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5月1日にあの「大ふく屋」の多くの店が一斉に屋号変更、「檜庵」となって味も一新したとか……さっそく訪店(15日)。 店前の貼り紙を読むと、「大ふく屋及びせたが屋グループとは一切関係ありません」とのこと、味付けも「より一層進化させ」たのだそうです。外装も内装もほとんど変更なく、券売機の位置も同じで入口左手。さっそくニラメっこですが……あれ? 事前情報では鶏系と豚骨魚介系、あとは登山系があると聞いておりましたが、大型ボタンはほとんど豚骨魚介系。鶏系は「全部のせ」など、バリエーション・メニューしかありません。健康診断前なので鶏系でイキたかったところですが、「大ふく屋」との比較もできるかと、「豚骨魚介中華そば」(700円)と「漬け玉子」(100円)を、ポチッとな。 カウンター席に着きメニューを見ると、「本格中華そば」(600円)が筆頭。思わずもう一度券売機を良く見ると……同メニューは右端の小さなボタンに。あらためてメニューと券売機を良く見比べますと……要するに、ボタン配列が値段順になっているようです。なんともアケスケな商売根性、主力メニューを客に勧めないとは、気に入りませんな。そうこうするうち、丼は約8分で到着。 では、スープを一口……なるほど、「大ふく屋」の「重厚中華そば」とは全く違います。トロリとした豚骨にカツオ節が程よく馴染むバランスで、カエシも全体を下支えする程度の効かせ方。カドのないマイルドな味わいですが旨みシッカリ、ノド越しもスムーズで、いかにも「万人受け」を狙ったスタイルです。アジ干しなど魚介系の個性的な風味を押し出しながら、豚骨・野菜・カエシを上手くバランスさせる、「ウルトラC」的な「大ふく屋」の一品とは、まったくアプローチが違いますな。 麺は細めの中太ストレート。かん水で固めに仕上げられ、ポリポリと硬質な歯切れも心地よく、スッキリ透明感あふれる甘み……なんとなく、こちらは「重厚中華そば」の麺に似ています。しかし、アチラのようなアクの強いスープに合わせてはじめて光る「清純派」ですので、「草食系」のこのスープには、どこかシックリきていない印象。能書きでは「★自社★製麺」だと繰り返していますが……このあたりに、屋号変更の事情が透けて見えますな。 具材は、チャーシュー、メンマ、ナルト・海苔・ネギに、味玉1個半。チャーシューは煮豚に近いもので薄味、味玉は標準的な出来ですが、メンマは風味のない素っ気ないもの。全体として、あまりスープとの相性が考えられているとは思えません。 ―――食後、頭に浮かんだキーワードは「『没個性』という個性」。客を選ぶような味の個性は敢えて排し、万人に親しまれる味に徹することを、その商売の個性にする。例えば「ファミレス」のような考え方ですな。そういえば貼り紙にも「どなたでも美味しく召し上がっていただけるラーメン」とありますが……消費者の嗜好も、「十人一色」のマスプロ時代から「十人十色」、さらに「一人十色」へと多彩になってきた昨今、かつてのファミレスが目指した「万人に愛される味」が今でも存在するか、興味深い実験の一つと言えましょう。
店前の貼り紙を読むと、「大ふく屋及びせたが屋グループとは一切関係ありません」とのこと、味付けも「より一層進化させ」たのだそうです。外装も内装もほとんど変更なく、券売機の位置も同じで入口左手。さっそくニラメっこですが……あれ? 事前情報では鶏系と豚骨魚介系、あとは登山系があると聞いておりましたが、大型ボタンはほとんど豚骨魚介系。鶏系は「全部のせ」など、バリエーション・メニューしかありません。健康診断前なので鶏系でイキたかったところですが、「大ふく屋」との比較もできるかと、「豚骨魚介中華そば」(700円)と「漬け玉子」(100円)を、ポチッとな。
カウンター席に着きメニューを見ると、「本格中華そば」(600円)が筆頭。思わずもう一度券売機を良く見ると……同メニューは右端の小さなボタンに。あらためてメニューと券売機を良く見比べますと……要するに、ボタン配列が値段順になっているようです。なんともアケスケな商売根性、主力メニューを客に勧めないとは、気に入りませんな。そうこうするうち、丼は約8分で到着。
では、スープを一口……なるほど、「大ふく屋」の「重厚中華そば」とは全く違います。トロリとした豚骨にカツオ節が程よく馴染むバランスで、カエシも全体を下支えする程度の効かせ方。カドのないマイルドな味わいですが旨みシッカリ、ノド越しもスムーズで、いかにも「万人受け」を狙ったスタイルです。アジ干しなど魚介系の個性的な風味を押し出しながら、豚骨・野菜・カエシを上手くバランスさせる、「ウルトラC」的な「大ふく屋」の一品とは、まったくアプローチが違いますな。
麺は細めの中太ストレート。かん水で固めに仕上げられ、ポリポリと硬質な歯切れも心地よく、スッキリ透明感あふれる甘み……なんとなく、こちらは「重厚中華そば」の麺に似ています。しかし、アチラのようなアクの強いスープに合わせてはじめて光る「清純派」ですので、「草食系」のこのスープには、どこかシックリきていない印象。能書きでは「★自社★製麺」だと繰り返していますが……このあたりに、屋号変更の事情が透けて見えますな。
具材は、チャーシュー、メンマ、ナルト・海苔・ネギに、味玉1個半。チャーシューは煮豚に近いもので薄味、味玉は標準的な出来ですが、メンマは風味のない素っ気ないもの。全体として、あまりスープとの相性が考えられているとは思えません。
―――食後、頭に浮かんだキーワードは「『没個性』という個性」。客を選ぶような味の個性は敢えて排し、万人に親しまれる味に徹することを、その商売の個性にする。例えば「ファミレス」のような考え方ですな。そういえば貼り紙にも「どなたでも美味しく召し上がっていただけるラーメン」とありますが……消費者の嗜好も、「十人一色」のマスプロ時代から「十人十色」、さらに「一人十色」へと多彩になってきた昨今、かつてのファミレスが目指した「万人に愛される味」が今でも存在するか、興味深い実験の一つと言えましょう。