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平日 小雨 10:45 待ちなし 後客4名〝ニューオープン 探検記〟最近は頻繁に練馬駅に降りる事が多くなった。イコールこの界隈での新店ラッシュが続いているのだと思ったが、ある店に振られ続けたのが原因だった。今回見つけた新店は目黒に本店を持つ店らしいが、未訪問のまま現在に至っている。本店や三軒茶屋の2号店を差し置いての初訪問に、気後れしながら決意した。RDBのお店情報では11時開店となっているので、開店前の現着を目指して自宅を出た。昔なら考えられなかったが、自宅から乗り換えなしで22分で練馬駅までやって来られる。正直、銀座に行くよりも早いのだから驚いてしまう。雨の中の南口を抜けて5分ほど歩けば練馬区役所本庁舎前の角地に、多くの開店祝いの花が並んだ店先が見えた。通り沿いからでないと分かりづらい立地ではあるが、立派な木製の看板がアピールしている。定刻の15分前の現着となったので、まだ並びもなく少し離れた場所で雨を避けながら張り込みを開始した。店先には二つの製麺所からの開店祝いの花があるので、スープによって麺の仕入れ先を変えているようだ。都内近郊ではお馴染みの黄色い麺箱が山積みになっているので、何かしらのラーメンには「菅野製麺所」の麺が使われているのだと推測する。店頭には並びが出来ないままに定刻を迎えて「営業中」の立て札へと裏返されるとオープンとなった。暖簾のないドアを入ると右手に設置された券売機の中から、基本と思われる鶏白湯の味玉入りを発券して席に腰を下ろした。L字カウンター越しに店内を見渡すと、新店らしさがないのは居抜き物件のせいだろうか。すでに使い込まれた感のある厨房内を、本日は二人体制で回している。雨のせいもあってか地元の方と思われる方が多く、オープン特需の影響を感じさせない客層だ。卓上のウンチクに目をやると一方の「心の味製麺」の麺は、つけ麺に使われていると書かれてあった。という事は、ラーメンには「菅野製麺所」の麺が使われているのだろう。そんな事を考えながらセルフのお冷で喉を潤していると、着席して6分で我が杯が到着した。その姿は屋号入りの粉引き高台丼の中で、繊細さと荒々しさを持ち合わせた景色を見せている。丁寧な盛り付けの中に、派手な具材や薬味を擁した姿に不安な点が浮かんだ。それは卓上のウンチクには〝無化調〟を謳われてあったが、原材料不明のナルトが添えてある事だ。もしからしたら自家製の無添加ナルトなのかもしれないが、確証が持てないのでラーメンの中から除外してからレンゲを手にした。まずは砥粉色のスープをひとくち。見た目には乳化を果たしたスープに見えるが、表層には香味油の粒子も浮かんでいるので後から油分を補填してあるのだろう。そんな液面にレンゲを落とし込むと指先を介して伝わってくるのは、強烈な粘度は感じさせない手応えだった。見た目の色合いに反して軽やかにレンゲがスープに沈んでいくと、香ばしい香りが立ち昇ってきた。それは液面に散りばめられた焦がしネギの香りで、スープ全体に大きな影響を与えている。香ばしい風味に引き寄せられるようにレンゲを口元に近づけると、ようやく鶏主体のコクのある香りも追いかけてきた。いざスープを口に含むと、レンゲの手応えから感じたように。粘り気やクドさのない滑らかな舌触りで口の中に広がった。鶏白湯の奥には確かな魚介の香味も含んでいるので、複雑さや奥行きを感じるスープに仕上がっている。合わせてあるカエシが中年の私には少し高めだが、麺を楽しむための塩分だと切り替えてレンゲを箸に持ち替えた。麺上げまで 210秒の中細ストレート麺を持ち上げると、 24センチ程に切り出しされた菅野製麺所らしい麺が現れた。箸先には切刃のエッジが残った麺肌がシャープな印象を与え、ハリのある手応えが箸を持つ指先に伝わってくる。その重みには加水率の高さは感じない軽やかさがあり、サッパリとした麺質と推測する。そんな麺を一気にすすり上げると、麺肌に刻まれたエッジがシャープに唇を刺激しながら滑り込んでくる。目利きされた中細麺の、麺幅 麺厚 長さのバランス全てが良く、心地良い口当たりを生んでいる。噛めば適度なコシも持ち合わせているが、小麦の風味よりもスープの塩気や焦がしネギの苦味が上まっているのが残念でもある。具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が盛り付けてあり、電気炊飯ジャーの熱を利用した独特の仕上げ工程が見られた。提供時こそは美しいロゼ色を発していたが、薄切りゆえに食べる頃には完全に加熱されていた。味付けも薄味なので、食べ応えと共に味わいでも物足りなさを感じる。また豚肉本来の質も良くはないので若干の獣臭が残っていた。こちらはメンマではなく、タケノコの水煮を使われている。味付けが控えめなので、食感だけがアクセントになっていた。追加した味玉は白身の色ムラを見た時点で〝味玉愛〟を感じない仕上がりだった。半熟加減は良かったが漬けダレが浸みているのは表面ばかりで、内部は普通の半熟ゆで卵と変わらなかった。しかも提供温度には冷蔵保存の冷たさが残っていて、熱いラーメンの中では異物感があった。海苔も鮮度は良いが、香りや口溶けも一般的な海苔を採用されていた。薬味の青ネギの小口切りは切り口の潤いを見ても切り立てと思われ、繊細な舌触りと香りを与えてくれる。焦がしネギは量が多いので香りのインパクトはあるが、それに伴った苦味もアピールしてくる。あくまで好みの問題だが、せっかくの清らかな鶏白湯スープなので、半分くらいでも良かったと思った。中盤以降も麺の歯応えが心地良く順調に食べ進めて、麺と具材は平らげていた。スープは飲み干せるほど穏やかな塩分ではなかったが、あまり得意ジャンルでない鶏白湯の中では高評価なのは間違いない。これならば自宅からも遠くない本店や、三軒茶屋店にも初訪問してみたいと思えた一杯でした。
〝ニューオープン 探検記〟
最近は頻繁に練馬駅に降りる事が多くなった。イコールこの界隈での新店ラッシュが続いているのだと思ったが、ある店に振られ続けたのが原因だった。
今回見つけた新店は目黒に本店を持つ店らしいが、未訪問のまま現在に至っている。本店や三軒茶屋の2号店を差し置いての初訪問に、気後れしながら決意した。
RDBのお店情報では11時開店となっているので、開店前の現着を目指して自宅を出た。昔なら考えられなかったが、自宅から乗り換えなしで22分で練馬駅までやって来られる。正直、銀座に行くよりも早いのだから驚いてしまう。
雨の中の南口を抜けて5分ほど歩けば練馬区役所本庁舎前の角地に、多くの開店祝いの花が並んだ店先が見えた。通り沿いからでないと分かりづらい立地ではあるが、立派な木製の看板がアピールしている。定刻の15分前の現着となったので、まだ並びもなく少し離れた場所で雨を避けながら張り込みを開始した。
店先には二つの製麺所からの開店祝いの花があるので、スープによって麺の仕入れ先を変えているようだ。都内近郊ではお馴染みの黄色い麺箱が山積みになっているので、何かしらのラーメンには「菅野製麺所」の麺が使われているのだと推測する。店頭には並びが出来ないままに定刻を迎えて「営業中」の立て札へと裏返されるとオープンとなった。
暖簾のないドアを入ると右手に設置された券売機の中から、基本と思われる鶏白湯の味玉入りを発券して席に腰を下ろした。L字カウンター越しに店内を見渡すと、新店らしさがないのは居抜き物件のせいだろうか。すでに使い込まれた感のある厨房内を、本日は二人体制で回している。雨のせいもあってか地元の方と思われる方が多く、オープン特需の影響を感じさせない客層だ。卓上のウンチクに目をやると一方の「心の味製麺」の麺は、つけ麺に使われていると書かれてあった。という事は、ラーメンには「菅野製麺所」の麺が使われているのだろう。そんな事を考えながらセルフのお冷で喉を潤していると、着席して6分で我が杯が到着した。
その姿は屋号入りの粉引き高台丼の中で、繊細さと荒々しさを持ち合わせた景色を見せている。丁寧な盛り付けの中に、派手な具材や薬味を擁した姿に不安な点が浮かんだ。それは卓上のウンチクには〝無化調〟を謳われてあったが、原材料不明のナルトが添えてある事だ。もしからしたら自家製の無添加ナルトなのかもしれないが、確証が持てないのでラーメンの中から除外してからレンゲを手にした。
まずは砥粉色のスープをひとくち。見た目には乳化を果たしたスープに見えるが、表層には香味油の粒子も浮かんでいるので後から油分を補填してあるのだろう。そんな液面にレンゲを落とし込むと指先を介して伝わってくるのは、強烈な粘度は感じさせない手応えだった。見た目の色合いに反して軽やかにレンゲがスープに沈んでいくと、香ばしい香りが立ち昇ってきた。それは液面に散りばめられた焦がしネギの香りで、スープ全体に大きな影響を与えている。香ばしい風味に引き寄せられるようにレンゲを口元に近づけると、ようやく鶏主体のコクのある香りも追いかけてきた。いざスープを口に含むと、レンゲの手応えから感じたように。粘り気やクドさのない滑らかな舌触りで口の中に広がった。鶏白湯の奥には確かな魚介の香味も含んでいるので、複雑さや奥行きを感じるスープに仕上がっている。合わせてあるカエシが中年の私には少し高めだが、麺を楽しむための塩分だと切り替えてレンゲを箸に持ち替えた。
麺上げまで 210秒の中細ストレート麺を持ち上げると、 24センチ程に切り出しされた菅野製麺所らしい麺が現れた。箸先には切刃のエッジが残った麺肌がシャープな印象を与え、ハリのある手応えが箸を持つ指先に伝わってくる。その重みには加水率の高さは感じない軽やかさがあり、サッパリとした麺質と推測する。そんな麺を一気にすすり上げると、麺肌に刻まれたエッジがシャープに唇を刺激しながら滑り込んでくる。目利きされた中細麺の、麺幅 麺厚 長さのバランス全てが良く、心地良い口当たりを生んでいる。噛めば適度なコシも持ち合わせているが、小麦の風味よりもスープの塩気や焦がしネギの苦味が上まっているのが残念でもある。
具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が盛り付けてあり、電気炊飯ジャーの熱を利用した独特の仕上げ工程が見られた。提供時こそは美しいロゼ色を発していたが、薄切りゆえに食べる頃には完全に加熱されていた。味付けも薄味なので、食べ応えと共に味わいでも物足りなさを感じる。また豚肉本来の質も良くはないので若干の獣臭が残っていた。
こちらはメンマではなく、タケノコの水煮を使われている。味付けが控えめなので、食感だけがアクセントになっていた。
追加した味玉は白身の色ムラを見た時点で〝味玉愛〟を感じない仕上がりだった。半熟加減は良かったが漬けダレが浸みているのは表面ばかりで、内部は普通の半熟ゆで卵と変わらなかった。しかも提供温度には冷蔵保存の冷たさが残っていて、熱いラーメンの中では異物感があった。
海苔も鮮度は良いが、香りや口溶けも一般的な海苔を採用されていた。
薬味の青ネギの小口切りは切り口の潤いを見ても切り立てと思われ、繊細な舌触りと香りを与えてくれる。焦がしネギは量が多いので香りのインパクトはあるが、それに伴った苦味もアピールしてくる。あくまで好みの問題だが、せっかくの清らかな鶏白湯スープなので、半分くらいでも良かったと思った。
中盤以降も麺の歯応えが心地良く順調に食べ進めて、麺と具材は平らげていた。スープは飲み干せるほど穏やかな塩分ではなかったが、あまり得意ジャンルでない鶏白湯の中では高評価なのは間違いない。これならば自宅からも遠くない本店や、三軒茶屋店にも初訪問してみたいと思えた一杯でした。