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2016年10月3日の大崎裕史の今日の一杯

東京都千代田区神保町

背脂煮干しラーメン味玉入り脂多め

オープン当時「二色つけめん」で話題になった「渡なべグループ」の店だが、7月19日から新潟背脂煮干ラーメンがメインに変わった。またそれまでメインだった「二色つけめん」も継続している。

背脂煮干しラーメン味玉入り850円を脂多めで注文したら、脂で埋もれてしまった。「渡なべグループ」のご当地物は、特徴をよく引き継いでいながら、今風に、そして東京風(渡なべ風)にアレンジしてより美味しく仕上げている。そのアレンジが「ご当地好き」には、不満となる場合もあるのだが、私は好きだ。それはなんだか「ご当地ラーメン」の未来を食べさせてもらっている感じがするから。元々、食べ手であった渡辺樹庵氏は、ご当地物を作るために一度ならず二度も三度も食べに行き、しかも一回の訪問で何軒ものご当地ラーメンを食べて来る。その努力と工夫には頭が下がる。今回の背脂煮干しは、以前から限定で出していたものなのだが好評に付き、定番メニューに格上げし、もはや「可以」は新潟背脂煮干しラーメンの店になってしまったわけだ。新潟出身でもなく、もちろん新潟の店で修業したわけでもなく、ご当地ラーメン店が誕生したことは非常に珍しいケースと言えよう。(イベント店舗を除く)

50代も後半になり、脂は控えようという気持ちも出てきているが、これは実においしい。スープまで完飲、完食。うまいわ〜。麺が手揉み麺風で実にいい出来。おいしさに輪を掛けている。これでいくつのご当地を提供できることになったかというと、新潟「背脂煮干」、新潟「生姜醤油」、富山「富山ブラック」、岡山「笠岡」、広島「尾道」、鳥取「倉吉牛骨」、熊本「玉名」、大分「佐伯」だという回答をもらった。いやはや、まさに一人ご当地ラーメン。一人ラーメン博物館の様相だ。新しいビジネスが誕生しそうである。

お店データ

神保町 可以

神保町 可以

東京都千代田区神田神保町2-2-12 サンエスビル1F(神保町)

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大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。