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「ワンタンメン(800円)」@福来軒の写真中央沿線の旅。山梨県は塩山の老舗を後にして、そのまま甲府方面に足を延ばすのではなく、都内方面に取って返すことにします。ちょっとピンと来たお店があったので。帰りは近郊型の普通列車に揺られて小一時間。降り立ったのは何と普段でもよく来る立川駅。まぁ中央沿線には違いありませんがw

多摩都市モノレールの立川南駅脇から西に進み、一昨年、長の眠りから目覚めたのに、今年再び休業してしまった立川二郎の前を通り過ぎ、その先を左折して南下。駅前周辺には、2軒のラーメン集合施設を含め、多数のラーメン専門店が点在し鎬を削っておりますが、そんな喧噪から離れて住宅街に分け入った一画、諏訪神社の目の前に目指すコチラのお店はありました。

15時頃に入店すると先客なし。ボックス席があり、ちょっとした喫茶店かと思うようなクラシカルでシックな店内。BGMにはジャズが流れています。厨房の奥から、店主でしょうか、まだ若い男性がお冷を運んできた後、最初、客席に座っていたので客かと思った初老の男性がメニューを持って来ました。そう、創業大正元年と染め抜かれた暖簾が掛った同店。途切れることなく続いているとすれば、最初の若い方は5代目あたりで、メニューの初老の方は先代店主ってところでしょうか。入り口脇の壁には、おそらく大正年間に撮られたと思しき、お店の外観写真が飾られています。

メニューに目を通し、こちらでもワンタンメン(800円)をオーダー。クローズドな厨房の中では調理がスタートしているのでしょうが、店内に流れるジャジーなリズムが中華屋さんに居ることを忘れさせてくれますw 10分少々かかって、我が一杯がお盆に載せられ、あがりの緑茶とともに配膳されました。

小さめの洗面器型丼には、チャーシュー、ワンタン、メンマ、なると、茹で玉子、海苔にカイワレといったトッピングが犇めき合い、それらの隙間にわずかに覗く中太縮れ麺。その麺がようやく浸るくらいの量ですから、やや少なめに感じる清湯醤油スープ。こじんまりと纏まった印象の料理ですな。ではいただいましょう。

まずはスープ。押えに合わせられた煮干出汁とともに、ほんのりと生姜が香る、鶏ガラ野菜ベースの優しげな清湯醤油スープ。穏やかな醤油ダレが合せられ、どこか懐かしいホッとする飲み口のスープですな。昔の醤油ラーメンてか中華そばは、みなこんな味わいだったような気がします。美味しい。

そのスープに合わせる麺は、多少太さの不揃いな手打ちらしいものでして、しっかりと手揉みされた平打ち中太縮れ麺。啜り上げると、ムチッとした実に好ましい食感です。大正元年から、毎日、その日に使用する麺を手打ちして来ているのだとすると、実に100年以上、同じ作業を繰り返していることになります。何か悠久の時の流れを感じますな・・スープとの相性も良く美味しい。

さてトッピング関係です。皮がチュルンとした食感のワンタンですが、餡の部分はさほど大きくはなく、とは言え永福町系の小指の先っちょよりは詰まっています。人差し指の先くらいでしょうかw これが、つごう8個入れられているので、全体としては満足度は高め。しっかりとお醤油味の染みたモモ肉部位の煮豚チャーシューは、優し気なスープの中にあって、しっかりと自己主張をしている感じです。いずれも美味しい。

ガリガリとした食感のメンマは、ごま油がプンと香る独特なもの。メンマと言うよりは、昔流にシナチクと言った方がピンとくる感じの味わいでした。

さて半ば。予めチェックしていた卓上アイテム中の陶器製の壺には、おそらくは自家製であろうラー油が入っていたので、コイツを適量丼上に投下。唐辛子とゴマの香りがフンと鼻に抜けて行き、辛さはほどほど。掻っ込んで食了。固形物を残さず浚えた後、丼を両手で持ち直接口をつけてスープを全部行っちゃいましたw

ラーメンのグルメサイトでも、同店に関して特に目立つ記事とか見た訳ではなく、たまたま偶然に大正年間に創業の事実を知っただけで、その事実に気が付かなければ、この日の訪問候補に上ることもなかったはずですw まぁ、探せば古いお店は結構見つかるものだなと思った一方で、もしかしたら同店、現存するラーメン店の中で、日本一古いお店かもしれないと、根拠はないながらもそう感じた一杯でした。

投稿 | コメント (6) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

NSASさんお疲れ様です。
こちらメチャクチャ良い感じですね。
ラーメンの見た目と、箸袋に惚れて、写真にいいね してしまいました。

たっぷりのワンタンと、読んだ感じでは個人的好みに合いそうなスープ。
行ってみたい店が増えました!

さんちゃん | 2020年12月10日 20:19

NSASさん
老舗なのにきちんと現代の思考に対応できているのですね。

まなけん | 2020年12月11日 08:42

さんちゃん様、こんにちは。

特に話題に上るわけでもないお店なんですが、しっかりした料理と、お店の佇まいについても
歴史を感じさせる独特の雰囲気がありました。
拾いきれていないだけで、優良な老舗って結構世の中に埋もれているのかも知れません。
いずれ、別のメニューで再訪してみたいと思っています。

NSAS | 2020年12月11日 14:44

まなけんさん、こんにちは。

大正元年と聞いたときはどんな一杯なのかと思いましたが、しっかり今に通用する料理でした。
一方で、今時の流行を追う訳ではなく、一線を引いた老舗の矜恃のようなものを感じました。
機会があれば一度。

NSAS | 2020年12月11日 14:54

ステキな雰囲気の一杯ですね。
緑茶も店の雰囲気を演出していてそそられます

YMK | 2020年12月15日 08:27

YMKさん、こんにちは。

お店内部の空間も、また出て来た料理も、大正元年創業というだけの雰囲気を感じさせる
ものでした。
また行ってみたいお店ですw

NSAS | 2020年12月16日 11:55