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「辛子高菜ラーメン」@博多ラーメン しばらく 西新店の写真博多ラーメンしばらく。
右と左くらいしか分からぬ福岡の街に居を構えた時、最初に通い詰め風土と文化を学ばせていただいたのが、この暖簾だった。
ラーメンから始まり、餃子など焼酎のアテを幾度となくテイクアウトさせていただいた。この温かい歓待に、一体何度禿まされた事だろうか。

街を去るその時、最後に選ぶ一杯は、最も愛した暖簾の最も愛したメニューに決まっている。
店内に充満する豚骨スープの香りに、心が穏やかさに満ちて行く。ゆで玉子を剥きながら、ラーメンを待つワクワク感。

控えめに飾られた多くの色紙の中で、ひと際目を惹く松重豊のサイン。地元の名門校、西南学院高校の出身だけに、当店が移転し今の場所に落ち着く遥か昔、足繁く通っていたそうだ。西新を愛する者で、この店の前を素通りする者など誰一人として居ないのではないだろうか。
日々自宅のベランダに漂っていたスープの香りは、このお店の換気扇から流れ出るこの香りだった。洗濯物を干す度に路地を見下ろせば、店頭に吊られた大きな提灯が店頭を賑わせ、通行人の視線を独り占めにする。

滑らかで朴訥。深さと拡がりを兼ね添え、食事への集中を否応無く促す野趣の漂い。老舗が放つ博多豚骨の、豊潤で厚みのある旨味は、他の何物にも変え難い。素材の甘みを活かした辛子高菜浸けの風味がスープと馴染めば、渾然一体化が捗り箸の動きは加速度を増す一方だ。

やや縮れた細麺は、まずはバリ硬。
替玉は硬麺で楽しみたい。粘りのある歯応えの度に、豚の旨味が遠慮なく絡んだ小麦の素朴な甘みが、青天井に鼻先を抜けて行く。個性的な麺だが、このスープにはこの麺以外考えられない抜群の相性だ。

単身で居ながら、戻りを受け止めてくれる場所。
福岡の味。
感謝の想い以外、何も浮かんで来ない。

餞に頂戴した化粧箱入りの湯呑み。「博多らーめん しばらく」の豪快なロゴ。
お冷を入れるために、お店で使われているものだ。
しかし、これで水を飲む事はないだろう。この湯呑みには、焼酎のお湯割りが最も似合う。

何よりも心に沁みていたのは、味ではなく、客を愛するお店の志だったのかも知れないね。
西新の街とホークスを愛する暖簾は、今日も隔たりなく、全ての来客に笑顔を届け続けている事だろう。


ご馳走様でした。

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 26件

コメント

KOTOさんのお店への愛と、お店のお客様への愛を感じますね。
今度福岡出張の時はまた西新の街を訪れたいと思います。良い街だ。

こんばんは。
福岡勤務、終わられるのですね。
ちゃんぽんでシメるもつ鍋、鶏皮専門の焼き鳥、
チョコレートが抜群に美味しいバー、ゴマサバ、
ドライヴで連れていってもらった呼子のイカ。
たった3回の訪問ですが、らーめん以外でも食の思い出が満載です。
とっても素敵な麺活ができましたね♪

福岡を離れてはやひと月、まだ博多弁が抜けないまま日常を過ごしております。
「やけん」「~と?」など、普通に使っていた言葉は、飲酒が進めば進む程に存在感を発揮し、少しだけ訛っている博多のおじさんとして活動せざるを得ない状況です。どうしようw

福岡に行く事があるならば、必ず西新には立ち寄る事になると思います。
そして、もし単身で福岡に行く事になった場合、西新を選択下さい。絶対に後悔させませんぜ。

Dr.KOTO | 2015年12月7日 22:17