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平日 大雨 12:45 先客15名 後客6名〝ニューオープン 探検記〟実はRDBの新店情報をもとにオープン初日に訪ねて来たのだが、まさかの内装工事中で店先にはブルーシートが掛けられていたのだ。最近は誤情報に振り回される事が多い新店めぐりだが、本日はレビューが挙がっているのを確認してからの初訪問を試みた。大雨の中、秋葉原駅から歩いて向かった店先には、大きく〝みそ〟と書かれた看板が出迎えてくれた。今回はブルーシートも取り外されており、生成り色の暖簾も掛けられている。平日のオフィス街なので昼時の行列を心配していたが、大雨のせいなのか店先に並びもなく入口の扉を開けた。それでも店内に入ると、ほぼ満席の賑わいで地元の男性サラリーマンの方が多く見られる。入口右手に設置された券売機から、基本と思われる表題に味玉を追加発券して空いているカウンターへと案内された。テーブル席が多く設けられた店内を、わずか5席のカウンターから眺めてみると奥へと細長い客席となっていた。本日はオープン特需を考慮してか四人体制で回しているが、調理を担う男性以外は手持ち無沙汰で立っているように見える。しかし客席への導線が悪いので、どうしてもホールスタッフが必要な店の造りなのだろう。独立した厨房内をカウンターの小窓越しに見ると、ラーメン店では珍しい炊飯用のガス釜が置かれてある。電気炊飯ジャーを複数台使うのが一般的なラーメン業界で、本格的なガス釜で炊かれた白米ならば間違いなく美味しいだろうと思った。たしかに周囲の先客陣はライスと共にラーメンを食べていた。まだまだオペレーションが安定していないのか、入店してから15分を過ぎても提供されない。券売機の横には「混雑時には提供まで時間がかかります」的な貼り紙があったので、最初から覚悟はしておいた。セルフでお冷やを入れたり、味噌ラーメン店らしい中華鍋を振る音を聞きながら待っていると、着席して22分でようやく我が杯が到着した。その姿は黒釉薬の八角丼の中で、味噌ラーメンらしい景色を見せている。盛り付けに時間がかかっていたようだが、見た目には問題なく感じてレンゲを手にした。まずは赤朽葉色のスープをひとくち。表層には思ったほどの油膜が見られず味噌の粒も浮遊していないので、ザラつきや油っぽさを感じさせないスープに見える。具材陣も控えめに盛り付けてあるのでスープの表情が見やすく、レンゲを沈める場所も多くある。そんな液面からスープをすくい上げると、豚骨由来の動物系出汁のコクのある香りが立ち昇ってきた。同時に熱そうな湯気も上がってきたので、ヤケドしないように注意を払いながらレンゲを口元に運んでみた。すると唇が触れた瞬間に、かなりの熱さが伝わってきた。しかし熱さ以上の衝撃を感じたのはスープの塩気で、すぐに水で口を洗いたくなるほどの塩っぱさだった。味噌玉の分量を間違えたのではないかと思ったが、前ロットで食べていた隣の客も同じ事を口にしていた。塩気の強さが襲ってきた後には辛味も姿を見せて、辛味噌なのだろうかと思ったほどだ。カプサイシン系の辛味の他にも、基本でもニンニクの辛味もスープに溶け込んでいた。豚骨主体のスープは濃度も濃いが味も濃いタイプで私の手には負えず、早々にスープを諦めてレンゲを箸に持ち替えた。麺上げまで300秒の太ちぢれ麺を持ち上げると、入口付近に設置されている高級製麺機「リッチメン」で打たれたと思われる自家製麺が現れた。その箸先に見える麺は、黄色い麺肌で 20センチに切り出しされた短波系の麺質が特徴的だ。見た目の迫力はあるが、指にかかる重みはそれほどでもないので極端な加水率の高さではなく思える。実は、おぼつかない麺上げ作業を見ていて思った事がある。湯切りの不十分なテボを丼の真上に持ったままスープが沸くのを待っているので、丼の中には茹で湯が流れ落ちている。丼の底には大量の茹で湯が溜まった状態で、麺とスープを注いでいたので味のバラつきは相当だろう。あれだけ茹で湯が混ざったスープでも、これだけ塩っぱいというのは異常にも思えた。そんなスープを揺り落としながら麺をすすったが、麺が癒着していまい丼の中で束になって固まってしまっていた。とりあえずはスープの中で解いてから口にしたが、茹でムラのせいで口当たりは悪く最悪の麺ディションに当たってしまったらしい。まるで蒸し麺のような頼りない歯応えの麺があったかと思えば、芯が残ってしまい半生状態の麺が混じっていたりと麺上げ技術の低さを恨んだ。我慢して食べるほど惨めな事はなく、スープと麺を諦めて具材陣だけは味見しておこうと気持ちを切り替えた。具材のチャーシューと言って良いのか分からないが、細切れの肉片が丼の底に沈んでいた。そんな肉片を拾い集めて口にしたが伝わってきたのは柔らかさだけで、味付けの良し悪しなど知る由もなかった。追加した味玉は白身の表面だけが色づいた即席タイプで、メンマは袋入りの業務用味付けメンマを使用している。どちらにも〝具材愛〟は感じられない。野菜類にはキャベツ モヤシ ニラ タマネギが中華鍋でスープと合わしてあったが、せっかくの自然の野菜の旨みをスープが汚してしまっていた。フライドオニオンと白ゴマも天盛りされていたが、このスープの中では香りも死んでしまっていた。序盤から頑張って食べ進めたが、一割ほど食べられただけで降参してしまい箸とレンゲを置いた。今回のロットで麺上げされた麺が、一人前だけスープが注がれずに盛り台の器の中に残っていたのを不思議に思っていた。どうやらオーダーミスだったようで、麺を多く茹ですぎたようだった。ここまではラーメン店ではよくあるミスだと思うが、この後の展開を見て恐ろしくなってしまった。それは麺上げされてから5分以上も経過した麺を、躊躇する事なくテボに入れて温め直したのだ。スタッフのまかないにでもされると思っていたら、スープを注ぎ盛り付けをして後客に出したのだった。それを見た時に、職人としてのプライドなど微塵も感じられず悲しい気持ちになってしまった。ほったらかしの麺を再利用できるあたりが、自家製麺に魂を感じられない理由があると思った。作り手の仕事への思いは、必ず味に表れると確信した一杯でした。
〝ニューオープン 探検記〟
実はRDBの新店情報をもとにオープン初日に訪ねて来たのだが、まさかの内装工事中で店先にはブルーシートが掛けられていたのだ。最近は誤情報に振り回される事が多い新店めぐりだが、本日はレビューが挙がっているのを確認してからの初訪問を試みた。
大雨の中、秋葉原駅から歩いて向かった店先には、大きく〝みそ〟と書かれた看板が出迎えてくれた。今回はブルーシートも取り外されており、生成り色の暖簾も掛けられている。平日のオフィス街なので昼時の行列を心配していたが、大雨のせいなのか店先に並びもなく入口の扉を開けた。
それでも店内に入ると、ほぼ満席の賑わいで地元の男性サラリーマンの方が多く見られる。入口右手に設置された券売機から、基本と思われる表題に味玉を追加発券して空いているカウンターへと案内された。テーブル席が多く設けられた店内を、わずか5席のカウンターから眺めてみると奥へと細長い客席となっていた。本日はオープン特需を考慮してか四人体制で回しているが、調理を担う男性以外は手持ち無沙汰で立っているように見える。しかし客席への導線が悪いので、どうしてもホールスタッフが必要な店の造りなのだろう。
独立した厨房内をカウンターの小窓越しに見ると、ラーメン店では珍しい炊飯用のガス釜が置かれてある。電気炊飯ジャーを複数台使うのが一般的なラーメン業界で、本格的なガス釜で炊かれた白米ならば間違いなく美味しいだろうと思った。たしかに周囲の先客陣はライスと共にラーメンを食べていた。まだまだオペレーションが安定していないのか、入店してから15分を過ぎても提供されない。券売機の横には「混雑時には提供まで時間がかかります」的な貼り紙があったので、最初から覚悟はしておいた。セルフでお冷やを入れたり、味噌ラーメン店らしい中華鍋を振る音を聞きながら待っていると、着席して22分でようやく我が杯が到着した。
その姿は黒釉薬の八角丼の中で、味噌ラーメンらしい景色を見せている。盛り付けに時間がかかっていたようだが、見た目には問題なく感じてレンゲを手にした。
まずは赤朽葉色のスープをひとくち。表層には思ったほどの油膜が見られず味噌の粒も浮遊していないので、ザラつきや油っぽさを感じさせないスープに見える。具材陣も控えめに盛り付けてあるのでスープの表情が見やすく、レンゲを沈める場所も多くある。そんな液面からスープをすくい上げると、豚骨由来の動物系出汁のコクのある香りが立ち昇ってきた。同時に熱そうな湯気も上がってきたので、ヤケドしないように注意を払いながらレンゲを口元に運んでみた。すると唇が触れた瞬間に、かなりの熱さが伝わってきた。しかし熱さ以上の衝撃を感じたのはスープの塩気で、すぐに水で口を洗いたくなるほどの塩っぱさだった。味噌玉の分量を間違えたのではないかと思ったが、前ロットで食べていた隣の客も同じ事を口にしていた。塩気の強さが襲ってきた後には辛味も姿を見せて、辛味噌なのだろうかと思ったほどだ。カプサイシン系の辛味の他にも、基本でもニンニクの辛味もスープに溶け込んでいた。豚骨主体のスープは濃度も濃いが味も濃いタイプで私の手には負えず、早々にスープを諦めてレンゲを箸に持ち替えた。
麺上げまで300秒の太ちぢれ麺を持ち上げると、入口付近に設置されている高級製麺機「リッチメン」で打たれたと思われる自家製麺が現れた。その箸先に見える麺は、黄色い麺肌で 20センチに切り出しされた短波系の麺質が特徴的だ。見た目の迫力はあるが、指にかかる重みはそれほどでもないので極端な加水率の高さではなく思える。実は、おぼつかない麺上げ作業を見ていて思った事がある。湯切りの不十分なテボを丼の真上に持ったままスープが沸くのを待っているので、丼の中には茹で湯が流れ落ちている。丼の底には大量の茹で湯が溜まった状態で、麺とスープを注いでいたので味のバラつきは相当だろう。あれだけ茹で湯が混ざったスープでも、これだけ塩っぱいというのは異常にも思えた。そんなスープを揺り落としながら麺をすすったが、麺が癒着していまい丼の中で束になって固まってしまっていた。とりあえずはスープの中で解いてから口にしたが、茹でムラのせいで口当たりは悪く最悪の麺ディションに当たってしまったらしい。まるで蒸し麺のような頼りない歯応えの麺があったかと思えば、芯が残ってしまい半生状態の麺が混じっていたりと麺上げ技術の低さを恨んだ。我慢して食べるほど惨めな事はなく、スープと麺を諦めて具材陣だけは味見しておこうと気持ちを切り替えた。
具材のチャーシューと言って良いのか分からないが、細切れの肉片が丼の底に沈んでいた。そんな肉片を拾い集めて口にしたが伝わってきたのは柔らかさだけで、味付けの良し悪しなど知る由もなかった。
追加した味玉は白身の表面だけが色づいた即席タイプで、メンマは袋入りの業務用味付けメンマを使用している。どちらにも〝具材愛〟は感じられない。
野菜類にはキャベツ モヤシ ニラ タマネギが中華鍋でスープと合わしてあったが、せっかくの自然の野菜の旨みをスープが汚してしまっていた。フライドオニオンと白ゴマも天盛りされていたが、このスープの中では香りも死んでしまっていた。序盤から頑張って食べ進めたが、一割ほど食べられただけで降参してしまい箸とレンゲを置いた。
今回のロットで麺上げされた麺が、一人前だけスープが注がれずに盛り台の器の中に残っていたのを不思議に思っていた。どうやらオーダーミスだったようで、麺を多く茹ですぎたようだった。ここまではラーメン店ではよくあるミスだと思うが、この後の展開を見て恐ろしくなってしまった。
それは麺上げされてから5分以上も経過した麺を、躊躇する事なくテボに入れて温め直したのだ。スタッフのまかないにでもされると思っていたら、スープを注ぎ盛り付けをして後客に出したのだった。それを見た時に、職人としてのプライドなど微塵も感じられず悲しい気持ちになってしまった。ほったらかしの麺を再利用できるあたりが、自家製麺に魂を感じられない理由があると思った。
作り手の仕事への思いは、必ず味に表れると確信した一杯でした。