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「味玉胡麻らーめん」@麺喰屋 澤 水道橋店の写真 震災以来、久々に電車で食べ歩こうとした土曜日(16日)、しかし駅に着いた途端に、震度4の縦揺れ。今更方針変更してもアテはないし……遅れまくる電車に振り回されながら、水道橋「麺喰屋 澤」へ。
 「澤」といえば小岩の名店、苦み走った魚介系をフィーチャーした「キザ」な一杯で、2007年に鮮烈デビュー。その後できた水道橋店にも昨年お邪魔しましたが( http://ramendb.supleks.jp/score/271919 )、スープを動物系主体のバランスに変えてきているように思えました。そしてこの春、水道橋店にも支店をオープン、ずいぶんとご発展のご様子ですな。
 ただしこの場所は、「鷹雅」「虎龍」などが出店しては消えていった鬼門の地、水道橋駅からも神保町駅からもアクセスがイマイチという、「バーミューダ・トライアングル」的なダーク・スポットですが……とりあえず、入口右手の券売機で「味玉胡麻らーめん」(830円)をポチッとな。予想通り先客ゼロのカウンターで待つうち、丼は約6分で到着。
 では、スープを一口……発想としては、この店特有の濃厚な豚骨魚介をベースに、芝麻醤と辣油で担々麺に仕上げるところを、辣油の代わりにマー油を使ってみたという一品。ベースは他のラーメンと共通のよう、水道橋店と同様に、動物系を強めたバランスのようですが、魚介系も濃厚なのか、非常に濃い旨みを感じます。芝麻醤は白胡麻主体で甘みが豊かですが、焙煎の度合いなのかコクも深く、引き締まった味わい。マー油も完成度の高いもので、妙な雑味や焦げ臭さなどは皆無です。ベースの重厚な濃さに、胡麻の硬質な濃さを重ねて、さらにマー油で厚みを加えるという……重すぎるほどのパンチが効いていますが、「重戦車」的な「重さ」がやや辛い。
 麺は、本店や人形町「やまらぁ」などと同じ桜井商店製の、中太ストレート。モチモチとした歯応えに、シットリとした舌触り。食べ応えを感じさせながらノド越しもスムーズで、ストレートな甘みが実に爽やか。本店オープン当初のキレ味鋭いスープとは絶妙の相性でしたが……甘みの素直さが、重厚なスープにちょっと合わない。具材は、チャーシュー、メンマ、海苔に水菜、そして追加の味玉。こちらは本店譲りのクォリティで、文句なしの仕上がりです。
 ―――ラーメンの「座標軸」とも言える、「コク」「キレ」「旨み」。思えば担々麺とは、芝麻醤のコク・辣油のキレ・丸鶏の旨みを使って、各要素を実に簡潔に表現し切った料理。そのシンプルさゆえに味に普遍性があり、シンプルだからこそ食材のクォリティが厳しく問われ、それゆえ料理としての奥深さがあります。この担々麺から敢えて「キレ」を排し、「コク」「旨み」だけを強めることで、一つの味を作ろうという「強引」さが、この一品のエッセンスですが……そこはかとなく漂う「無理矢理」感。それが成立するのなら、世の「濃厚魚介豚骨」店は、すべて担々麺の名店になってしまうでしょう。

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