らーめんDINING れんげの他のレビュー
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1泊のはずが...、番外編 拡大版、あとは何を追加しましょうか?
拉麺よりもお姉ちゃんの数のほうが多いこの旅!気持ちわかるわ!
意外に採点が伸びな悩んだのは「イタパセリ」ですか?スープ感ですか?
味玉も半切りで出せば温もりも違うだろうし、小松菜も一工夫かもですね!
館林ナイトもあったのに...。
虚無 Becky! | 2019年7月12日 00:36こんにちは、ベキさん。こちらはラーメンなんですけど香辛料の使い方が洋風でして、味覚に関しては保守穏健派の私には合わなかっただけのようです。館林ナイトは全くのノーマークでした。次回の群馬めぐりの際は立ち寄ってみたいと思います。今回を振り返ってみると川越と高崎のラーメンに関しては甲乙つけがたい内容でしたが、夜の部では川越の方が熱かった事を思い出してしまいました。
のらのら | 2019年7月12日 11:39おはようございます。
これが本当に最後のグンマーレビューですよね?笑
こちらには一度だけ訪問して鯛塩食べましたが、塩分濃度高すぎだったのと連れが食べたクレームブリュレがとても美味しかったイメージしか残ってないのが正直なところですね。
次回訪問あれば、洋風な調味料感を意識しながら食べてみたいと思います。
グンマー遠征お疲れ様でした!
不死身のてっちん♂ | 2019年7月13日 07:26てっちんさん、長らくのご愛読ありがとうございました。寂しいのですが、本当これが最後のレビューになります。しかし新店情報の中に高崎の店が挙がってきてますよね。ぜひ誰にも媚びないてっちんさんの正直なレビューを期待してますので、今すぐに行ってくださいw
のらのら | 2019年7月13日 12:22
のらのら
ゆう。
ぼうし

黒衣のペテン師
kaz-namisyusa





〝上州高崎 二泊三日ラーメンめぐり〟番外編 拡大版
トータル三泊四日となった群馬遠征も、いよいよ最後のラーメンとなる時間帯が迫ってきた。それは昨晩キャンセルとなった都内での会食が今晩にスライドされて、急遽ラーメン旅を終えなければならなくなってしまったのだ。何よりも残念なのは本来ならば太田で延泊をして、人生初の太田ナイトを楽しもうと目論んでいたのが実行できずに終わってしまう事だ。後ろ髪を引かれる思いで太田駅近くでラストラーメンの候補店を調べてみる。
伊勢崎で朝ラーを食べて、午前中には二杯目を太田の人気店でいただいた。そこからとりあえずバスで太田駅まで戻ってきて美術館に併設されたカフェで満腹の胃袋の調子を整える事にした。帰りの電車の時間を14:32発の東武線りょうもう26号に乗車しなければ都内での予定に間に合わないので、前食から1時間しか経っていないが作戦を強行しなければならなかった。
そこで駅前北口から再びシティライナーおおた 市内循環バスにて15分ほど揺られて、最寄りの浜町三区バス停に着いた。最寄りと言ってもそこから少し歩かなくてはならないが、大手そばチェーン店や中華料理店を含めると麺料理を扱う店が非常に多い麺ストリートである事に驚いた。そんな大通り沿いを歩いて向かうと、真っ赤な看板が目に入った。
店先には坦々麺の幟旗が置かれているが、先程の店もそうだったが太田では坦々麺が人気なのだろうかと思った。玄関にはえんじ色の半のれんと同色の日除けのれんが掛けられてあり、数台の駐車場も完備されている。看板には「洋食屋さんの本格らーめん」と書かれてあり、お店情報からも知っての通り洋食出身のシェフが手がけるラーメンのようだ。昼どきのピークタイムの訪問となったが、店頭に行列がなかったので幸いにもすんなりと入店できた。
しかし店内に入ると目の前のテーブル席には食べ終えた器が置いてあり、バッシング待ちのようなので入口左手に設置された券売機にて食券を購入してから様子を伺う。すると運良くカウンターには片付けが終わった空席があり、すぐに着席となった。購入したマイスタンダードの醤油系に味玉を追加した食券を女性のホールスタッフさんに手渡してから店内観察をはじめる。
テーブル席とカウンターだけの店内かと思ったが、後ろを振り返ると小上がり席も多く設けてあった。イメージしていた洋風とは違った印象の店内で、夜の部は宴会にも対応できそうな客席の造りである。そんな広めの店内を、ご夫婦らしきお二人で切り盛りされている。ご主人の趣味なのだろうかバイクに関するグッズや写真などが飾られている。カウンターの棚上に置かれた観葉植物の隙間から調理工程を覗き見しながら待っていると、着席して4分で我が杯が到着した。
その姿はメラミンの受け皿に置かれた白磁の高台丼の中で、穏やかに見えるが不思議な要素も見受けられる興味深い表情で登場した。さすがは洋食出身シェフならではの盛り付けのレイアウトの美しさや、ひと味違った薬味の使い方が特徴的だ。そんな得体は知れないが不思議と異質に思えない姿に引き込まれるようにレンゲを手にしていた。
まずは黄朽葉色のスープをひとくち。液面には大理石のようなマーブル模様の香味油が浮遊するスープにレンゲを落とすと、必然なのか不思議なのか分からないが〝和〟でも〝中〟でもない〝洋〟の香りが押し寄せてきた。それは明らかにスパイシーな香りで、初動としてはかなり刺激的な風味が伝わってきた。レンゲの中に注がれたスープを口に含むと昆布が主体のような前置きのあるスープだが、実際には鶏主体の旨みが先導するスープに感じた。その旨みの他には、見た目こそ香辛料の粒は見えないが胡椒系由来の香りが大きく幅を利かせている。それはスープを炊く段階でミル挽きされたペッパーでなくホールペッパーが使われていると思われる。そんな個性的な鶏昆布出汁に合わせるカエシも、キリッと輪郭のハッキリした醤油ダレを加えているので全体的にパンチのあるスープ構成となっている。
そんな独特なスープに合わせる麺は中細ストレートの外注麺を採用されていて、麺上げまではジャスト120秒と中細麺としては長めに茹でられていた。それだけに見た目は非常に穏やかで、切刃の後も丸みを帯びて見える。スープの中で丁寧に折りたたまれた麺を箸で持ち上げてみると、黄色い色素の強い麺があらわれた。箸先の重みからは多くも低くもない加水の程度が伝わってきて、香味油をまとった麺肌がキラキラと輝いている。ストレートの形状からもスープの飛散を気にする事なく一気にすすり込むと、スープに感じたスパイス香がより強くなって感じられた。しかし間髪入れずに麺の甘い香りも追いかけてくる。適度に溶け出した麺肌のグルテンが口当たりを良くしているが、提供時がベストと思われる麺の茹で加減だ。120秒の茹で時間にもダレる事なく、しっかりとした舌触りを保っていた。噛めば更に麺の甘みが引き出されて、スープから感じるスパイスの刺激を麺の甘みが和らげてくれる。もしかしたらスープのスパイスが利いているからこそ感じられる麺の甘みとも思えてきた。そんなお互いを引き立てる組み合わせの妙に食べ飽きる事なく箸は動き続けた。
具材のチャーシューは豚バラの煮豚型が大判の厚切りで入っている。箸が触れただけでも柔らかさが伝わってくる程に、じっくりと仕上げられているのが分かるチャーシューを頬張ってみる。脂身は勿論のこと赤身の繊維質までも解けていくような食感が素晴らしいが、柔らかすぎる訳ではなく歯応えもしっかりと味わえる。また盛り付け直前に炙りの工程を挟んでいて、香ばしさを加えると言うよりは、脂身の融点まで温度を引き上げる作業に思えた。その結果として脂身は口溶けよく、赤身は食べ応えよく仕上がっていた。味付けは強くはないが豚肉本来の品質が良いと思われ、臭みなどの不快な要素が一切なく豚肉の旨みだけが詰まっている。
中太タイプのメンマには非常に甘い味付けが施されている。スパイシーなスープに合わせてなのだろうか、果実を思わせるような胡麻油の甘みがメンマの芯部にまで浸み込んでいる。かなりの柔らか仕立てなので噛む必要がないくらいの食感だが、メンマがほどけた瞬間に胡麻油の甘い香りが舌の上で花開く。先程の麺と同じくスープとの振り幅の大きさが独創的でクセになる人も多いのかもしれないが、初めて食べる私はギャップの大きさに戸惑ってしまったのが本音だ。
追加した味玉は程よく味も乗っていて好みの熟成度合いも出ていたが、提供温度の冷たさばかりは気になってしまった。冷蔵庫から取り出してすぐに盛り付けるのではなく、せめて常温にまで戻してあればゲル化した黄身の甘みや漬けダレの旨みも感じやすくなるように思えて残念だった。
薬味の白ネギは丁寧に水にさらされていたので、余計な辛味や苦味を与えてこずに軽やかな舌触りと香りをアクセントに加えていた。青みの小松菜は茎の部分だけを集めて添えてあり軽い苦味とシャキッとした食感を与えているが、どこにも使われていない葉先の行方が気になってしまった。
またラーメンに関して保守派な私にとっては挑戦状ともとれる青みが、見た目にも個性を発揮しながらセンターに添えてあった。その青みとはイタリアンパセリの事で、同じセリ科の三つ葉ではなく洋食材を使われていた。ラーメンの中に洋風のテイストを必要としない私だったが、このイタパセを口にしてみて思いが少し変わった。一般的なパセリよりも香りが穏やかなので大きく個性を主張する訳ではなく、逆に口の中をサッパリさせてくれる役目を果たしてくれた。考えてみれば日本料理の中でも秋田名物 きりたんぽの具材にはセリが欠かせないように、鶏と昆布主体のスープにセリ科のイタパセが合わないわけがないのだ。それを思った時には見た目のインパクトだけを狙った薬味ではない事を初めて理解できた。
中盤からもスパイシーなスープが醸し出す不思議な感覚に慣れないままに食べ進んできたが、結果としては完食完飲していた。食べ終えたあとも何とも言えない違和感を残しながら席を立ったが、これが洋食シェフの作り出すラーメンの狙いなのだろうと考え直した。ならば次回は洋食シェフによる担々麺にも挑戦してみたいと、新たな好奇心が湧いてきた。
これにて高崎から始まった群馬の一部だけめぐりのラーメン旅も終わりを迎えた。しかしどうしても心残りなのは高崎ナイト 伊勢崎ナイトに続いての、太田ナイトを満喫する事なく太田を後にしなければならない事だ。三泊四日くらいではまだまだ出会っていないラーメンも多くあるので、次回は必ずや太田の夜のネオン街に戻ってくる事を前提に計画を立てると心に深く刻んだ一杯でした。