コメント
ひさびさに凄い点数がついてますね。
全くノーマークのお店でした。
牛骨の使い方、それ自体が辛い独特の麺、
奇を衒っているようで、実は計算された味づくりが興味惹かれます。
ただ、まだ「組み合わせを選ぶ」ところがあるんですね、
そこがメジャーにならない所以でしょうか。
BM、注目です。
GT猫(ひっそり活動中...) | 2010年1月29日 11:06>ただ、まだ「組み合わせを選ぶ」ところがあるんですね、
>そこがメジャーにならない所以でしょうか。
そうだと思います。他メニューはそんなに突出はしてないですから、これでメジャーになれたらその方が不思議に思ってしまうかも(?)。駅近ですからお近くの際はぜひどうぞ。


かずたか
FUMiRO
雨垂 伊砂




玄流宗家の名を廃し、「オーガニック・ラーメン 道玄」と店名を変更した同店。実はかなり前から田中の玄さんとは別離状態にあったようで、いつ改名するかは時間の問題だった。新たなスタートに祝意を表したい。
名前が変わってもメニューや店内の様子は全く変わらない。玄さんのブログを読んでいると何もかも玄さんの手柄のように思えてくるけども、大山黒牛や森田醤油といった鳥取島根の生産者は、玄さんではなくお店側のツテであるようだ。店内は今もなおその地方のアンテナショップの様相を呈しており、卓上には贅沢にも同地方の有機栽培唐辛子が数種類並んでいる。店長と思しき女性は見るからにオーガニック系出身の風貌であり、もし玄さんと関わってなくとも最初から無化調無添加でスタートしたのだろう。
そんなこちらのメニュー、塩ラーメンはまだ玄さんの影響を色濃く残しているものの、醤油ラーメンは森田醤油という武器を得て、同店独自の味となっている。大山黒牛の牛骨ダシは、豚骨や鶏ガラのようにそれ単体で下支えしている感じがあまり無く、表面の部分で香油的に作用している感もある。それが奥行きのある森田醤油にガッツリ組む事で強固な土台となっている印象。
その土台の上に唐辛子麺の風味が乗る。有機唐辛子を練り込んで作ったという珍しいこの麺は、麺そのものが辛いのはもちろんのこと、スープにも辛みがじわじわと染み出していく。しかし辛さの刺激は少しピリリと来るぐらい。それよりも上質な唐辛子の風味が素晴らしく、これが森田醤油と大山黒牛の強力なタッグにさらに深みと複雑さを与えている。
最後の仕上げが太麺である。同店のレギュラーの麺は食感が少々古典的であり、せっかくのモダンなスープを平凡な印象に落としてしまいがちであった。それが太麺となる事で現代的な食感となり、麺のみならず全体の印象を一気に底上げする。
これによって森田醤油と大山黒牛の土台の上に、有機唐辛子の風味と太麺の食感という上屋が完成する。その四点で結ばれたシンプルな骨格の中に、広大な広がりと奥行き感を併せ持つという、少々バケモノじみた一杯となっている。こんなのはそうそう狙ってできることではない。その時々で良い素材を選んで組み合わせていったら偶然出来てしまったようなものであろう。
唐辛子麺はプラス100円のオプションで、緑、赤の細麺、赤の太麺の三種類が選べる。また、その麺をどのスープとも組み合わせる事ができる。唐辛子麺ではないレギュラーの麺がお薦めできない事は既に記した通りだが、唐辛子麺の緑も風味はともかく食感がやはり平凡で、だからこのレビューの高評価は表題の組み合わせの時に限られる。