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「大豚(麺硬め・脂・にんにく)」@ラーメン二郎 府中店の写真二郎の中でも最も好きな店舗の一つ、府中二郎。久方ぶりの訪問だ。

蓮爾と並んで比肩するものなき極太麺で知られる府中だが、蓮爾の荒ぶるカオスな一杯に比べると、こちらはむっちり極太麺に香味野菜がまろやかに香る豚スープで、全体的に丸みを帯びた仕上がり。とろけるように脂と肉の繊維がほどけるツナ豚もまた特徴的だ。要するに、極太だけど優しい仕様の一杯なのだ。

しかしながら実は、こちらには裏メニューがあって(別に裏メニューというわけでもないが)、これを麺硬めで頼むと、やにわに鬼ハードボイルドなバキボキ凶悪極太麺に豹変する。ご店主、うちのただでさえ極太な麺をさらに「硬め」なんて非常識な注文する奴は成敗してやらにゃ気が済まぬと言わんばかりの迫力で、まずほとんど麺を茹でてくれない(笑)。長浜の粉落とし的な感じで数秒湯掻いた後は、ひたすら麺茹で釜の蒸気に当てられるだけである。最後に再度数秒湯掻かれて、ハイパーハードボイルド極太麺の出来上がりだ。

しかし、時折ネットなどで間違った情報が流れているが、これが決して生煮えではないのだ。生煮えのギリギリ一歩手前を紙一重で見極めて、きちんとeatableな仕上がりになっているところが凄い。私は100回以上はこちらの麺硬めで食べているが、一度も腹を下したりしたことはないので、生煮えではないと断言できる。そしてこちらの極太麺硬めの沼に嵌ってしまうと、そんじょそこらの硬めでは満足できない体になってしまう。決して一般の人に積極的に勧められるものではないが、府中極太麺の「硬め」には抗いがたい中毒性がある。これを府中の非乳化気味なもったりまろやかなコク旨スープと併せたコントラストは、なかなか他にはないユニークな逸品だ。

府中のユニークさは、そのラーメンばかりではない。店の遍歴自体が、他では到底考えられない紆余曲折を経てきている。その昔府中二郎は、麺もスープも冴えない、ダメ二郎の典型だった。さらに店主はやる気をなくしたのか、調理も接客もベトナム人にまかせっきりの無責任経営時代があり、府中二郎で一番うまいメニューはアイスクリームだと揶揄された時代もあり(なぜかアイスクリームが出されていた)、賃料が払えなくなったのか、同じ建物の二階に間借りして営業している時代があり、最終的に二郎破門寸前のところまで追い込まれる。しかしそこでご店主一念発起、再度三田で修業しなおし、店舗も現在の場所に移して、心機一転再出発という展開。しかしながら、三田で修業しなおしたのだから三田に忠実な一杯を提供するのかとの大方の期待をしり目に、なんと新生府中が提供したのは、他では類を見ない極太麺だった。もちろん当時町田=蓮爾の系列は存在したが、それとはまた違った、しかしながら圧倒的な印象を残す極太麺の一杯は、我々の想像力のはるか上をいっていた。

そして毎月26日の二郎の日には意欲的に限定を出した時代もあり、奥さまや娘さんと家族経営の時代もあり、現在に至るのだが、やはりこんな波乱万丈な経歴を持つ二郎は他にないと思う。味も歴史も、他の追随を許さないユニークさを持っている。

蓮爾と並んで極太麺の両巨頭にて、二郎の中でも唯我独尊の府中二郎。やはり大好きな店だ。

投稿(更新) | コメント (2) | このお店へのレビュー: 3件

コメント

府中はソフトクリームの他、餃子も出されていましたね
今度、硬めコールしてみます(^^)

ぴろと | 2022年1月11日 19:14

>ぴろとさん、
コメントありがとうございます。そうでした、そうでした、餃子もありましたね!ときおりあの頃の府中二郎が懐かしく感じることもあります。硬めコール、決して一般的にお勧めはできませんが、話のタネに一度やってみるのもいいかもしれません(笑)。

Fat'n Garlic | 2022年1月19日 17:28