poly-heteroさんの他のレビュー
コメント
こんばんは。昼飯専門です。
滋賀のこちらのお店・・・確かに忘れられない名前でインプット済みですよ!
しかし、「味のイメージ」が全く無かったですよ。
ふむ。複雑テクニカルなスープですね?。うっかり通り過ぎてしまう危険すらある程に・・・。
うーん、、最近、滋賀って結構熱いですよね。そして「瀬田東」が最寄なら行ける機会に出くわしそうです。
少なくとも「彦根」よりは。(笑) 明日、会社行ったらマイ地図にマークしときます。
昼飯専門 | 2009年5月6日 23:54どうもタイガー道場です。
poly-heteroさんにはいつも美味しいラーメン店を紹介してもらってありがたいです。
特に「らーめんなかにし」のような超穴場的名店を紹介してもらったことには感謝です。
滋賀県のラーメン店にも興味がありますがさすがに遠すぎます(涙)
でも老ノ坂峠を越えて京都の一乗寺まで2時間30分かけてやって来る、ラーメンに賭ける執念を
考えると可能かも(w)
とりあえず行ける機会があれば訪問してみたい店ですね。
それではまた
タイガー道場(暴走モード突入) | 2009年5月7日 08:02
poly-hetero
さすらいのラーラー人
暴走でっぱ
84301

SBT





聞きしに勝るわかりにくさを誇る立地であったが、国道1号線の瀬田東インター付近から行けば良かったのかもしれない。
○ 入店
民家と空き地しかないような住宅地にあるこの店。
店内はおろか店の前まで茹で湯のアルカリ臭が漂っている。
動物系出汁だったり醤油ダレだったり、あるいは和風出汁のような食欲をそそる香りはしない。
換気の都合上だろうか。
ともかく、この時点ではこの店のラーメンを疑ってしまったのは事実である。
今までこのととち丸を賞賛及び激賞しているブログをいくつか拝読させて頂いたが、それらさえも疑ってしまった。
もしかすると、「情」による贔屓点なのかもしれない、と。
さて。注文したのは、塩ラーメンの焼飯セットA(ラーメン・ミニ焼飯・餃子6個)。
本当は餃子は要らなかったのだが、単品でラーメンとミニ炒飯を注文するよりも安かったので
注文した次第である。
我々客側には嬉しい値段設定だが、しかし何か変…。
ほどなくして、注文したものが到着。
○ 塩ラーメン
・スープ1
まず眼前に供された時点で、魚介類のいかにも美味そうな芳香が鼻腔を優しく刺激する。
先程のアルカリ臭とは打って変わったこの香しさに、あるいはそのギャップにまずは魅了される。
このギャップは反則技だ。
一口啜ると、ただただ「美味い!旨い!」と驚嘆・感嘆せざるを得ないような旨み・滋味の総体が、
味覚と嗅覚を覆い尽くすのがわかる。
もう知性も感性もオフにしたくなるような、半端じゃない美味さだ。
「ラーメン好きとかそうでもないとか、あるいはこってり系orあっさり系など無意味だ。
この複雑味がわからない輩は信用するな」
殴られても仕方がない程に調子に乗り、そこまで言い切ってしまいたくなるようなスープである。
もはや詳細など語る気にもならないような至福感を抱いたのだが、一体基本構成はどうなっているのか。
気になる人もおられるはずだ。
某情報誌によると、出汁の動物系は鶏で、魚介系はカツオ節、アゴ、秋刀魚、煮干し、煮干し粉。
そして香味野菜は青ネギ、ニンニク、ショウガといったところだそうな。
しかし残念ながら、塩ダレに関してはわからない。
・スープ2
では、具体的にどのようなテイストだと感じたのか。
これがまた表現するのが難しい。
ブロガーやレビュワーのような食べ手(書き手)は概して、スープや汁物全般に対して自身が
感受した複数の旨み・滋味を意識化(文章化)するわけだが、それを表わすにはどうしても
順を追って言う(書く)しかない。
いや。
何も順序立てなくても良いのだが、別々にして列挙するしかない故、聞く(読む)方もまた、
それを順序立てたり別個にしたりしながら理解してしまう。
しかしながら我々の刺激受容体は、実際のところスープの複数の旨みを同時的に知覚している。
しかも個々の食材の旨み・滋味は、他の食材の旨み・滋味との相対性の中で生きも死にもするものだ。
それでは、いかにしてこの同時性と相対性を、話し手(書き手)から聞き手(読み手)に伝えれば良いのだろう。
「何をごちゃごちゃ言ってんだ。別にそんなこと気にしなくても良いだろ」
そんな風に言われればそうだとも思うし、どうにでもスープを表すことはできるとも思う。
でも同時的であり相対的なテイストの連なりを醸すスープもまた、確かに存在するのである。
それらに触れずしては、その魅力を語れないような、あるいは半分も伝えられないようなスープだ。
私はこの塩ラーメンのスープが、その一つだと感じたのである。
そんなこんなで、私なりにこの塩ラーメンのスープを表すれば、序盤は
↓ 鰹節とやや酸味がかった魚類の潤沢な旨み
↑↓誰しも感じ得るような旨みを醸すのではなく、下支えにまわるというタスクをこなす鶏系の利き具合
↑↓揚げネギがもたらす淡く香ばしい甘さ
↑ カドが無く、スープ中の食材の旨み・滋味を余すことなく引き出す塩ダレの利き加減
と感受し、中盤以降は
↓ 鰹節とやや酸味がかった魚類の潤沢な旨み
↑↓誰しも感じ得るような旨みを醸すのではなく、下支えにまわるというタスクをこなす鶏系の利き具合
↑↓干し海老から溶け出す甲殻類の風味
↑↓揚げネギがもたらす淡く香ばしい甘さ
↑ カドが無く、スープ中の食材の旨み・滋味を余すことなく引き出す塩ダレの利き加減
となった。
「↓」と「↑」は、食す(飲む)際の同時性と相対性を少しでも再現しようという目的で、
実験的に用いた記号である。
個々人の麺食経験をもってして4つないし5つのそれぞれを想像し、なおかつどこからどのように
読んでも良いというか、いくつかのパターンで読んで頂けば、私が感じた旨味・滋味の同時性と相対性を
バーチャルに「後追い」して頂けるであろうか。
気になるところである。
なお、私とは別の既食者の「後追い」にも未食者の「先取り」にもならないことは、一応断っておきたい。
とにかく、この同時的で相対的な旨みと滋味の連なりが最高だった…。
・スープ3
スープの話だけでまだ書くの?という呆れの声も聞こえない気がしないが、もう少しだけ。
上に挙げた「下支えにまわっている鶏系の利き具合」と「鰹節とやや酸味がかった魚類の潤沢な旨み」により、
このスープを「和のテイストは良いとしても、ラーメンのスープとしてのパンチが弱そうだ」と
想像された方もおられるかもしれない。
しかし私はパンチが弱いとも強いとも感じさせられなかった。
それは揚げネギから染み出る旨味・風味が、鶏をサポートしつつ、スープにふくよかさを
もたらしているからだと思う。
・麺
キタノカオリ、ホクシン、きたもえ、春よ恋という、何だか馬の名前に聞こえなくもない4種の
北海道産小麦をブレンドしたものだという、ストレート麺。
加水率の高さと四角断面であることが特徴であり、「ツルツル」「ピチピチ」というよりも
「ゴロゴロ」「コリコリ」とした舌触りや噛み応えが面白い。
良い具合に小麦の風味も豊かであったが、同時に灌水臭が結構気になってしまった。
あれさえなければ、麺もスープももっと美味くなる。
そんな風にも感じた。
しかし他の方のブログやレビューを拝読させて頂く限り、その「アルカリ」が言及されていることはない。
ということは、「poly-heteroの奴が、また一人何か気にしているだけだ」と思っていただいて
良いのかもしれない。
・具
チャーシューに青ネギ、メンマ、揚げネギ、干し海老、三つ葉、柚子皮等。
ちなみに私が注文したAセットでの塩ラーメンには、味玉が付かない。
上の写真は、同行者が単品で注文した塩ラーメンである。
チャーシューは薄めに味付けられた腕肉。
白身が少なかったり濃い味付けをされていなかったりする点でスープのアイデンティティーに
沿っていると感じたが、同時に物足りなさを抱く人もいるであろうとも感じた。
興味深かったのは、チャーシューとメンマ以外の細かい具の数々。
スープを飲む際にこれらを食すことになるのだが、何がレンゲの中に「紛れる」かによって、
様々な「味変」を楽しめる。
揚げネギと干し海老の風味がスープ中に滲み出ていることは既に触れたが、(当然ながら)そのものを食せば
もっと風味が強まるし、柚子の皮や三つ葉がもたらす清涼感も良いアクセントであった。
ただし、「液体」を飲んでいるつもりなのに不意に「固体」が紛れ込んでくることを煩わしく
感じられる人もまた、少なからずおられるのかもしれない。
○ ミニ炒飯、餃子
「ミ、ミニ?!」
並としか思えない量の炒飯を見て、やや驚かされた。
しかしその「ふっくら」「しっとり」とした食感、そして香辛料や塩分や油分の加減は品が良く、
ただボリュームに頼っているわけではない点に好印象を抱いた。
餃子は3人で分けたが、どんな味であったかは失念。
○ 退店
同時的かつ相対的な旨み・滋味が連なっているスープ、コリコリした食感が楽しい麺、
スープの「味変」が楽しめる具が絶品である塩ラーメン。
老若男女問わず、というか誰にでもお勧めしたい一杯である。
ただしこの店へ初めてアクセスされる方々は、瀬田東ICから向かう方が無難だと思われることを
念頭に入れて頂きたい。