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「特製中華蕎麦(醤油) ¥1050」@宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 東京本店の写真祝日 曇天 11:05 先待ち1名 後待ち13名

〝ニューオープン狙いうち〟

どうしても昨日のラーメンが忘れられずに一晩中モヤモヤしていた。こうなれば連食ならぬ連訪してでも確認せねばと、昨日に引き続きコチラへの再訪を決めた。

と言うのも、昨日オープンしたばかりの新店であるコチラで食べたスープの美味さに感動しながらも、麺の状態に納得がいかず採点を下げてしまったのだ。しかしそれはロットの提供順番やオペレーションの連携不足としか思えず、たまたまの不運を悔やんでいるだけなのだ。そこで、居ても立っても居られずに午前10時には家を出た。

11時半開店前の現着を目指して、最安値ルートである東横線と多摩川線を乗り継ぐ東急ルートで蒲田駅に着いた。昨日は連食先だったので最寄りの雑色駅を利用したが、今日の蒲田駅からの徒歩ルートは随分と遠いようだ。西口を出て線路沿いを歩いて行くと、電車の中からは見た事がある有名な六郷公園(通称タイヤ公園)の横を進んで行く。近くで見ると恐ろしいほどの古タイヤで作られた怪獣で楽しそうに遊んでいる子供たちがいたが、夜なら絶対に近づきたくない公園だ。そんなG.W.らしい光景を見ながら蒲田駅から20分近く歩くと開店準備中の店先が見えた。定刻の40分前では並びもなく半シャッターの横で先頭にて待機する。

しかし人通りも多く踏切で立ち止まる住民の視線が突き刺さる。そんな晒された状況に居たたまれなくなり、ひとまず目の前のコンビニの駐車場に避難した。定刻の30分前になってもシャッター待ちは発生しない。と思っていたら一人の並びが出来ると外待ち用のイスが置かれた。それを見てから再び店頭に向かうと、突然に雨が降ってきた。かなり強い雨足となったが、軒先き下の二席だけは何とか雨をしのげるので傘を併用しながら二番手をキープした。

突然の雨の影響か行列が伸び悩んでいたが、開店15分前には雨も収まり始めると続々と並びが増えていった。定刻になる頃には晴れ間も出て、真新しい暖簾が掛けられオープンとなった。券売機の前で昨日は食べなかったワンタンや部位の違う焼豚が入った特製醤油のボタンを押してカウンターに腰を下ろした。

店内には昨日と同じく穏やかな空気が流れている。オープン直後というのに落ち着いた雰囲気が安心感を醸し出す。丁寧ながらも粛々と調理をこなす店主さんの動きを眺めながら待っていると、着席して8分で我が杯が到着した。本日は 1st ロットの二杯目での提供だったが、一杯目とのタイムラグも10秒未満だったので随分と提供時間が早く感じた。

そんな渾身のラーメンのベストタイミングを逃さぬように箸を割って待っていた。急いで一枚だけ写真を撮って、今回は麺から先に食べてみた。本日も55秒ジャストで一斉に麺上げされたのは変わりなかったが、明らかに箸先に感じる麺質には違いがあった。昨日はスープの中で粘りが出てしまい癒着していた麺だったが、今日はサラリとさばけが良く持ち上げられた。麺肌には溶け出したグルテンも見えず、切刃のエッジが見て取れる程に凛としている。角のない竹割箸では掴みづらいほどに中細ストレート麺ながらも強いハリとコシを感じる麺質は昨日とは別物だった。そんな麺を口に運んでみると粘りのないツルッとした口当たりで飛び込んでくる。それはスープに浮かんだ鶏油の影響だけではない、麺自身の滑らかさが作り出したものだ。歯応えは昨日同様にモッチリとして噛めば小麦の香りと甘みが湧いてくる。この麺のコンディションならば納得できる内容だ。ほんの僅かな時間差で変わってしまうくらいに繊細な麺という事だろう。

昨日のモヤモヤが一掃したところで、落ち着いてスープを楽しむ。地鶏特有の黄色みのある鶏油が浮かんだスープをひとくち。先ほど麺を啜った時にシジミ由来のコハク酸を感じていたので、改めて貝出汁を強く感じることはないが、スープの温度が低めに設定してあるので鶏出汁よりは前に出て感じる。カエシの醤油ダレも抑えてあるがボヤける事なく輪郭を形作っている。味のコントラストのせいかもしれないが、塩よりも醤油の方がコハク酸を感じやすかったのは不思議だった。

具材は特製ならではのフルボリューム。チャーシューは部位と調理法が異なる二種類で五枚入り。基本にも入っている豚肩ロースは低温調理でしっとりと仕込んだ上に、軽くローストを施して薫香を付けてあるのでハムのような味わいが特徴的だ。厚切りながらも食べやすいように半カットしてあり豚肩ロースの赤身の歯応えを楽しめ、レアではあるが半ナマではない抜群の仕上がり。下味のソミュール液の香辛料もきちんと浸みていているので、噛むたびに味付けの良さが発揮される。また本日も口に残るようなスジもなく好印象。

もう一種類の豚バラのロースト型が得体の知れない美味さで驚いた。こちらは低温調理されたものでなくシンプルな焼豚だが、豚バラの赤身と脂身のバランスが良くロースト部分の香味が何とも言えず素晴らしい。しっかりとした赤身の肉質と自然な甘みを引き出された脂身が渾然一体となって旨みに変わっている。なぜ一枚しか入っていないのと欲張ってしまうくらいに最高の逸品だった。※ RDBによると特製の焼豚は三種類となっているが低温調理されたチャーシュー四枚の大きな違いを見つけられなかった。

ワンタンもひとつではあるが特製の特典として入っている。小さめのワンタン皮に包まれた大ぶりな肉餡には香味野菜とハーブの香りが個性を出している。ワンタン皮を楽しむ中式ではなく、餡を楽しむ日式タイプのワンタンだ。どうしてもワンタン麺を食べてみたいと思うほどではなかったが、特製にして良かったと思える具材だった。

昨日は物足りなく感じてしまった味玉だが、本日分は白身に鰹出汁の香りと旨みが移っていた。それは下味なのかスープから移ったものかは分からないが、微かに味玉らしくなっていた。しかし完全熟成タイプの味玉が好きな私には優しすぎる味玉ではある。それと写真からも見て分かるように黄身が中心からズレているのは下茹で段階で、かき回されずに放置されていたのだと思う。ここに大きな〝味玉愛〟は感じられず残念。

しかしこちらのメンマは秀逸で派手さはないが欠かせない具材だ。味わいも歯応えも出過ぎることなくラーメンに寄り添っている。脇役として陰ながら全体を支えている大きな存在だ。

薬味は高級な芽ネギを使う拘りようだ。薬味ネギとしては優しい芽ネギを補っているのが、白ネギの笹切りだ。塩系には紫玉ねぎを合わせたりと〝薬味愛〟は大いに感じられる。鶏出汁と白ネギの相性の良さは言うまでもない。また切り口の鮮度の良さも口当たりを良くしている。

中盤からも箸のスピードは加速するばかりで、本日も特製ながらも夢中で平らげていた。だが本日もオシャレラーメン鉢のせいで両手で器を傾けてスープを飲み干すことが出来ずに、レンゲでチマチマとすくって完飲した。もはやこんな素晴らしいラーメンに出会ってしまっては、器の形にまで欲が出てしまいそうだ。

結果としては麺の状態が良かった点や、好みの醤油系という事で大幅な上乗せ採点となった。好みの偏った私の上半期の新店ランキングでもトップランクに入ってくる評価となったが、一期一麺の大切さを改めて感じた一杯でした。

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