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2017年3月7日の大崎裕史の今日の一杯

香川県小豆郡

ラーメン中

初めて小豆島に行ってきた。ラーメン的に言うならば「醤油」作りで知られている。なので有名店主が度々訪れている島でもある。「麺や七彩」の阪田さんも何度も行っており、そのラーメンレビューを読んでいたこともあり、今回もちょっと教えてもらった。
 高松からフェリーに乗り約1時間、土庄港に着いた。予想以上に大きくて端から端まで車を飛ばして1時間はかかりそう。まずは土庄港から割と近くの「豚平」。なかなかの人気店。あとでわかったのだが岡山にある(津山が本店、暖簾分け店が岡山市内にある)みせの暖簾分け店。豚骨醤油スープでもやしや葱がたくさん入っている。麺は細麺。この地、独特のラーメンではないが十分うまい。醤油が強めに効かせてあり、これが旨さを引き立てている。当然、地元の醤油だと思うがしみじみうまい。

 2軒目はその店からも近い「麺鯉」。20席あるが、満席で待ちができる人気店。スープの味は醤油、塩、とんこつ醤油がある。前の店もそうだったが、小500円、中550円、大600円、特大650円、トリプル700円とサイズの幅が広いのが面白い。そんなに大食いの人が多いのだろうか?(笑)
 醤油ラーメンには牛肉が入っていたが、閉店してしまった「宝来軒」の影響らしく、「麺鯉」と「天王」はそこで修業をしたらしい。醤油ラーメンのスープに牛の風味を感じたので帰り際に聞いてみたら元ダレに入ってるんだとか。もしかしたら牛肉の煮汁かもしれない。ベースは鶏ガラのシンプルなもの。麺は見た目、細く思えるのだが、口に入れると中太に感じる密集したタイプの自家製麺。朝6時半から14時までの営業というのも特徴的。漁港でもあり、朝早く活動する人が多いのだろう。
 初めての地域で初めてのラーメンを食べるのはとても楽しい。ましてや船でしか行き来ができない島なので、ネット時代とは言え、本州との情報交流はそんなに頻繁ではない。そういう意味において独自進化、あるいは、独自に成立した文化があるはず。今回は「牛肉」がさりげなく入っていること。もっと時間があればいろいろ聞き込みもして解決したかったがそれは難しかった。でも元ダレに牛が使われていることがわかっただけでも収穫。もしまた来る機会があれば、反対側の港にあるラーメン店(松月食堂)にも行ってみたい。これにも牛肉が入っているのだ。

お店データ

麺鯉

麺鯉

香川県小豆郡土庄町淵崎甲2200-1

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。