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「鴨中華そば ¥650」@柴崎亭の写真平日 晴天 22:35 待ちなし 先客8名 後客4名

赤坂で21時半にお開きとなれば西へ向かうしかないでしょ。と言うことでつつじヶ丘駅と国領駅の二択は後に回して丸ノ内線を目指して赤坂見附まで急ぐ。とりあえず京王線新宿駅に行き先発が各停ならば時間がかかろうとも国領駅へ。快速以上ならばすんなりつつじヶ丘と運を天に託す。

夜の深い時間にはラーメン欲が失せていたが、この二店舗を知ってからは無性に食べたくなってしまい足が向いてしまう。それほどにサッパリした両方に魅了されている。

新宿駅に着き発車標を見ると先発は22:12発の急行 橋本行きだった。京王線ユーザーのように颯爽と2番ホームに降り車内へ。これで行き先はつつじヶ丘に決まった。

慣れない満員電車内で本日のお題を品定めする。前回の塩煮干しのスープの薄さを引きずっているがリベンジして同じ目に合うのが嫌で塩煮干しを候補から外す。未食の鴨中華そばも気になっているが玉ねぎ系はどれも未食で悩んでいるが心は随分と魅かれている。券売機の前に立った時の気分に任せてみようと決めた。

新宿駅を出て20分足らずでつつじヶ丘に着き目的地を目指して先を急ぐ。現着すると空席があり券売機の前へ。真っ先に鴨中華そばが飛び込んで来たので運命を感じボタンを押しカウンターに座る。

本日もほぼ満席で夜更けなのに老若男女がラーメンを食べている頼もしい世の中だ。安定した三人体制で本日も抜群の回転力を誇る。しかも本日のカウンターには、ひとつとして同じ丼が並んでいない。と言うことは誰一人として同じメニューを食べていないと言うことだ。大きさ、形状、絵柄も含めて7種類もの違う丼が並ぶカウンターの壮観な眺めに目を奪われていると直ぐに我が杯が到着した。しかもまた違う丼でだ。これで横並びに8種類の丼が揃った。これで全てでは無いかも知れないが圧巻の一大パノラマだ。

古典的な双喜に龍をあしらった外が朱色の切立丼で供されたその中の姿は繊細な麺と力強そうなスープを湛えた古典的な表情だ。

まずは漆黒の闇へと引き込まれそうなスープをひとくち。鴨油を想像して口に運んだが鴨の野性味よりも先に届いたのは干し椎茸の香りとそれによるグアニル酸の旨味だった。スープからなのか香味油からか、カエシからなのかは分からないが他を圧倒して先頭を走る。そこから鴨由来の甘みは感じるが鴨ガラや鴨肉のような野性味はなく穏やかな印象を受けた。スープの輪郭を作る醤油ダレも優しくイメージしてた鴨出汁とは違っていた。

麺はこちらのメニューの中では最も細いと思われるストレート細麺で十八番(オハコ)の整った麺線は健在だ。その麺を啜ってみると十分には湯切りが出来ない平ザルの使い方で麺を盛り付けるので麺はスープと絡まずに口の中へ滑り込んでくる。小麦感やグルテンを感じる太さには及ばない細麺は多少だが味気なく感じる。なので整えられた麺線を崩す事になるがスープに麺を泳がせて一体感を生むために何度もくぐらせてみる。しかし思った以上に両者は交じらわず互いを主張し続ける。

時間の経過が必要なのかと思い麺を放置して具材を楽しむ。定番の豚肩ロースの低温焼豚は見事な仕上がりで切りたてゆえの風味が楽しめる。それは提供時のレア状態でもスープで加熱されてからでも変わらない旨さを発揮する。

極太メンマは安定の質感と味付けだが何処となく手仕事の匂いを感じない。毎日仕込むわけではないと思うが毎回のこの品質を保つのは困難に思えてしまう。ジャンルは違うが地酒の酒蔵が醸す日本酒が毎年少し違ってしまうのが当たり前なのに毎年のように安定した酒質を保つ大手メーカーの日本酒が民芸品や工芸品でなく工場製品に思えてしまうのに似ている。

安定感のある具材の後に麺に戻ると、いささか膨れた麺はスープを吸って同志らしくなっていた。その分、食感は鈍くなったが一体感は生まれていた。細麺なのでグラム数に対して麺の本数が多いためか量は多く感じたが最後まで食べきった。

穏やかなスープも飲み干して胃袋は満足したが満ち足りない気持ちが残った。鴨の名を謳っているだけに野性味を勝手に求めた先入観が仇となった。

食べ終えた後も干し椎茸の戻し汁の効いた田舎そうめんを食べた後の印象と相違なかった。ただ私には合わなかったが非常に自然で味を誇張することのないラーメンだった。

赤坂で解散になって優しいラーメンを食べた一時間後には自宅に帰っていた事を思うと大切な店なので無理はせず大好きな醤油系を楽しもうと思った一杯でした。

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