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「つけ麺(中)+餃子」@秀楽の写真下調べの不備のため、尾道ラーメン 山長初訪問があえなく失敗に終わる。定休日であることを忘れ、馬鹿面下げて行ったのだから当然だ。しかし幸いにも、守口市では一応行っておきたい店がもう一軒ある。それがここ「秀楽」だ。
何でも現在の店主が2代目であり、しかも初代の引退に際してようやく弟子入りを認められたという経緯があるそうな。ちなみに初代はこの店を50年続けられたそうな。長っ!!




訪問時刻は14時半とやや遅め。
どうやら満席だったようだが、私と入れ違いで1人客が退店した故に何とか入店できた次第である。
それなりに繁盛しているということなのか。
細くて小さい店内の左端、開閉式のカウンター席(とでもいえば良いのか)に案内されて着席。

注文したのは、2代目から供されるようになったという「つけ麺(中)」である。
そして「餃子があるなら先にお伺いします」という女性店員の商売上手な一言に乗せられ、珍しく餃子も。
訪問前にはもちろんつけ麺ではなくこの店を有名にせしめた「ラーメン」を頼むつもりであったが、
駅から徒歩でこの店に到着するのに45分も要した(適当に地図を見ていたせいで道に迷ったから)故に
あまり熱いものを食べる気がしなくなっていたのである。
ちなみにつけ汁のニンニクの有無を尋ねられたが、私は「少しだけ」と頼んでおいた。

店内は、まあ良くいえば、こじんまりとした作り。
カウンターテーブルにも座席にも、そして店内の暖簾にも赤があしらわれていることによって、
いかにも昔ながらのラーメン屋及び中華料理屋といった風情が醸されている。
壁には先代らしき初老の男性が映った写真。
それらに加え、私以外のお客さん2組がどちらも常連と思しき家族連れがのんびりとしていたこともあり、
「昭和ノスタルジー」が漂っているように感じた。
これが何とも良い感じ。

BGMの矢沢永吉が3曲目に指しかかった辺りでつけ麺(中)が、そして少し遅れて餃子が到着。

○ つけ麺(中)

・麺

色、形状、サイズ、ボリュームの全てが「えっ?!これはラーメンの麺だろ」とツッコミを入れたくなるような中細縮れ麺。
おそらく200グラムもないだろう。

単独で食すと、箸一摘み辺りの軽さ、ツルツルした表面のテクスチャー、そのスリムさからすれば意外な張りの強さ、
「規則的なまでに不規則な」縮れが注意を引く。
軽い吸引力で強めの振動。これが唇に心地良い。

もちろん「やはりラーメンの麺に近い」という印象は拭えず。
実際にこういう麺をラーメンで食したことがあるからだ。
この店のラーメンにもこれと同じかよく似た麺を用いられているらしいが…。

・つけ汁

豚骨と鶏ガラを塩ダレで調整された濃厚なもの。醤油も使われているように感じたが、気のせいだろうか。
また、酸味も結構利いている。

そのテイストはといえば、まず豚骨ベースの動物感が美味い。
そのコク深さや意外な口当たりの軽さ、動物系出汁由来の甘い香りの質はどこかとんぴととりの光龍益のスープを
想起させるものがある。
また、濃度の違いはあるだろうが、おそらくラーメンのスープもこのつけ汁とほぼ同じような味わいなのだろう。
これを10年や20年じゃきかない程に以前から完成させていたということか。
凄いな…。

酸味は「酢か?」と感じさせられる程度に強かったが、どうやら柚子や酢橘だそうだ。
あの強さだと柚子酢と酢橘酢が用いられているとしても納得だが、ここは素直に柚子と酢橘そのものを
絞っていると考えておこう。
この酢に似た酸味(まだ言うか)が動物系出汁の旨味を阻害することなく、別方面からやってきた
アクセントとして良い具合に利いている。
そして酢に似ているが故に「昭和ノスタルジー」に包括できそうな点も良い。

「少しだけ」とお願いしたニンニクも、良い意味で鈍く利いている。

しかしこのつけ汁も、濃度さえ変えればそのままラーメンのスープになりそうだと感じさせられた。
つまり麺だけでなくつけ汁も「ラーメンっぽい」のである。
だからこの時点では、ハズレくじを引かされた気分だった。
「この時点では」、なのだけど。

・麺をつけ汁に浸して食す ~「つけ麺風ラーメン」~ 

食べ始めの1口目と2口目は、文字通り「麺をつけ汁に浸して食している」という印象のみ。
ラーメンの麺とスープを別々に食しているだけというネガティブな印象に毒されていた。

しかしもっと食べ進める内に、段々とそのネガティブな印象が「解毒」されていく。
むしろ心地良く感じるようになってきたのである。
これは昭和ノスタルジー効果だろうか。
そうだ。それはある。
昭和感バリバリのこの店のつけ麺を現代のつけ麺と比較するのは、あまりにも野暮な気がしてきたのは事実だ。
乙(オツ)じゃない。
この店で長年食べてきた数多くの先達は、きっと「やれやれ」と呆れ笑いをするだろう。

しかし「デトックス」の主因はノスタルジーではなく、このつけ麺のテイストや食感そのものだと感じさせられた。
通常のつけ麺以上にスイスイと食べ進められていく麺が刻む軽快なリズム、そしてその麺が残す軌跡と余韻が
妙に美味く感じられるようになってきたからだ。
「軌跡」は麺の縮れによる振動が唇に残す心地良さであり、「余韻」はつけ汁の味わいの深さ=歴史の深さである。
気に入ってしまった…。

肩の力を抜き、「つけ麺」ではなく「つけ麺風ラーメン」とでも思って食べれば良いということだろうか。

・具

麺の上にチャーシュー、つけ汁中にネギというこの上なくシンプルなもの。
…特に感想無し。

・スープ割

少し濃度が下げられるだけで、特別に味が変化するわけでもない。〆の一杯としては濃過ぎるとも感じた。
量も多い。
でも何故だろう、美味い。
動物感がたまらなく、夢中で啜り上げてしまった。

○ 餃子

常日頃から餃子の食べ歩きをしているわけではないので、「美味しく頂きました」以上のことは言えない。
ただしこの店のつけ麺が特殊なものであったため、その合間に餃子を食したことには何らかの
意味があったのかもしれない。
もし餃子は無しでたとえば「つけ麺(大)」のみ注文していれば、途中で飽きていたかもしれないし。
これ、重要なポイントなのだと思う。

○ 最後に

つけ麺(中)+餃子。
私としては最終的には堪能させて頂いたが、誰かにおいそれと勧められるものではなさそうだ。
だから「これは『つけ麺』ではなく、『つけ麺風ラーメン』なんだ」とシフトチェンジできそうな方々にだけ
こそっとお勧めしたい。
麺の縮れによる振動とつけ汁の味わいの深さ=歴史の深さ、餃子、そして「昭和」を存分に味わって頂きたい。
それにしてもこの店、…地元に欲しい!!

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

poly-heteroさん、こんばんは!

去年、お盆の時期に行ってしまい、フラれてから1度も足を運んでいないお店です。 
気になっているお店の1つではあるのに・・・・
「つけ麺」は全く頭になく、poly-heteroさんの「酸味も結構利いている」という言葉に尚更「うぅ~~ん。」な感じ?
がっ、「どこか『光龍益』のスープを・・」と「柚子や酢橘の酸味」という言葉にかなりの興味が。 >_<
ノーマルのらーめんも気になるけど、つけ麺も食べてみたいと思いました。

こま | 2009年4月1日 20:34

 毎度です。昼飯専門です。
なっ何故貴方がここ<秀楽>にっ?!と思ったら、

>山長初訪問があえなく失敗に終わる。
~だったんですねー。(笑)確かに、最寄ならこちらの店になりますね。
 しかし、「つけ麺」とは・・・やりますね。

>歴史の深さ、餃子、そして「昭和」を存分に味わって頂きたい。
~私もその「歴史」が気になっていた物の、ライト豚骨でしょ?と勝手に決め付けて・・・
 多分程々に満足するんだろうなーっと腰が重かったんですが、
 ただの「ライト豚骨」ではなさそうですね・・・。どうやら。行ってみますね。
 因みに私のマイ道路地図にこの店のマーク有ります。何故か横に「うすいとんこつ」って書いてるのが可愛い!

 poly-heteroさんが地元に欲しい店・・・滅多聞かないそのフレーズが余計にソソりますよ。
こそっとお勧めされときました!。(多分ラーメンにしましが。)

 

昼飯専門 | 2009年4月2日 12:45

 こまさん コメント等ありがとうございます。

>がっ、「どこか『光龍益』のスープを・・」と「柚子や酢橘の酸味」という言葉にかなりの興味が。 >_<

白湯の割には案外軽い(天一と比べると、ってことかな)飲み口と甘コクテイストのニュアンスがどことなく
光龍益チックでした。あくまで「どことなく」ですけどね。
「柚子や酢橘の酸味」ですが、私はあのつけ汁に柑橘系果実感をあまり感じなかったんですよね。
餃子のタレに味覚がやられてしまっていた可能性も無きにしもあらずですが…。

>ノーマルのらーめんも気になるけど、つけ麺も食べてみたいと思いました。

これはもう、もしこまさんがお連れの方と行かれるのであれば、こまさんがつけ麺でお連れさんが
ラーメンを頼まれることは半分決定したようなものですね~。

では


 昼飯専門さん コメント等ありがとうございます。

>しかし、「つけ麺」とは・・・やりますね。

春の陽気がポカポカした日に早足気味で45分も歩かなければ、当初の予定通りにラーメンを食べていたはず…。

>ただの「ライト豚骨」ではなさそうですね・・・。どうやら。行ってみますね。

少なくともつけ汁は結構鶏のアシストを受けているようなテイストでしたよ。
ラーメンのスープはどうなんでしょうね~。

>因みに私のマイ道路地図にこの店のマーク有ります。何故か横に「うすいとんこつ」って書いてるのが可愛い!

オール平仮名なのがまた…。

>こそっとお勧めされときました!。(多分ラーメンにしましが。)

ラ、ラーメンのことはわからないので、もしアレだったとしても、「言うとったこととちゃうやんけ!!」
との不満は抱かないでくださいよ~。
昭和ノスタルジーというか昭和レトロというか、ともかく「昭和」の良いイメージだけを凝集したような
あの雰囲気、そしてその店内の人やもの全てが「昭和」を構成するファクターに見えてくる錯覚を
「味わって」みてください。

では

poly-hetero | 2009年4月3日 00:36