初日のオープンを迎えていた。特に暖簾や立て看板がある訳ではないが、営業しているのは間違いなさそうなので自動ドア風の手動ドアを開けて店内に入った。広く殺風景な店内には券売機は設置されておらず、ひとまずはカウンターに座って卓上メニューに見入る。数種類あるメニューの筆頭を飾っていたのがマイスタンダードの醤油系に思え、当店一番人気となっていたので、心に決めてスタッフさんの動向を待っていた。すると後客が隣に座りオーダーを先に告げて、遠慮をしているうちに順番を越されてしまった。しかし慌てた用もないので、忙しそうなスタッフさんが落ち着くのを待つ事にした。本日は洗い物を中心としたスタッフを含めて三人体制で回しているが、洗い物担当のアルバイトスタッフさんは注文を受ける事はないようだ。様子を見ながら注文を無事に終えると、セルフでカウンター奥に置かれたサーバーからお冷を汲んできた。何かのトラブルだろうか、水が冷えておらず応急処置としてアイスペールに氷が入っていた。ステンレス製の断熱グラスに氷を入れ直すと、ようやく喉も心も落ち着いて店内観察を始める。カウンターとテーブル席も設けられた店内は、ゆったりとしたレイアウトで広々としている。装飾品は壁に掛けられた一枚の海辺の写真だけなので、何か寂しさを感じてしまう。そんな静かな客席とは違って、厨房内ではオープン初日のオペレーション不足で大騒ぎとなっていた。レードルなどの置き場が定まってなかったり、チャッカマンに火が着かなかったりとドタバタ劇が続いている。一番客と思われる男性にもオープンしてから15分過ぎても配膳されておらず、かなりの準備不足を思わせる。私にとっては店内を物色する時間が増えるので、ありがたく様子を見守る。お店情報では同県内の吹上駅からの移転リニューアルのようたが、実は先日に新店めぐりで訪れた「中華そば つけめん まるこう」の場所にあったようなのだ。移転オープンと言っても厨房機器は新品が揃えてあり、レードルや雪平鍋などの調理道具もピカピカである。厨房の奥にあるスープ炊き用の大型寸胴鍋と入口のレジスターだけが年季が入って見えるくらいだ。バタバタしながらも、ようやく調理が波に乗ってきたところで我が杯が到着した。着席してから 30分ほど経ち、あたりは薄暗くなっていたが無事に目の前に登場して安心した。その姿はオシャレな白磁の切立丼の中で、その洒落た装いに反して丁寧さを欠いた姿を見せていた。具材や薬味のすべての配置のバランスが悪く、美しさを表現しない第一印象は残念だった。しかし見た目は評価の対象とせずに美味しい事だけが基準としているので、ビジュアルは意識せずにレンゲを手にした。まずはスープをひとくち。不揃いに盛り付けられた具材の隙間から見えるスープには、しっかりと乳化した濁りが見られる。よって表層には多くの油膜が張っておらず、所々に粒子が点在しているだけだ。少し重たそうなスープにレンゲを沈めると、乳化による抵抗がレンゲの侵入を拒んでくる。さらに押し込み注がれてきた液体は、淀みながら黒いレンゲの中に湛えられた。かなりの濃厚さを覚悟してスープを口に含んでみると、濃度の中に豚骨由来の動物性コラーゲンが唇から喉元までをコーティングする。そこには油っぽさや臭みがないので、濃厚スープのアプローチとしては穏やかに感じる。豚骨スープの香りを上回っているのが焦がしネギの風味で、この香りには食欲をそそる安定感がある。豚骨を潰して炊いたスープに合わせるカエシは強めにアジャストしてあるので、薄味志向の私には少し塩分高めだったが麺とのバランスだろうとエコ箸に持ち替えた。麺上げまでジャスト75秒の中細ストレート麺を持ち上げると、20センチ程に切り出しされた短めの麺が現れた。都内では見かける事の少ない「水屋製麺」の麺箱があったので、移転前からの取り引きなのだろう。とても滑らかそうに見える麺を一気にすすり込むと、ザラつきではないが多少の粉っぽさが舌の上に残る。二口目からは感じなかったが、最初の印象がインプットされてしまった。開店直後なので茹で湯の濁りではないだろうが、不思議な舌触りが後を引いた。とてもスープと絡みやすい麺質なので、小麦の香りを楽しむよりはスープとの相性を味わうタイプのようだ。麺を口に含んでスープを追わなくても、十分に完結する組み合わせとなっている。具材のチャーシューには意表を突かれたと言うか、目と舌を疑ってしまうような驚きの食材を使われていた。それは何と〝牛タン〟で、チャーシューとしては初めて味わう部位だった。外国産とはいえ、豚バラや肩ロースよりも原価の高い牛タンで仕込まれたチャーシュー (チャーシューと呼んで良いのか疑問) が二枚も入っていた。しっかりと香辛料を利かせた下味の良さと、薄切りながらも牛タンならではの歯応えが面白い。保守派の私でも興味を惹かれる具材だった。もう一枚の豚バラの煮豚は牛タンに打って変わり柔らかさが持ち味となっている。とろけるような舌触りで、両者の違いを明確に表現している。ハイエンドモデルの特製にしたので、もちろん味玉入りとなっている。表面のマダラ模様が気になったが、熟成感も適度にあり即席味玉ではないが漬けダレの醤油が主張しすぎている。白身の上っ面だけが塩っぱく、黄身の甘みを打ち消してしまっている。メンマには短めの極太タイプで仕込まれていて、薄味の中の甘みが特徴的な味わいをみせる。極太ながらも繊維質のさばけが良く、後を残さずに消えていく食感も見事だった。三枚も添えられた焼き海苔はスープと合わせると塩気が強いが、品質と鮮度の高さから香りもあり口溶けも良い海苔を使われていた。保存状態が悪いと劣化しやすい海苔だけに、いつまでもこのクオリティを保って欲しいと願う。それに反して薬味の白ネギは残念な仕事ぶりで、乾いた切り口や盛り付けの量の少なさが、見た目だけでなく薬味としての存在感を台無しにしてしまう。もし切り口の潤った白ネギが多めに添えてあったなら、先程の牛タンで巻いて楽しみたかったと欲が出てしまった。中盤からも高めギリギリの塩気を感じながらも、麺と具材は平らげていた。スープは半分近く残してしまったが、麺を楽しむためには必要な塩分と思えた。店舗が移転して導線が変わると、こんなにも作業が違うものなのかを目の当たりにした。しかし盛り付け以外はラーメンの仕上がりに問題はなかったようで、評価を下げる要素は見られなかった。あまり得意でないジャンルの豚骨醤油だったが、不快な気持ちにならずに食べ終えた。これからオペレーションが落ち着けば、もっと効率が上がってくる事を期待しながら席をたった。着席から店を出るまで40分以上もかかったが、オープン初日の大変さを感じられた貴重な一杯となりました。
〝ニューオープン 探検記〟
午前中に因縁のスパコン対決を群馬県内で終えると、運良くギリギリで帰りのバスに間に合った。11:30 オープンの2番手で食べ始めて 11:45発のバスに乗るのは至難の業だったが、幸運にも店の前がバス停だったので必死で食べ急いで何とかセーフだった。そこからは本日の二食目に計画しておいたコチラを目指して、先ほど降り立った磯部駅から信越本線で高崎駅へ向かい高崎線に乗り換えて最寄りの鴻巣駅までやって来た。
新店情報によると、まさに本日オープンのようで昼の部終了まで残り 30分を切っていた。慌てて改札を出てナビを片手に店を探すが、スクランブル交差点を過ぎてもラーメン店らしき建物がない。その先にある郵便局を脇を入ってみると、やっと開店祝いの花を見つけた。昼の部が終わってない事を願って近寄ってみると、営業しておらず店内には荷物が散乱していた。よくよく聞いてみると本日オープンは間違いないのだが、夜の部 17時からのオープンだったのだ。それまで3時間近くもあったが、せっかくなので夜の部を待とうと駅前に戻った。
コーヒーで時間をつぶすには余りにも時間があるので困っていたら、駅前の商業施設には運良く映画館が入っていた。特に観たいタイトルはなかったが、すぐに上演が始まる映画を見つけて館内に飛び込んだ。お世辞にも面白い映画ではなかったが、ちょうど良い時間が過ぎていた。17時過ぎに再び店先へと向かうと店内には数人の客が入り、目出度く初日のオープンを迎えていた。
特に暖簾や立て看板がある訳ではないが、営業しているのは間違いなさそうなので自動ドア風の手動ドアを開けて店内に入った。広く殺風景な店内には券売機は設置されておらず、ひとまずはカウンターに座って卓上メニューに見入る。数種類あるメニューの筆頭を飾っていたのがマイスタンダードの醤油系に思え、当店一番人気となっていたので、心に決めてスタッフさんの動向を待っていた。すると後客が隣に座りオーダーを先に告げて、遠慮をしているうちに順番を越されてしまった。しかし慌てた用もないので、忙しそうなスタッフさんが落ち着くのを待つ事にした。本日は洗い物を中心としたスタッフを含めて三人体制で回しているが、洗い物担当のアルバイトスタッフさんは注文を受ける事はないようだ。様子を見ながら注文を無事に終えると、セルフでカウンター奥に置かれたサーバーからお冷を汲んできた。何かのトラブルだろうか、水が冷えておらず応急処置としてアイスペールに氷が入っていた。ステンレス製の断熱グラスに氷を入れ直すと、ようやく喉も心も落ち着いて店内観察を始める。
カウンターとテーブル席も設けられた店内は、ゆったりとしたレイアウトで広々としている。装飾品は壁に掛けられた一枚の海辺の写真だけなので、何か寂しさを感じてしまう。そんな静かな客席とは違って、厨房内ではオープン初日のオペレーション不足で大騒ぎとなっていた。レードルなどの置き場が定まってなかったり、チャッカマンに火が着かなかったりとドタバタ劇が続いている。一番客と思われる男性にもオープンしてから15分過ぎても配膳されておらず、かなりの準備不足を思わせる。私にとっては店内を物色する時間が増えるので、ありがたく様子を見守る。
お店情報では同県内の吹上駅からの移転リニューアルのようたが、実は先日に新店めぐりで訪れた「中華そば つけめん まるこう」の場所にあったようなのだ。移転オープンと言っても厨房機器は新品が揃えてあり、レードルや雪平鍋などの調理道具もピカピカである。厨房の奥にあるスープ炊き用の大型寸胴鍋と入口のレジスターだけが年季が入って見えるくらいだ。バタバタしながらも、ようやく調理が波に乗ってきたところで我が杯が到着した。着席してから 30分ほど経ち、あたりは薄暗くなっていたが無事に目の前に登場して安心した。
その姿はオシャレな白磁の切立丼の中で、その洒落た装いに反して丁寧さを欠いた姿を見せていた。具材や薬味のすべての配置のバランスが悪く、美しさを表現しない第一印象は残念だった。しかし見た目は評価の対象とせずに美味しい事だけが基準としているので、ビジュアルは意識せずにレンゲを手にした。
まずはスープをひとくち。不揃いに盛り付けられた具材の隙間から見えるスープには、しっかりと乳化した濁りが見られる。よって表層には多くの油膜が張っておらず、所々に粒子が点在しているだけだ。少し重たそうなスープにレンゲを沈めると、乳化による抵抗がレンゲの侵入を拒んでくる。さらに押し込み注がれてきた液体は、淀みながら黒いレンゲの中に湛えられた。かなりの濃厚さを覚悟してスープを口に含んでみると、濃度の中に豚骨由来の動物性コラーゲンが唇から喉元までをコーティングする。そこには油っぽさや臭みがないので、濃厚スープのアプローチとしては穏やかに感じる。豚骨スープの香りを上回っているのが焦がしネギの風味で、この香りには食欲をそそる安定感がある。豚骨を潰して炊いたスープに合わせるカエシは強めにアジャストしてあるので、薄味志向の私には少し塩分高めだったが麺とのバランスだろうとエコ箸に持ち替えた。
麺上げまでジャスト75秒の中細ストレート麺を持ち上げると、20センチ程に切り出しされた短めの麺が現れた。都内では見かける事の少ない「水屋製麺」の麺箱があったので、移転前からの取り引きなのだろう。とても滑らかそうに見える麺を一気にすすり込むと、ザラつきではないが多少の粉っぽさが舌の上に残る。二口目からは感じなかったが、最初の印象がインプットされてしまった。開店直後なので茹で湯の濁りではないだろうが、不思議な舌触りが後を引いた。とてもスープと絡みやすい麺質なので、小麦の香りを楽しむよりはスープとの相性を味わうタイプのようだ。麺を口に含んでスープを追わなくても、十分に完結する組み合わせとなっている。
具材のチャーシューには意表を突かれたと言うか、目と舌を疑ってしまうような驚きの食材を使われていた。それは何と〝牛タン〟で、チャーシューとしては初めて味わう部位だった。外国産とはいえ、豚バラや肩ロースよりも原価の高い牛タンで仕込まれたチャーシュー (チャーシューと呼んで良いのか疑問) が二枚も入っていた。しっかりと香辛料を利かせた下味の良さと、薄切りながらも牛タンならではの歯応えが面白い。保守派の私でも興味を惹かれる具材だった。もう一枚の豚バラの煮豚は牛タンに打って変わり柔らかさが持ち味となっている。とろけるような舌触りで、両者の違いを明確に表現している。
ハイエンドモデルの特製にしたので、もちろん味玉入りとなっている。表面のマダラ模様が気になったが、熟成感も適度にあり即席味玉ではないが漬けダレの醤油が主張しすぎている。白身の上っ面だけが塩っぱく、黄身の甘みを打ち消してしまっている。
メンマには短めの極太タイプで仕込まれていて、薄味の中の甘みが特徴的な味わいをみせる。極太ながらも繊維質のさばけが良く、後を残さずに消えていく食感も見事だった。
三枚も添えられた焼き海苔はスープと合わせると塩気が強いが、品質と鮮度の高さから香りもあり口溶けも良い海苔を使われていた。保存状態が悪いと劣化しやすい海苔だけに、いつまでもこのクオリティを保って欲しいと願う。
それに反して薬味の白ネギは残念な仕事ぶりで、乾いた切り口や盛り付けの量の少なさが、見た目だけでなく薬味としての存在感を台無しにしてしまう。もし切り口の潤った白ネギが多めに添えてあったなら、先程の牛タンで巻いて楽しみたかったと欲が出てしまった。
中盤からも高めギリギリの塩気を感じながらも、麺と具材は平らげていた。スープは半分近く残してしまったが、麺を楽しむためには必要な塩分と思えた。
店舗が移転して導線が変わると、こんなにも作業が違うものなのかを目の当たりにした。しかし盛り付け以外はラーメンの仕上がりに問題はなかったようで、評価を下げる要素は見られなかった。あまり得意でないジャンルの豚骨醤油だったが、不快な気持ちにならずに食べ終えた。これからオペレーションが落ち着けば、もっと効率が上がってくる事を期待しながら席をたった。
着席から店を出るまで40分以上もかかったが、オープン初日の大変さを感じられた貴重な一杯となりました。