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2019年7月28日の大崎裕史の今日の一杯

神奈川県足柄下郡湯河原

2019年6月16日に味をリニュアルしてのオープン。らぁ麺の「しょうゆ」と「しお」については7月15日の「今日の一杯」で書いており、ワンクリックで読めるようになっている。今回はつけ麺について。
券売機で「つけ麺」1500円を見たときには正直、どんなものが出てくるのやら、と思った。しかも、そのボタンの隣には「お出汁割り」200円のボタンが。もちろんその両方1700円のチケットを購入。

つけ麺を頼むと用意されていたお盆が変えられる。通常のお盆はらぁ麺用でつけ麺用はもう少し大きくなるのだ。麺皿には蕎麦風の茶褐色中細麺とワンタン風の幅広麺(ワンタンではなくちゃんと麺)、そしてチャーシューがのっている。そしてつけ汁(豚鶏スープ:醤油か塩かを選択)、そばつゆ風のつゆ(鰹出汁と醤油)、濃厚昆布水、四種類の薬味(本わさび、山椒味噌、梅鰹、すだち)がのっている。盛りだくさん。写真には載ってないが途中で薄切りしゃぶ豚チャーシューも出てくる。これがまた素晴らしい。
麺に昆布水をかけた状態で提供されるつけ麺が増えてきたが、その先駆者でもある当店がそのスタイルをガラッと変えたのだ。
2種類の麺はどちらも自家製だからできるもので、しかも超個性的。そしてそのまま食べてもおいしい。その麺をつけ汁、そばつゆ(風)に浸けて食べたり、薬味を加えたりして食べる。
以前は昆布水を麺が絡まないようにする使い方だったが、今回は途中でかけ、ある意味、味変用。もともとおいしい麺だから昆布水だけでも十分おいしい。さらにつけ汁やつゆにつけてもさらにおいしい。いろんな食べ方ができて実に楽しい。これはつけ麺を超えた「つけ御膳」である。これなら1500円でも文句なし、十分過ぎる満足を得られる。一種類のつけ麺を食べた食後感ではなく、コース料理を食べたかのような「いろんなものを食べた」満足感である。
食べ終えると「お出汁割」が待っている。現地まで行って交渉してきたという指宿産一本釣り本枯節の削り立て引き立て一番出汁。「スープ割りで200円か」と思った自分を恥じたい。これは200円でも安い。素晴らしい「お出汁」であり、付加サービスではできない紛れもない「商品」である。これは贅沢な気分になれる。ここはもはやラーメン屋さんではなく、麺割烹である。サービスや接客も素晴らしく、ステージがあがったようだ。

お店データ

らぁ麺 飯田商店

神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14(湯河原)

ロックン・ロール・ワンに強く影響を受けている。麺は国産小麦100%の自家製のストレート麺。スープは、比内地鶏の鶏ガラに自家火入れの生醤油を合わせている。

このお店の他の一杯

大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2019年4月末現在約12,500軒、約25,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。