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「醤油ラーメン 味玉のせ ¥900」@ラーメン モモジロウショウテンの写真土曜日 曇天 10:50 待ちなし 後客1名

〝ニューオープン 探検記〟

こちらの新店情報も先月中にはRDBにて知っていたのだが、一ヶ月のうち一週間だけの期間限定営業との事で今月の開催を待ち望んでいたのだ。そこで本日は八月の限定営業の初日を狙って初訪問する事を決めた。久しぶりに自宅のベッドで目が覚めると11時オープンの情報を元に、開店前の現着を目指して家を出た。

こちらの屋号が「モモジロウショウテン」だけに「桃太郎電鉄」を懐かしく思いながら移動ルートを考えてみる。目的地へのニアピンルートは池袋経由でバスルートなのだが、桃鉄気分を味わうには鉄道のみのルートを選んで山手線に乗り込んだ。巣鴨駅から都営三田線に乗り換えると、最寄りの板橋区役所前駅に着いた。たった二路線の桃鉄旅だったのでキングボンビーも現れる事なく無事に駅に着くと、店を目指して歩き出した。

板橋区役所を過ぎて山手通りを渡ると〝遊座 大山〟たる商店街が現れる。味わいのある商店街を1分も進むと、真新しい木製の看板が掛けられた店先が見えてくる。定刻の10分前の現着では並びも発生しておらず、先頭にて待機しながら店外メニューを眺めてみる。写真入りで分かりやすいメニューからマイスタンダードの醤油系があったので、迷う事なく本日のお題は決まった。もちろん好物の味玉も確認すると追加を決めた。ガラス越しに見える店内では着々と準備が進んでいるのを眺めていると、定刻通りにオープンとなった。

店内に入るとカウンターの角に置かれた券売機から、すでに決めてあるボタンを探して押した。特に席の案内がなかったので、カウンターの奥の席に腰を下ろして店内を見回してみる。オールドアメリカン風の店内を本日は三人体制で回しているが、厨房担当は二人の女性が仕切っている。カフェっぽい揃いの赤いTシャツに身を包んだ店主さんだと思われる男性は、カウンターに座り事務仕事をされている。このユルさも味わいの一つなのだろうと、店の雰囲気に身を任せた。厨房内のスープ炊き用の大型寸胴鍋は、かなり使い込まれているがピカピカに磨き上げられたいて気持ちが良い。そんな清潔感のある店内で待っていると、着席して5分で我が杯が到着した。

その姿は受け皿に乗った藍色で描かれた雷紋柄の高台丼の中で、実に美しい景色を見せてくれる。そこにはあまり見かけない具材もあるが、配置のバランスや盛り付けの丁寧さが食欲を刺激する。店の屋号からは派手なビジュアルを想像しなくもなかったが、落ち着きのある表情に気持ちが落ち着いてくる。食べずとも美味いと分かる麺顔に大きな期待を抱いてレンゲを手にした。

まずは弁柄色のスープをひとくち。表層に浮かんだ油量も程よく見られオイル感の少なそうなスープにレンゲを沈めると、かなり高温と思われる湯気の中にはキレのある醤油香が先陣を切ってくる。日本蕎麦の和風出汁を思いながらスープを口に含むと、丸鶏主体だろうか動物系出汁が基本となって魚介出汁がバランス良く重なったベーシックな味わいを感じる。透明感の中にも深みを感じるスープは、見た目の清らかさと一致して受け入れやすい仕上がりとなっている。さっぱりしていながらも出汁感が強いのでカエシの塩気に頼り過ぎる事がなく、醤油ダレの塩梅も素晴らしい。塩気よりも香り付けの役目を大きく担っているとも感じられた。こんなに美味いスープに合わせる麺にも期待しながらレンゲを箸に持ち替えた。

麺上げまでジャスト75秒の中細ストレート麺は、店内奥にある製麺室で打たれた自家製麺のようだ。室内には品川麺機の製麺機が鎮座して、粉袋も積まれているので間違いないだろう。麺を持ち上げた箸先には切刃の方がハッキリと残るシャープな麺質に見えるが、グルテンが変化して半透明状になった麺肌は穏やかそうにも見える。そんな一見しただけでは判断できない自家製麺を堪らず一気にすすり上げると、エッジを感じる鋭い口当たりと滑らかな舌触りが共存している。唇をくすぐりながら滑り込んできた麺を噛みつぶすと、もっちりとした歯応えが心地良い上に歯切れの良さも持ち合わせている。今まで食べた麺の中でもトップランクに値する自家製麺には心底驚いたと共に、よくぞこのスープに合わせてくれたと感謝の気持ちまで込み上げてきた。新店めぐりでは出会うことの少ないスープと麺の両雄に気を良くして具材陣に取り掛かってみる。

具材のチャーシューは豚バラの煮豚型が厚切りで二枚も入っている。見た目には脂身の多さが気になったが、油っぽさはなく甘みが十分に引き出されている。仕上がり的には薄味の柔らか仕立てなので、食べ応えや煮汁の旨みを楽しめないのが残念だ。勝手な好み的には脂身の特徴だけでなく、赤身の持ち味も活かしたタイプのチャーシューが好きである。

追加した味玉は半カットされた断面の艶やかな色合いが美しい。普段は半割りよりもノーカットの全卵派なのだが、見た目の印象はカットされている方がインパクトがあると理解できる。しかし食べる前から黄身の熟成感がある程度わかってしまうのが、食べた時の驚きを半減させてしまうのも事実だ。見た目からも適熟された黄身と判断できる味玉を口にすると、程よいネットリ加減が舌を覆い旨みの乗せてくる。やや漬けダレの醤油感は強いが塩っぱいと言うわけではなく、卵本来の旨みも活かしながら味をフォローしている。また提供温度の温かさには盛り付け直前に温め直された一仕事が光っている。

メンマ代わりに使われている姫竹だが、竹の香りを引き立てる為の薄味なのだろう。食感は硬めでアクセントにはなっているが、発酵メンマの重責には及ばず力不足を感じた。

薬味の青ネギの小口切りは粗い切り口が素朴な香りと舌触りを表現して、ラーメン全体を気取らない方向へと導いている。この洗練されすぎてない点が親しみやすさも生んでいる気がする。

見た目にも黒々として質の高そうな海苔も香りや口溶けがよく、個性を押し殺しても風味が際立ってしまう。海苔選びの目利きと保存状態の良さが伝わってくる名脇役だ。今回もナルトは最初から器の外に隔離していたので口にする事はなかった。

中盤からも麺の食べ応えが楽しくて、箸が一度も止まる事なく平らげていた。初訪問を決めてから三週間ほど待ち望んだが、大満足で店を後にした。帰り道でRDBにて復習をしてみると、徳島県にあるラーメンがベースとなっている事を知った。ふと思いついて行ける場所ではないが、いつかは桃鉄気分の延長で訪れてみたいと思える一杯でした。

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

〝ニューオープン 探検記〟流石ですね! でも...、

こちらはmorrisの二毛作でいいのですよね?
morrisへは今年4月に訪問したことがあるのですが、何が違うのですか?

虚無 Becky! | 2019年8月22日 01:41

つけソバ屋なのですが、この近辺でめちゃ感動したお店です。
https://ramendb.supleks.jp/review/1225535.html
よかったです。

虚無 Becky! | 2019年8月22日 03:15

二毛作店のようですね。morrisは未食なので何とも言えませんが今回は鶏ベースのスープでしたよ。

のらのら | 2019年8月22日 10:28