なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 
2021年8月9日の大崎裕史の今日の一杯

神奈川県足柄下郡湯河原

塩らぁ麺【ユーザーレビュー】

早くも3回目のユーザーレビューの登場、さぴおさんです。いや〜楽しいレビューですね。
エンターテインメントです。レビューの金メダルです。「100点」です(二つの意味)。簡単に100点を付ける人ではないです。1730レビュー中、「日陰」以来、2回目。もちろんラーメンも素晴らしいからですがレビューも素晴らしい。ぜひ、お読みください。

===2021年8月7日投稿===
4年後にまた来ようかな。
どうも、さぴおです。

ラーメン界の金メダルとは何か?
・TRYラーメン大賞4連覇殿堂入り
・RDB全国ランキング3位

神奈川湯河原の地において光り輝く大巨星。
『らぁ麺 飯田商店 湯河原本店』
こちらが金メダルの最有力候補といえるでしょう。

こちらはOMKASEでの完全予約制。
火曜12時に一斉に1週間分の予約枠が解放されて、申し込む仕組み。
大抵がアクセス集中し、接続不可。
接続できた頃には予約枠が埋まっている。手数料も400円弱取られます。
しかも湯河原という立地。
高ハードルがいくつもあります。

「そんなハードル超えたラーメン、美味いに決まってるじゃん」
この敷居の高さも美味いと感じる状況の一つでしょう。
そんな苦労して食べたラーメンがまずかったら話にならない。
ましてや、一般的には日本一のラーメン屋として流布している訳ですから…。

数々のハードルを乗り越えてやってきました。4年ぶりです。
去年の5月から味を鶏メインから豚メインに切り替えてからは初めてです。

1回目の訪問時は「美味いけど…まぁ」くらいの感想。それでも93点つけてますが…

店内に入り食券を購入。
厨房にあの飯田将太が立っていて思わず見つめてしまう。そうするともろに目が合いました。

呼ばれて店内へ。

待ち焦がれた塩らぁ麺の配膳です。

●実食
オイルぶち込まれ過ぎて黄金に輝く塩スープ。

早速いただくと圧倒的な動物の旨味が全身を覆いつくします。
……美味いとはこういうことなんだ。

僕が今まで食べた中で最も美味いものを食べたと感じた瞬間です。
圧倒的な動物感。ヤンチャなまでの肉感。
この強い強いインパクトの付け方。決していい子ちゃんの一杯ではありません。
このデザイン構成に、飯田将太の人生感、哲学を感じ、涙が出そうになる。
旨味があまりにつよくてもはや化調。舌がビリビリします。

塩ダレはクリスマス島の塩をベースに昆布や帆立を合わせたもの。
豚はTOKYO-Xを主体にした銘柄豚を起用し鶏も合わせてます。

圧倒的な美味さの前に脳が灼ききれました。もう普通のラーメンでは満足できない。

麺は自家製麵を起用。
素晴らしいまでのたおやかなシルキー麵。
少し長めの麺は啜れば一気にチュルムとまとい、啜る楽しさ、口当たり。
そして肉の甘いまでの美味さがどんどんと広がってもうたまりません。

流麗なるのど越しはスープとの相性は抜群。
全く隙が見つかりません。

トッピングはネギとメンマ。
メンマは乾燥メンマを戻したようなシナポリ感に和出汁が効いていて隙なし。

チャーはTOKYO-Xの薄切りバラチャー
もうこれが美味いのなんのって…
豚の旨味つまりまくったチャーは、舌の上でとろけていき
甘いような豚の風合いが広がってノックアウトです。
もうダメです。これ以上美味いものを食わせないでください。

今後の人生に食う飯がまずくなってしまいます…

あまりの美味さに茫然自失となってしまいました…

一級の食材に支えられてのこともありますが、
この過度なまでのアブラの量。
正直、大多数の人にとって重いのではないかと思います。
けど、取り入れる飯田店主の姿勢に哲学を感じずにはいられない。
飯田店主の「この油脂を味わってほしい」という思いがヒシヒシ伝わってくる。
万人受けチューニングではなく、自分の想いを貫く姿に心を打たれました。

退転時に飯田店主に「ありがとうございました」と挨拶されました。
いつもなら「美味しかったです」なんて一言述べるタイミングですが、
「美味しかったです」なんて言葉、当たり前すぎて言えませんでした。

本当に本当に本当に本当に、凄まじい一杯でした。
これが限定ではなく、グランドメニューで提供されている奇跡。

このラーメンを作ってくれてありがとう。
このラーメンに出会わせてくれてありがとう。

金メダルじゃ収まらない味わい。
最高の食事体験でした。

ごちそうさまでした。

arrow_forwardさぴおさんの飯田商店 湯河原本店のレビューを見る

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。