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平日 晴天 22:10 先客なし 後客なしこの歳になって〝プチ家出〟をしてみる。溜池での所用を終えた21時半過ぎに明日のラーメン作戦を立ててみる。明日の目的は埼玉の武里駅にあるスパコンのオススメ店との対戦なのだが早朝7時からの営業という事で人生二度目の朝ラーにチャレンジしてみようと決めた。しかし自宅からだと遠いので北千住か上野あたりで前泊する事にした。そうなると禁断の夜ラーごころに火が付いてしまい。ホテルを予約する前に、この時間でも間に合うラーメン店を検索した。すると22時半までやっているこちらがヒットした。おまけに溜池山王から銀座線で20分程で着けそうなので慌てて地下鉄に飛び乗った。帰宅ラッシュの車内で予習をしようとRDBを見ていると、私が昨年食べたラーメンの中で最も評価の高い池尻大橋のラーメン店の出身との事。写真を見てもそれと分かる姿にボルテージは最高潮に。電車内で慌てても仕方ないが気は焦るばかりだ。スープ切れの早じまいも頭を過るがtwitter告知もされておらず不安のままに最寄りの稲荷町駅に着いた。改札を抜けて階段を上がり大通りを歩いて行くと、ぼんやりと明るい店先が見えてきた。恐る恐る店内を覗いてみると客はいないが営業中の看板が出ていた。店内に入り、ご主人さんに「まだ、いいですか」と声を掛けると「どうぞ」と快い返事があったので、券売機の前でじっくりと品定めをさせてもらう。発券ボタンを見ても馴染みのあるラインナップに心が躍る。出身店の券売機は左右で白だしと黒だしが分かれているが、こちらは上下で分けられてある。こちらの券売機の上部には白だしが配置されてあるので、とりあえずスープは白だしに決めた。具材は悩みどころで全てを味わえる特製にしたかったが深夜という事を考慮してハーフにとどめた。無事に発券して贅沢だとは思ったが誰もいないテーブル席に座らせてもらい店内に見渡す。閉店20前なので片付け作業も進んでいるワンオペ体制。スタイリッシュな出身店とは違い下町情緒あふれる店内は居酒屋使いも出来そうな雰囲気だ。カウンターに並んだ焼酎の一升瓶や、おでんのメニューなどからも、そんな雰囲気が漂ってくる。もう少し早く着いていれば、おでんをつまみに芋焼酎のお湯割りでも呑めたのになと思っていると、着席後5分程で我が杯が到着した。白磁の反高台丼の中の姿は、見慣れたラーメンの姿に似ているものの明らかに違っていた。具材の配置やバランスは出身店と同じだが、ご主人さん自らテーブル席に運んでくれたラーメンの丼の向きが反対だったのだ。もしかしたら、これが正位置なのかもと思ったが、店内に貼られてある写真を見ると、やはり反対向きに置かれているのが分かった。これもある意味で下町っぽさなのだろうか。ここで初めて大好物の味玉を追加してない事に気が付いたが後の祭りだ。自分のオーダーミスを悔やんだり、丼の向きはラーメンの味には左右しないので心を落ち着かせてから、まずは女郎花色のスープをひとくち。香味油のキメの細やかな液面には煮干し出汁特有の水泡が見られる。それを裏付けるようにファーストアタックは魚介出汁の風味だ。その魚介出汁も香りは鰹節が先行するが、旨みの部分は煮干しが主導する。その奥の丸鶏や豚ゲンコツなどの動物系スープも土台となっているが、魚介スープが幅を利かせている。しかしカエシの白醤油ダレは少し強めに感じるので、出汁主体の旨さと言うよりはカエシの力で構成されているように思った。麺は中細ストレート麺だが、口当たりや歯応えが独創的な麺だ。これを個性と言うのだろうが初めは取っ付きにくさも感じてしまう。しかしエコ箸では捉えづらい滑らかな麺肌だがパツンとした心地よい歯切れを残し喉の奥へと落ちて行く。初動では取っ付きにくいと感じた麺に、一瞬で虜になっていた。麺類を麺類で例えるとセンスの無さを指摘されそうだが、ロングパスタのフェデリーニのような愉快な食感に魅了されてしまった。特別な小麦の香りや甘みは感じないが、芯の強さを出している麺は最後までダレる事はなかった。具材の焼豚は出身店譲りの広東式叉焼だ。随分と小ぶりで薄めにスライスされた焼豚からは、豚モモ肉本来の旨みは抜け出し、食感もパサついていた。蜜ダレで焼き上げられた表面にも風味がなく、味気なさを感じる。特製なのでワンタンは海老餡と肉餡が二つづつ入っている。先に海老ワンタンから食べてみると、噛んだ瞬間に上質な海老の香りが弾ける。粗く叩かれただけの海老は食感も残しながら、何と言っても甘みが詰まっている。今まで食べた海老ワンタンの中でも最高峰の仕上がりだ。一方の豚肉餡のワンタンは、みっちりと密度の濃い練り具合で豚挽肉の旨みを蓄えてあり、生姜などの臭み消しを控えてあるので肉質の良さを味わえる。ほのかに香る中国酒が独特の風味を与えている。双方のワンタンの皮も喉ごしが良く追加して正解の具材だった。極太メンマは最近では巷にあふれるタイプで、業務用の味付けメンマに思えてしまった。なので味付けや食感も安定感としては抜群だが、寂しさも隠しきれない。薬味は青ねぎの小口切りだが、閉店間際という事もあるのだろうが、切り口は乾燥してパサついてしまっている。ネギの風味や水々しさは全くなく、食感も悪く薬味としての役目を果たしていない。最終的には少し強気な塩気を感じてスープを残してレンゲを置いたが、美味しく終わりを迎えられた。スタイリッシュで洗練されたラーメンの修行先とは違い、野暮ったさもある下町らしいラーメンに出会えた。食べ終えると出来るだけ、明朝の埼玉入りの為に距離を稼ごうと北千住に宿を予約して稲荷町を後にした一杯でした。
この歳になって〝プチ家出〟をしてみる。
溜池での所用を終えた21時半過ぎに明日のラーメン作戦を立ててみる。明日の目的は埼玉の武里駅にあるスパコンのオススメ店との対戦なのだが早朝7時からの営業という事で人生二度目の朝ラーにチャレンジしてみようと決めた。しかし自宅からだと遠いので北千住か上野あたりで前泊する事にした。
そうなると禁断の夜ラーごころに火が付いてしまい。ホテルを予約する前に、この時間でも間に合うラーメン店を検索した。すると22時半までやっているこちらがヒットした。おまけに溜池山王から銀座線で20分程で着けそうなので慌てて地下鉄に飛び乗った。
帰宅ラッシュの車内で予習をしようとRDBを見ていると、私が昨年食べたラーメンの中で最も評価の高い池尻大橋のラーメン店の出身との事。写真を見てもそれと分かる姿にボルテージは最高潮に。電車内で慌てても仕方ないが気は焦るばかりだ。
スープ切れの早じまいも頭を過るがtwitter告知もされておらず不安のままに最寄りの稲荷町駅に着いた。改札を抜けて階段を上がり大通りを歩いて行くと、ぼんやりと明るい店先が見えてきた。恐る恐る店内を覗いてみると客はいないが営業中の看板が出ていた。
店内に入り、ご主人さんに「まだ、いいですか」と声を掛けると「どうぞ」と快い返事があったので、券売機の前でじっくりと品定めをさせてもらう。発券ボタンを見ても馴染みのあるラインナップに心が躍る。出身店の券売機は左右で白だしと黒だしが分かれているが、こちらは上下で分けられてある。こちらの券売機の上部には白だしが配置されてあるので、とりあえずスープは白だしに決めた。具材は悩みどころで全てを味わえる特製にしたかったが深夜という事を考慮してハーフにとどめた。
無事に発券して贅沢だとは思ったが誰もいないテーブル席に座らせてもらい店内に見渡す。閉店20前なので片付け作業も進んでいるワンオペ体制。スタイリッシュな出身店とは違い下町情緒あふれる店内は居酒屋使いも出来そうな雰囲気だ。カウンターに並んだ焼酎の一升瓶や、おでんのメニューなどからも、そんな雰囲気が漂ってくる。
もう少し早く着いていれば、おでんをつまみに芋焼酎のお湯割りでも呑めたのになと思っていると、着席後5分程で我が杯が到着した。白磁の反高台丼の中の姿は、見慣れたラーメンの姿に似ているものの明らかに違っていた。具材の配置やバランスは出身店と同じだが、ご主人さん自らテーブル席に運んでくれたラーメンの丼の向きが反対だったのだ。もしかしたら、これが正位置なのかもと思ったが、店内に貼られてある写真を見ると、やはり反対向きに置かれているのが分かった。これもある意味で下町っぽさなのだろうか。ここで初めて大好物の味玉を追加してない事に気が付いたが後の祭りだ。
自分のオーダーミスを悔やんだり、丼の向きはラーメンの味には左右しないので心を落ち着かせてから、まずは女郎花色のスープをひとくち。香味油のキメの細やかな液面には煮干し出汁特有の水泡が見られる。それを裏付けるようにファーストアタックは魚介出汁の風味だ。その魚介出汁も香りは鰹節が先行するが、旨みの部分は煮干しが主導する。その奥の丸鶏や豚ゲンコツなどの動物系スープも土台となっているが、魚介スープが幅を利かせている。しかしカエシの白醤油ダレは少し強めに感じるので、出汁主体の旨さと言うよりはカエシの力で構成されているように思った。
麺は中細ストレート麺だが、口当たりや歯応えが独創的な麺だ。これを個性と言うのだろうが初めは取っ付きにくさも感じてしまう。しかしエコ箸では捉えづらい滑らかな麺肌だがパツンとした心地よい歯切れを残し喉の奥へと落ちて行く。初動では取っ付きにくいと感じた麺に、一瞬で虜になっていた。麺類を麺類で例えるとセンスの無さを指摘されそうだが、ロングパスタのフェデリーニのような愉快な食感に魅了されてしまった。特別な小麦の香りや甘みは感じないが、芯の強さを出している麺は最後までダレる事はなかった。
具材の焼豚は出身店譲りの広東式叉焼だ。随分と小ぶりで薄めにスライスされた焼豚からは、豚モモ肉本来の旨みは抜け出し、食感もパサついていた。蜜ダレで焼き上げられた表面にも風味がなく、味気なさを感じる。
特製なのでワンタンは海老餡と肉餡が二つづつ入っている。先に海老ワンタンから食べてみると、噛んだ瞬間に上質な海老の香りが弾ける。粗く叩かれただけの海老は食感も残しながら、何と言っても甘みが詰まっている。今まで食べた海老ワンタンの中でも最高峰の仕上がりだ。一方の豚肉餡のワンタンは、みっちりと密度の濃い練り具合で豚挽肉の旨みを蓄えてあり、生姜などの臭み消しを控えてあるので肉質の良さを味わえる。ほのかに香る中国酒が独特の風味を与えている。双方のワンタンの皮も喉ごしが良く追加して正解の具材だった。
極太メンマは最近では巷にあふれるタイプで、業務用の味付けメンマに思えてしまった。なので味付けや食感も安定感としては抜群だが、寂しさも隠しきれない。
薬味は青ねぎの小口切りだが、閉店間際という事もあるのだろうが、切り口は乾燥してパサついてしまっている。ネギの風味や水々しさは全くなく、食感も悪く薬味としての役目を果たしていない。
最終的には少し強気な塩気を感じてスープを残してレンゲを置いたが、美味しく終わりを迎えられた。スタイリッシュで洗練されたラーメンの修行先とは違い、野暮ったさもある下町らしいラーメンに出会えた。食べ終えると出来るだけ、明朝の埼玉入りの為に距離を稼ごうと北千住に宿を予約して稲荷町を後にした一杯でした。