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2025年5月16日の大崎裕史の今日の一杯

神奈川県横浜市港北区新横浜

【期間・数量限定】農林61号 醤油らぁ麺(1400円)+メンマ(ラー博会員クーポン)

新横浜ラーメン博物館の「ニッポン小麦紀行」第2弾
私がラーメンで国産小麦を使った麺を食べたのは「支那そばや」が最初で1990年代。それ以前にも使っていたお店があったかもしれないが、蘊蓄としてほとんど表に出していなかった。
「支那そばや」店主の佐野さんは国産小麦をラーメンに使用した先駆者で北海道の「ハルユタカ」という品種を使い、一時期、そのブランドはラーメン界で有名になった。元々はパン用に作られた小麦粉だが佐野さんは1993年に国産小麦と出会い、自家製麺を開始。納得のいく麺ができるまでに8年掛かったという。スープにおける鶏の銘柄使用や内モンゴルかん水の輸入など、「食材の鬼」と呼ばれるほどにこだわりをもち、ラーメン業界のステージを2段も3段もあげた功労者。国産小麦のラーメン界への普及・浸透も佐野さんがいたからこそ、と言える。

全麺連の中華麺コンテストの審査員を3年前からやらせていただき、全国各地に国産小麦があることを知る。そして昨年のラー博主催の「登龍門」では、参加者に国産小麦使用という条件を設け、いろんな国産小麦が使われた。そして、2025年5月8日から始まった「ニッポン小麦紀行」という企画は、ラー博に出店中の銘店8店舗が地産小麦を使った限定メニューを1週間交替で提供するというもの。

第2弾は「淺草來々軒」で5月15日(木)~5月21日(水)の一週間。
早速初日にいただいてきました。
農林61号 醤油らぁ麺  1,400円
※OPEN~1日150食限定

11時10分着で15人くらいの待ち。外国のかたが多く、12時にはほぼ全店で10人以上の並びができていた。
メンマはラー博会員のクーポンでいただいたもの。企画とは関係ないがこのメンマが実においしい。会員の方はぜひクーポンを使って食べてみてください。

スープは、金華豚のげんこつと背ガラ、名古屋コーチンの丸鶏とガラからじっくりと旨みを抽出。そこに來々軒伝統の醤油ダレを重ね、最後に支那そばや特製の生醤油をひと垂らしするという小技を効かせている。言われないとわからないが、風味は豊かでおいしかったのは間違いない。

そして問題の麺だが、使用した小麦はメニュー名にあるように「農林61号」。これを説明すると長くなるのでラー博HPをご覧ください。昔は“小麦の横綱”と呼ばれていたらしく、最近は栽培量が減ってきてあまり目立たなくなったそう。でも、今回は期間限定だし、数量限定なのでなんとか使えることになったようだ。そこに「さとのそら」も加え、しなやかなストレート麺(番手20番/加水38%)が完成。香り、旨み、そしてしっかりとしたコシを兼ね備えた極上の麺が誕生した。

実においしく完食完飲。第一弾が売り切れで食べ損ねたのでパーフェクトはすでに逃してしまったが、できるだけ食べに来てみたい。

お店データ

淺草 來々軒

淺草 來々軒

神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21 新横浜ラーメン博物館B2F(新横浜)

このお店の他の一杯

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。