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祝日 曇天 13:20 先待ち9名 後待ち12名〝ニューオープン狙いうち〟先ほどの大森での一食目を楽しんだ後、往年の女子プロレスラー〝ミミ萩原〟を彷彿とさせる〝ララ大森〟のカフェでコーヒーを飲みながら連食先を物色しているとコチラが急浮上してきた。RDBの新店情報によると本日オープンらしく、所在地も大森駅から近くアクセスは良好だ。まだ情報量の少ないお店情報によると宍道湖のシジミに特化したラーメン店のようで、イチオシはどうやら塩系のようだ。前食が醤油系だったので連食先の条件としてはバッチリで、すでに前食から二時間近くも経過しているので連食スペースも確保できている。すると何のためらいもなく移動を開始していた。歩く距離を少なくするために京浜東北線ではなく、京急線で最寄りの雑色駅を目指すと乗車時間は10分程で着いた。人生二度目の雑色駅の改札を出て味わいのある雑色商店街を進んでいくが、両側にはお惣菜を扱う店が立ち並び胃袋を刺激する。そんな誘惑に負けないよう一目散に歩いて行くと、踏切の向こう側に只ならぬ行列を見つけた。昼ピークを外したつもりだったが、オープン特需を甘く見ていたようだ。なんとか十番手に続いて外待ち待機となった。複数路線が乗り入れる線路の踏切は開閉が頻繁で賑やかな警報音と、うるさいくらいの車軸の音が鳴り響く線路沿いで並んでいると30分ほどで外待ちイスに昇格となった。なんとも驚く事に、その瞬間に目の前の踏切を皇室専用車両の「お召し列車」が下り線路を横浜方面へ向かって通過していったのだ。全車窓はカーテンが閉じられていて先頭車両には国旗も掲げられてなかったので皇族が乗られてはないだろうが、人生二度目のお召し列車との遭遇にはテンションが上がった。前回の遭遇は半年ほど前の東京駅で、ノーブルな小豆色に輝く停車中のE655系の車両に出会って以来だったのだ。しかも元号が令和になった日にお目にかかれるとは何と縁起の良い日なのだろうか。先程までは踏切の音がうるさいなどと思っていたが、よくぞ踏切のそばにラーメン店をオープンされた事を感謝する気持ちに変わっていた。そんな喜びに包まれていると、すぐに店内へと案内された。新しい真っ白な暖簾をくぐり店内に入ると左手の券売機でオススメの塩系に味玉が入ったボタンを押す。わずか6席のカウンターに座り店内を見渡してみる。オープン初日という事もあり本日は四人体制で回している。調理はご主人が全てを担っているので回転は良いとは言えないが、万全の布陣で本日を迎えたのだろう。周囲のスタッフさん方の接客も心地よく、初々しさもあるが経験豊富そうな店主さんの落ち着きからは安心感もすでにある。厨房の奥に掛けられた黒い暖簾に漢字で書かれた「蜆」の一文字が、まだ見ぬラーメンの想像を掻き立てる。ワンロット3杯のオペレーションで調理が進み、着席して10分ほどかけて我が杯が到着した。その姿は口縁の反り返った白磁の切立丼の中で丁寧に盛り付けられた景色が美しく輝いている。食べずともゴクリと唾を飲み込むような和食の美を求めている姿に見える。あまり好きな器の形状ではないが具材のレイアウトなどを見ると、この器を選んだ意味が分かる気がした。まずは澄み切っていそうで、実は貝由来のコハク酸が霞んで見える女郎花色のスープをひとくち。大きい粒子の香味油が薄っすらと浮かんだスープにレンゲを挿し込んでみるが、特徴的な要素を感じない。それは故意に付けられた香りなどが無い事が思わせるのだろうか。インパクト重視の現代の外食産業で、初動で物足りなさを思わせるスープに久々に出会った。しかしこの穏やかな旨みの重なりが次第に積み重なっていくのが想像できる。ちなみに隣席の小学生くらいの男の子が「最後の方が美味しいね」と母親に言ってるのを聞いて、ジャンクフードしか食べていないと思っていた子供たちにも本能的に受け入れられる奥深いスープだと思った。逆に味が足りないと思うのは私たち大人の方かもしれないと。最近の流行りでもある貝の出汁を使うと塩分が強くなりがちな中で、これ程までに塩気をアジャストしてくるスープには出会った事がない。スープに足りない豊かさを感じながら麺を箸で持ち上げてみると器の形状のせいかスープの量のせいかは分からないが、麺それぞれが癒着を起こしていた。キレイに整えられた麺線なのだが、麺肌に溶け出したグルテンが粘りを生んで麺がくっついているのが気になった。そんな麺をスープの中で泳がせて〝さばけ〟を良くしてから一気に啜り込むと、やはり麺肌の粘りが口当たりを悪くしている。それには理由があると思ったが、心当たりも確かにあった。それはワンロット三杯を仕上げる際に、麺上げまで55秒の短時間で茹で上げる繊細な麺を、麺上げしてから盛り付けが完了するまでに随分と時間を要していた点だ。私のロットの前客の二杯は、いずれも特製だったので盛り付けにより時間がかかっていた。同時の麺上げに対して、そのロットの一杯目が提供されてから私の三杯目が提供されるまでの時間差が50秒もあったのだ。それではジャストの麺上げのタイミングでも完成度は違ってくるのは当然だと思う。今回は三杯目の不運だったので100%の出来ではないはずだと思った。もしベストコンディションだったら、もっと麺のさばけの良さを楽しめたのではないかと悔しくて思えて仕方ない。具材のチャーシューは豚肩ロースのレアチャーシューに更に一仕事が加えてある。大きなブロックの肩ロースを、しっかりとマリネによる下味を付けてから低温調理した上に軽やかな薫香までプラスしてある。しかも厚切りなので食べ応えは十分なのだが、豚肩ロースのレアチャーシューによくあるスジ切りの悪さがあるかと思いきや全く口に残らなかった。かなり手の込んだレアチャーシューだったので、特製に入る他の焼豚にも興味が湧いた。追加した味玉は微かに出汁が香る程度の薄味仕立てだったので、好みとは違って残念。しかし良質の卵や下茹での半熟具合は申し分なく、スープに合わせた控えめな設定のようだ。中太メンマは軽やかな歯応えだが柔らか過ぎずない食感がアクセントとして活躍する。また味付けも繊細で麻竹の特徴的な香りを残してあり、香味の面でもサポートしていた。その上、量的にも十分に添えてあり何度も楽しめた。薬味は和食を意識した芽ネギが添えてある。高価なのでラーメンの薬味としては見かける事が少ないと思うが、鮮やかな色彩の上に歯ざわりも良く好印象。やや薬味としてのアクセントが弱い芽ネギを後押しするのが紫玉ねぎのアッシェだ。やはりこの薬味も穏やかなスープに寄せて細かく刻まれている。さらには刺激を抑えるために丁寧に水にさらしてあった。それでも噛めば滲み出る特有の香りや刺激が味覚に変化を与えてくれる。芽ネギと紫玉ねぎという珍しいコンビだが、素晴らしい脇役を演じていた。中盤からも束になりそうな麺をスープに泳がせるといった不要な行為が惜しく思いながらも一気に平らげていた。スープの旨みも尻上がりに重なってきて終盤には旨みの頂点を迎えていた。最後は両手で器を持ち上げてスープを完飲したかったが、器の形状上難しいのでレンゲで大人しく飲み干して席を立った。今回は初日という事でオペレーション不足と、ロットの順番の影響で完璧な作品をいただけたとは思っていない。評価は少し低くなってしまったが、本来ならば高得点となっていたはずだと信じたい。こちらには好みの醤油系もラインナップされていたので、必ずや近々で再チャレンジしたいと思える一杯に出会ってしまった。
見逃さないぞ! なんだ巻頭のボケは!知ってる人は殆どいない! おかげで「ミミ萩原vs長与千種」の動画を見てしまったではないですか! 「蜆」の一文字は感動しますね。でも塩を選んだのには前評にこころ揺らぎましたね!
そんなトコまで食いついてくれるベキさんは私にとっては〝読み神様〟な存在ですよw あのマッチメイクは次第に世代交代を思わせる名試合となっていきますよね。相撲で言うなら千代の富士と貴乃花の平成三年の五月場所のようです。
〝ニューオープン狙いうち〟
先ほどの大森での一食目を楽しんだ後、往年の女子プロレスラー〝ミミ萩原〟を彷彿とさせる〝ララ大森〟のカフェでコーヒーを飲みながら連食先を物色しているとコチラが急浮上してきた。RDBの新店情報によると本日オープンらしく、所在地も大森駅から近くアクセスは良好だ。まだ情報量の少ないお店情報によると宍道湖のシジミに特化したラーメン店のようで、イチオシはどうやら塩系のようだ。前食が醤油系だったので連食先の条件としてはバッチリで、すでに前食から二時間近くも経過しているので連食スペースも確保できている。すると何のためらいもなく移動を開始していた。
歩く距離を少なくするために京浜東北線ではなく、京急線で最寄りの雑色駅を目指すと乗車時間は10分程で着いた。人生二度目の雑色駅の改札を出て味わいのある雑色商店街を進んでいくが、両側にはお惣菜を扱う店が立ち並び胃袋を刺激する。そんな誘惑に負けないよう一目散に歩いて行くと、踏切の向こう側に只ならぬ行列を見つけた。昼ピークを外したつもりだったが、オープン特需を甘く見ていたようだ。
なんとか十番手に続いて外待ち待機となった。複数路線が乗り入れる線路の踏切は開閉が頻繁で賑やかな警報音と、うるさいくらいの車軸の音が鳴り響く線路沿いで並んでいると30分ほどで外待ちイスに昇格となった。
なんとも驚く事に、その瞬間に目の前の踏切を皇室専用車両の「お召し列車」が下り線路を横浜方面へ向かって通過していったのだ。全車窓はカーテンが閉じられていて先頭車両には国旗も掲げられてなかったので皇族が乗られてはないだろうが、人生二度目のお召し列車との遭遇にはテンションが上がった。前回の遭遇は半年ほど前の東京駅で、ノーブルな小豆色に輝く停車中のE655系の車両に出会って以来だったのだ。しかも元号が令和になった日にお目にかかれるとは何と縁起の良い日なのだろうか。先程までは踏切の音がうるさいなどと思っていたが、よくぞ踏切のそばにラーメン店をオープンされた事を感謝する気持ちに変わっていた。
そんな喜びに包まれていると、すぐに店内へと案内された。新しい真っ白な暖簾をくぐり店内に入ると左手の券売機でオススメの塩系に味玉が入ったボタンを押す。わずか6席のカウンターに座り店内を見渡してみる。オープン初日という事もあり本日は四人体制で回している。調理はご主人が全てを担っているので回転は良いとは言えないが、万全の布陣で本日を迎えたのだろう。周囲のスタッフさん方の接客も心地よく、初々しさもあるが経験豊富そうな店主さんの落ち着きからは安心感もすでにある。厨房の奥に掛けられた黒い暖簾に漢字で書かれた「蜆」の一文字が、まだ見ぬラーメンの想像を掻き立てる。
ワンロット3杯のオペレーションで調理が進み、着席して10分ほどかけて我が杯が到着した。その姿は口縁の反り返った白磁の切立丼の中で丁寧に盛り付けられた景色が美しく輝いている。食べずともゴクリと唾を飲み込むような和食の美を求めている姿に見える。あまり好きな器の形状ではないが具材のレイアウトなどを見ると、この器を選んだ意味が分かる気がした。
まずは澄み切っていそうで、実は貝由来のコハク酸が霞んで見える女郎花色のスープをひとくち。大きい粒子の香味油が薄っすらと浮かんだスープにレンゲを挿し込んでみるが、特徴的な要素を感じない。それは故意に付けられた香りなどが無い事が思わせるのだろうか。インパクト重視の現代の外食産業で、初動で物足りなさを思わせるスープに久々に出会った。しかしこの穏やかな旨みの重なりが次第に積み重なっていくのが想像できる。ちなみに隣席の小学生くらいの男の子が「最後の方が美味しいね」と母親に言ってるのを聞いて、ジャンクフードしか食べていないと思っていた子供たちにも本能的に受け入れられる奥深いスープだと思った。逆に味が足りないと思うのは私たち大人の方かもしれないと。最近の流行りでもある貝の出汁を使うと塩分が強くなりがちな中で、これ程までに塩気をアジャストしてくるスープには出会った事がない。
スープに足りない豊かさを感じながら麺を箸で持ち上げてみると器の形状のせいかスープの量のせいかは分からないが、麺それぞれが癒着を起こしていた。キレイに整えられた麺線なのだが、麺肌に溶け出したグルテンが粘りを生んで麺がくっついているのが気になった。そんな麺をスープの中で泳がせて〝さばけ〟を良くしてから一気に啜り込むと、やはり麺肌の粘りが口当たりを悪くしている。それには理由があると思ったが、心当たりも確かにあった。それはワンロット三杯を仕上げる際に、麺上げまで55秒の短時間で茹で上げる繊細な麺を、麺上げしてから盛り付けが完了するまでに随分と時間を要していた点だ。私のロットの前客の二杯は、いずれも特製だったので盛り付けにより時間がかかっていた。同時の麺上げに対して、そのロットの一杯目が提供されてから私の三杯目が提供されるまでの時間差が50秒もあったのだ。それではジャストの麺上げのタイミングでも完成度は違ってくるのは当然だと思う。今回は三杯目の不運だったので100%の出来ではないはずだと思った。もしベストコンディションだったら、もっと麺のさばけの良さを楽しめたのではないかと悔しくて思えて仕方ない。
具材のチャーシューは豚肩ロースのレアチャーシューに更に一仕事が加えてある。大きなブロックの肩ロースを、しっかりとマリネによる下味を付けてから低温調理した上に軽やかな薫香までプラスしてある。しかも厚切りなので食べ応えは十分なのだが、豚肩ロースのレアチャーシューによくあるスジ切りの悪さがあるかと思いきや全く口に残らなかった。かなり手の込んだレアチャーシューだったので、特製に入る他の焼豚にも興味が湧いた。
追加した味玉は微かに出汁が香る程度の薄味仕立てだったので、好みとは違って残念。しかし良質の卵や下茹での半熟具合は申し分なく、スープに合わせた控えめな設定のようだ。
中太メンマは軽やかな歯応えだが柔らか過ぎずない食感がアクセントとして活躍する。また味付けも繊細で麻竹の特徴的な香りを残してあり、香味の面でもサポートしていた。その上、量的にも十分に添えてあり何度も楽しめた。
薬味は和食を意識した芽ネギが添えてある。高価なのでラーメンの薬味としては見かける事が少ないと思うが、鮮やかな色彩の上に歯ざわりも良く好印象。やや薬味としてのアクセントが弱い芽ネギを後押しするのが紫玉ねぎのアッシェだ。やはりこの薬味も穏やかなスープに寄せて細かく刻まれている。さらには刺激を抑えるために丁寧に水にさらしてあった。それでも噛めば滲み出る特有の香りや刺激が味覚に変化を与えてくれる。芽ネギと紫玉ねぎという珍しいコンビだが、素晴らしい脇役を演じていた。
中盤からも束になりそうな麺をスープに泳がせるといった不要な行為が惜しく思いながらも一気に平らげていた。スープの旨みも尻上がりに重なってきて終盤には旨みの頂点を迎えていた。最後は両手で器を持ち上げてスープを完飲したかったが、器の形状上難しいのでレンゲで大人しく飲み干して席を立った。
今回は初日という事でオペレーション不足と、ロットの順番の影響で完璧な作品をいただけたとは思っていない。評価は少し低くなってしまったが、本来ならば高得点となっていたはずだと信じたい。こちらには好みの醤油系もラインナップされていたので、必ずや近々で再チャレンジしたいと思える一杯に出会ってしまった。