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「味玉らーめん」@○心厨房の写真 いよいよ暮れも押し詰まり、今年もシメの一杯と相成りました。そのクセ今日(29日)も、休日出社な訳ですが……なんともはや。昨年と同じく、「○心厨房」さんへ。注文は、特にお気に入りの醤油系から「味玉らーめん」(800円)。
 面白かったのは、店外でも店内でも隣にいた二人連れ。ヘルメット片手にスマートフォンをイジくって、「ここって3.8点だぜ、イケるんじゃん?」などと大はしゃぎ。店内でもランキング・チェックに余念がなく、ラーメンが供されても、一口食べては「ウメ~~、ヤルじゃん。出汁がいいよね」なるお言葉が続いておりましたが……ほどなく黙って表情も消え、憑かれたように箸とレンゲを動かしておられました。どんな価値観の相手でも、そっくりそのままその世界観の中に取り込んでしまう、それほどの力が、この店の一杯にはあります。
 ポッテリと濃厚な豚骨、迫力に満ちた醤油のコク、そして節系のソリッド感を見せつけながら、豚骨と醤油をなだらかに融合させる絶妙の魚介系……全てが一体となって形作る、まるで「流線型」のような、全く無駄のない造形。美術品でもそうですが、全く無駄がないからこそ、一つ一つの技・素材が光るもの。竹岡式ゆずりの醤油の「魔力」が、食材の味一つ一つに妖しい光を加えて、思わず魅入られてゆきます……
 中太麺はそれ自身、キッパリ明快な甘みと潔い歯切れに独自の個性を持っていますが、むしろこれくらいの自己主張がないとスープに取り込まれてしまう。麺とスープ、非凡な力を持つ「個」と「個」のぶつかり合いが、味を更なる高みに持ち上げます。
 具材も完璧。カリッと表面を焼きあげ強くメリハリを効かせながら、タレ・肉汁のバランスに細心の調整が感じられるこのチャーシュー、黄身の自然な甘みを絶妙な旨みで「昇華」させたこの味玉、小松菜・メンマのアクセント、どれもが強烈な個性を放ちながら、どれ一つ欠けても成立しない。全く無駄のない、そして全く臆す所のない、奔放にして完結した、見事な表現力です。
 ―――かつて、「『闇』に蠢く魔性の味」と表現させていただいたほど( http://ramendb.supleks.jp/score/76044 )、妖しい魅力に満ちた一杯。しかし、その「魔力」が多くの人に受け入れられ、いまや行列店となった現実を見れば……やはりこの一杯には、「ラーメン本来の魅力」があるのでしょう。
 故水野晴郎氏は、どんな映画を紹介した後でも「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」と評された。どんな映画にでも、大なり小なり「映画本来の魅力」があり、その魅力を多くの人に伝えたい、そんなお気持ちだったのでしょう。今年、私もラーメン好きのハシクレとして、少しは魅力を伝えられたかしら……ともかくも、「ラーメン本来の魅力」に満ち満ちた「○心」さんにて、いよいよ今年も「大団円(○)」。いやぁ~、ラーメンって本当にいいもんですね。

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 10件

コメント

こんばんは。

おぉ~高評価ですね~
至福のシメの1杯だったようで何よりです。
コチラは何を食べても旨いですが、私も醤油系がイチオシでございます。
実は今年1度も食べて無いのですが、来年早々食べてみようかしら。。。

では、良いお年を!

ぽんたくん | 2010年12月31日 21:23

どもです!

超~大変ご無沙汰しております(^^)
此方のファンの一人として
非常に嬉しいレポートです。

同店では塩ラーメンが連続しておりますが、
久しぶりにこの醤油をいただきたくなりました。

YMK | 2011年1月5日 14:18

ドモです

いやぁ~素晴らしいレビュ~
ココは以前より伺いたいお店でして
ウズウズしております
しかしお店の営業時間が・・・・最大の妨げにw
そして醤油ですか。。。
オイラ、塩を狙っているのですが
凄く迷います
何れ両方食べれる事を祈ります(笑)

Liberty | 2011年1月17日 13:59