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土曜日 晴天 10:55 待ちなし 後客4名〝ニューオープン 探検記〟少し前から新店情報を知ってはいたのだが、一度は〝ワケ〟あって初訪問を見送った新店なのだ。その〝ワケ〟というのはコチラのオープンを知ると店名のネーミングセンスが気になり翌日には計画を立てたのだが、当日はメットライフドームでライオンズ戦があり常宿が確保できなかったのだ。そこで日を改めて試合やライブが開催されていない日を選んで、所沢に前泊して初訪問を仕切り直した。昨晩は神楽坂での所用を終え飯田橋駅に向かうと、密かに計画しておいた 22:16発の S-TRAINに乗り込んで所沢を目指した。まったくもって余談ではあるが S-TRAINに乗った事がある方なら分かると思うが、主要駅の池袋には停車せず上石神井や保谷に停まるのが謎である。結果として平日のS-TRAINはガラガラで乗る側からすればありがたいが、収益的には大手企業が相手ながら心配になるくらいだ。そんな、お門違いな心配をしているうちに40分ほどで所沢駅に着いた。すでに駅前東口の常宿を予約済みだったので、慌てる事なく宿泊先に向かった。所沢界隈を訪れる際には再三お世話になつているサウナ付きの宿だが、昨夜は個室の VIPエグゼクティブキャビンルームを予約したのだ。個室といっても他室とはアコーディオンカーテンで仕切られているだけだが、専用の冷蔵庫やワークデスクが完備されていてありがたい。しかも昨晩は利用客が少なく隔離された VIPエリアは非常に静かで、まさにラグジュアリー気分で快適に過ごした。お決まりのサウナ 水風呂 外気浴の3セットを楽しんだが、今回の水風呂も 13.1℃と関東でもトップクラスの冷たさを誇る名冷水だ。最近は 20℃くらいの水風呂に慣れてしまっていたので、あまりの冷たさに意識が遠のきそうになる。そんな意識を取り戻してくれるのが、露天風呂の湯船の中に設置されたリクライニングチェアーなのだ。お湯の温度も体温に程近い 35.8℃と身体に負担がかからない絶妙な温度設定で、その上バイブラと呼ばれる、ジェットバスとは異なる気泡が生み出す浮遊感に全てが〝ととのう〟のである。やはり、ここの水風呂と露天風呂でのクールダウンは他にはない整い方をしてくれる。もちろんサウナあがりの醍醐味である生ビールも〝男気ジョッキ〟なる大ジョッキがあり注文する回数が省けるのだが、副原料のコーンスターチ入りの銘柄なのが残念なのだ。そんな文句を言いながらも、たらふく呑んでからベッドに身を沈めた。翌朝も早めに起きて朝サウナで整ってから、午前10時のチェックアウトに合わせてホテルを出たが目的地のコチラへは歩いて3分ほどの距離なので、一旦は駅ビル内のカフェに避難して時間が過ぎるのを待った。コーヒーを飲んでるうちにオープン予定の11時が近づいてきたので、定刻の10分前に店を目指して歩いて向かった。お店情報や写真などを見ると赤い看板が目印のようなので探しながら歩いていたら、すぐに赤い看板のラーメン店が見つかったが近づいてみると別の店だった。実際にはその店から少ししか離れていない場所にも、同じような赤い看板が目立つ店があった。定刻の5分前の現着だったので行列はなく一番手で待機しながら、店先のメニューを見て本日のお題を決める。店頭のガラス扉には「かつおぶしが嫌いな方 ご遠慮ください」という挑戦的な言葉が大きく書かれてあるが、この時点では日本人で鰹節が嫌いな人がいるのだろうかくらいにしか思ってなかったのだ。これが後で痛い目にあうとは思っても見なかった。定刻通りに真っ赤な暖簾が掛けられ、営業中の木札を床に直置きするとオープンとなった。先頭にて店内に入ると、入口左手の券売機から基本のお題に味玉を追加発券した。女性のホールスタッフさんに食券を手渡し、L字カウンターの奥の方に腰を下ろして店内観察を始める。カウンターだけの狭い店内だが、本日は土曜日の休日という事もあってか三人体制をとっている。通常はツーオペでも回せそうな客席だけに休日のオープン特需を予想しての布陣と思われる。オープンを合図にチラホラと後客がカウンターを埋めていくが満席にはならず、本日はスロースタートのようである。厨房内では男性陣お二人による調理が始まっていて安定感のあるコンビネーションの、とてもテンポの良いリズム感のある手さばきを眺めていると着席して5分で我が杯が到着した。その姿は胴が朱赤で見立てには双喜に龍の描かれた切立丼の中で、器に似合ったノスタルジーの詰まった景色を見せていた。しかし懐かしくはあるが、一切の親しみを感じさせない姿にも見えてしまった。それは苦手は魚粉の浮遊物が液面を覆っていた事に由来すると思われる。この時に店頭に書かれた「かつおぶしが嫌いな方ご遠慮ください」の言葉がようやく理解できた。こちらで言う〝かつおぶし〟とは〝節粉〟の事だったのだ。それを知っても時すでに遅しで、新たな魚粉系との出会いを信じてレンゲを手にとった。まずは栗皮茶色のスープをひとくち。大量に浮かんだ節粉の下には透明度の高い清湯スープが潜んでおり、節粉抜きに見れば清らかそうにも見える。油膜も薄っすらとしているので濃厚といった質感ではない液面にレンゲを沈めると、やはり手応えとしても抵抗力の少ないスープがレンゲに注がれた。その際の香りの主導権を握っているのは魚介出汁の香りなのは間違いなく、香りとしては親しみがあり美味しそうに思える。いざスープを口に含むと、魚粉特有のザラつきのある舌触りが残念に思える。大半の人はこれが良いと思うのだろうが、私には不要な口当たりだ。旨みの土台には鶏主体の動物系出汁がしっかりとしているので、節粉は旨みよりも香りを大きく支えているかと思う。その節粉もカツオ節よりもサバ節の風味の方が強く出ていて香り高い仕上がりを見せるが、せっかくの清湯スープを濁らせてしまう〝清湯汚し〟に思えて仕方ない。ひとくち目でスープを飲む事は諦めて麺に取り掛かってみる。麺上げまでジャスト65秒の中細ストレート麺を箸で持ち上げる際に、盛り付けにクセがあるので一苦労した。それは麺をテボの中で茹でる工程で、麺が癒着しないように丁寧に一本だけの菜箸でかき混ぜていた事が原因と思われる。そのクセというのは、盛り付けられた麺がトルネード状に渦を巻いてしまって箸運びを邪魔してくるのだ。丁寧な攪拌のおかげで麺がくっついたりはしてないが、とにかく引き上げづらい盛り付けとなっているのだ。何度もスープをくぐらせてから口に運ぶ作業が食べ心地を悪くしていた。麺を何とか持ち上げた箸先には色白タイプの美白麺が現れ、スープの褐色の色彩とのコントラストが美しい。そんな美麺を一気にすすり込むと、あまり感じた事のない不思議な口当たりで滑り込んできた。ポソッとした口当たりから低加水麺と思われるが、よくあるタイプの低加水麺よりもかなり粉っぽくザラつきすらも感じられる。それでいてハリやコシのない麺は食べ応えとしては物足りなく、咀嚼の喜びも感じられない。またスープと全く絡まずに麺自体の風味ばかりを主張してくるので、一体感がまるでない。この麺を採用されているには理由があるだろうが、その意図を全く計り知れない。もしかしたら徐々に持ち味を発揮してくるタイプの麺なのかもと、一旦麺を離れて具材に取り掛かってみる。具材のチャーシューは豚バラの煮豚タイプだが、かなり薄味なのでスープに負けてしまっている。それでも素材の旨みが味わえれば良かったのだが、外国産冷凍豚バラのようにポテンシャルの低い素材からは豚肉本来の旨みを感じる事は出来なかった。追加した味玉は、本来は別皿にて供されたものを記念撮影用に自身で盛り付けたのだ。その時に味玉に触れた指先には冷たさが伝わって、口にする前から印象が悪かったのだ。実際に食べてみても冷蔵庫の冷たさが残る味玉は、ゆで卵が少しだけ色付いただけのようにしか思えなかったので追加しなくても良かった味玉だった。メンマは色の強さから見ると醤油感の強さを感じさせるが食べてみると甘みを中心に仕込まれてあり、滑りのある食感ばかりが特徴の板メンマだった。海苔は磯の香りの乏しいタイプで口溶けも良いとは言いがたいレベルの品物だった。薬味の玉ねぎは手切りで仕込まれていてランダムな切り口からは、甘みと辛みを同時に味わえる。鮮度も良く果実のような食感が心地良いアクセントとなっていたが、それに対して青ネギは存在感のない薬味だった。今回も彩り要員のナルトには手を付けずに箸を置いた。中盤から再び麺に戻ってみたがスープとの一体感は生まれておらず、私にとってはチグハグな印象のまま食べきる事なく終わってしまった。店を出て振り返ってみると、先ほど目にした「かつおぶしが嫌いな方ご遠慮ください」の注意書きを受け入れなかった自分自身を悔やむ事になった一杯でした。
厳しいご意見。 節粉一杯はアントキ?何時なんでしょうね?アントニオ猪木の間違いかもw
今でも「アントキノキモチ」は忘れられないくらいに衝撃的なラーメンでしたw
〝ニューオープン 探検記〟
少し前から新店情報を知ってはいたのだが、一度は〝ワケ〟あって初訪問を見送った新店なのだ。その〝ワケ〟というのはコチラのオープンを知ると店名のネーミングセンスが気になり翌日には計画を立てたのだが、当日はメットライフドームでライオンズ戦があり常宿が確保できなかったのだ。そこで日を改めて試合やライブが開催されていない日を選んで、所沢に前泊して初訪問を仕切り直した。
昨晩は神楽坂での所用を終え飯田橋駅に向かうと、密かに計画しておいた 22:16発の S-TRAINに乗り込んで所沢を目指した。まったくもって余談ではあるが S-TRAINに乗った事がある方なら分かると思うが、主要駅の池袋には停車せず上石神井や保谷に停まるのが謎である。結果として平日のS-TRAINはガラガラで乗る側からすればありがたいが、収益的には大手企業が相手ながら心配になるくらいだ。
そんな、お門違いな心配をしているうちに40分ほどで所沢駅に着いた。すでに駅前東口の常宿を予約済みだったので、慌てる事なく宿泊先に向かった。所沢界隈を訪れる際には再三お世話になつているサウナ付きの宿だが、昨夜は個室の VIPエグゼクティブキャビンルームを予約したのだ。個室といっても他室とはアコーディオンカーテンで仕切られているだけだが、専用の冷蔵庫やワークデスクが完備されていてありがたい。しかも昨晩は利用客が少なく隔離された VIPエリアは非常に静かで、まさにラグジュアリー気分で快適に過ごした。
お決まりのサウナ 水風呂 外気浴の3セットを楽しんだが、今回の水風呂も 13.1℃と関東でもトップクラスの冷たさを誇る名冷水だ。最近は 20℃くらいの水風呂に慣れてしまっていたので、あまりの冷たさに意識が遠のきそうになる。そんな意識を取り戻してくれるのが、露天風呂の湯船の中に設置されたリクライニングチェアーなのだ。お湯の温度も体温に程近い 35.8℃と身体に負担がかからない絶妙な温度設定で、その上バイブラと呼ばれる、ジェットバスとは異なる気泡が生み出す浮遊感に全てが〝ととのう〟のである。やはり、ここの水風呂と露天風呂でのクールダウンは他にはない整い方をしてくれる。
もちろんサウナあがりの醍醐味である生ビールも〝男気ジョッキ〟なる大ジョッキがあり注文する回数が省けるのだが、副原料のコーンスターチ入りの銘柄なのが残念なのだ。そんな文句を言いながらも、たらふく呑んでからベッドに身を沈めた。翌朝も早めに起きて朝サウナで整ってから、午前10時のチェックアウトに合わせてホテルを出たが目的地のコチラへは歩いて3分ほどの距離なので、一旦は駅ビル内のカフェに避難して時間が過ぎるのを待った。コーヒーを飲んでるうちにオープン予定の11時が近づいてきたので、定刻の10分前に店を目指して歩いて向かった。
お店情報や写真などを見ると赤い看板が目印のようなので探しながら歩いていたら、すぐに赤い看板のラーメン店が見つかったが近づいてみると別の店だった。実際にはその店から少ししか離れていない場所にも、同じような赤い看板が目立つ店があった。定刻の5分前の現着だったので行列はなく一番手で待機しながら、店先のメニューを見て本日のお題を決める。
店頭のガラス扉には「かつおぶしが嫌いな方 ご遠慮ください」という挑戦的な言葉が大きく書かれてあるが、この時点では日本人で鰹節が嫌いな人がいるのだろうかくらいにしか思ってなかったのだ。これが後で痛い目にあうとは思っても見なかった。
定刻通りに真っ赤な暖簾が掛けられ、営業中の木札を床に直置きするとオープンとなった。先頭にて店内に入ると、入口左手の券売機から基本のお題に味玉を追加発券した。女性のホールスタッフさんに食券を手渡し、L字カウンターの奥の方に腰を下ろして店内観察を始める。
カウンターだけの狭い店内だが、本日は土曜日の休日という事もあってか三人体制をとっている。通常はツーオペでも回せそうな客席だけに休日のオープン特需を予想しての布陣と思われる。オープンを合図にチラホラと後客がカウンターを埋めていくが満席にはならず、本日はスロースタートのようである。厨房内では男性陣お二人による調理が始まっていて安定感のあるコンビネーションの、とてもテンポの良いリズム感のある手さばきを眺めていると着席して5分で我が杯が到着した。
その姿は胴が朱赤で見立てには双喜に龍の描かれた切立丼の中で、器に似合ったノスタルジーの詰まった景色を見せていた。しかし懐かしくはあるが、一切の親しみを感じさせない姿にも見えてしまった。それは苦手は魚粉の浮遊物が液面を覆っていた事に由来すると思われる。この時に店頭に書かれた「かつおぶしが嫌いな方ご遠慮ください」の言葉がようやく理解できた。こちらで言う〝かつおぶし〟とは〝節粉〟の事だったのだ。それを知っても時すでに遅しで、新たな魚粉系との出会いを信じてレンゲを手にとった。
まずは栗皮茶色のスープをひとくち。大量に浮かんだ節粉の下には透明度の高い清湯スープが潜んでおり、節粉抜きに見れば清らかそうにも見える。油膜も薄っすらとしているので濃厚といった質感ではない液面にレンゲを沈めると、やはり手応えとしても抵抗力の少ないスープがレンゲに注がれた。その際の香りの主導権を握っているのは魚介出汁の香りなのは間違いなく、香りとしては親しみがあり美味しそうに思える。いざスープを口に含むと、魚粉特有のザラつきのある舌触りが残念に思える。大半の人はこれが良いと思うのだろうが、私には不要な口当たりだ。旨みの土台には鶏主体の動物系出汁がしっかりとしているので、節粉は旨みよりも香りを大きく支えているかと思う。その節粉もカツオ節よりもサバ節の風味の方が強く出ていて香り高い仕上がりを見せるが、せっかくの清湯スープを濁らせてしまう〝清湯汚し〟に思えて仕方ない。ひとくち目でスープを飲む事は諦めて麺に取り掛かってみる。
麺上げまでジャスト65秒の中細ストレート麺を箸で持ち上げる際に、盛り付けにクセがあるので一苦労した。それは麺をテボの中で茹でる工程で、麺が癒着しないように丁寧に一本だけの菜箸でかき混ぜていた事が原因と思われる。そのクセというのは、盛り付けられた麺がトルネード状に渦を巻いてしまって箸運びを邪魔してくるのだ。丁寧な攪拌のおかげで麺がくっついたりはしてないが、とにかく引き上げづらい盛り付けとなっているのだ。何度もスープをくぐらせてから口に運ぶ作業が食べ心地を悪くしていた。麺を何とか持ち上げた箸先には色白タイプの美白麺が現れ、スープの褐色の色彩とのコントラストが美しい。そんな美麺を一気にすすり込むと、あまり感じた事のない不思議な口当たりで滑り込んできた。ポソッとした口当たりから低加水麺と思われるが、よくあるタイプの低加水麺よりもかなり粉っぽくザラつきすらも感じられる。それでいてハリやコシのない麺は食べ応えとしては物足りなく、咀嚼の喜びも感じられない。またスープと全く絡まずに麺自体の風味ばかりを主張してくるので、一体感がまるでない。この麺を採用されているには理由があるだろうが、その意図を全く計り知れない。もしかしたら徐々に持ち味を発揮してくるタイプの麺なのかもと、一旦麺を離れて具材に取り掛かってみる。
具材のチャーシューは豚バラの煮豚タイプだが、かなり薄味なのでスープに負けてしまっている。それでも素材の旨みが味わえれば良かったのだが、外国産冷凍豚バラのようにポテンシャルの低い素材からは豚肉本来の旨みを感じる事は出来なかった。
追加した味玉は、本来は別皿にて供されたものを記念撮影用に自身で盛り付けたのだ。その時に味玉に触れた指先には冷たさが伝わって、口にする前から印象が悪かったのだ。実際に食べてみても冷蔵庫の冷たさが残る味玉は、ゆで卵が少しだけ色付いただけのようにしか思えなかったので追加しなくても良かった味玉だった。
メンマは色の強さから見ると醤油感の強さを感じさせるが食べてみると甘みを中心に仕込まれてあり、滑りのある食感ばかりが特徴の板メンマだった。
海苔は磯の香りの乏しいタイプで口溶けも良いとは言いがたいレベルの品物だった。
薬味の玉ねぎは手切りで仕込まれていてランダムな切り口からは、甘みと辛みを同時に味わえる。鮮度も良く果実のような食感が心地良いアクセントとなっていたが、それに対して青ネギは存在感のない薬味だった。今回も彩り要員のナルトには手を付けずに箸を置いた。
中盤から再び麺に戻ってみたがスープとの一体感は生まれておらず、私にとってはチグハグな印象のまま食べきる事なく終わってしまった。
店を出て振り返ってみると、先ほど目にした「かつおぶしが嫌いな方ご遠慮ください」の注意書きを受け入れなかった自分自身を悔やむ事になった一杯でした。