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「中華そば ¥760+味つき玉子 ¥100」@中華蕎麦 瑞山(ZUIZAN)の写真日曜日 晴天 14:00 先客13名 後客10名以上

何の予定もない日曜日の昼下がりにようやく目が覚めてベッドから出てきた。手に取ったスマホには、私の怠惰な生活を気にかけてくれている後輩家族からの自宅へのお招きのラインが届いていた。

「夕方5時にお待ちしてます」との内容だったが、後輩が新居を建てたのは和光市と随分と遠いが、自宅からは乗り換えなしで行けるのでお邪魔することにした。しかし後輩の本当の目的は分かっていて、子守役にされるのが目に見えている。幸いなことに二人の子供たちも私になついてくれているので可愛くて仕方ないのだ。その子守りの間に若夫妻は束の間のドライブデートを楽しもうという算段なのである。人助けの上に自身も子供たちに癒されるというwin-winなので和光市に向かうことにした。

後輩宅では夕食の準備はしてあると思うが、それまで何も食べずにはいられないので和光市近辺での未訪問店探しを急遽はじめた。日曜日の中途半端な時間なので捜索は難航したが、ひと駅先の朝霞駅にある通し営業のコチラがヒットした。RDBのお店情報によると開店以来の人気を誇る店のようでラーメンの写真にも風格が漂っている。詳細はさておき直ぐに身支度をして東武東上線直通の副都心線に揺られること40分ほどで最寄りの朝霞駅に着いた。そこからは歩いて向かったが途中にあった都内でも珍しいルーマニア料理店のメニューに気をとられた。更にその店の奥には「ナマステ朝霞」というナイスなネーミングのインド料理店が並んでいた。ヨーロッパとインドの距離の近さに驚きながら10分くらい進むとパチンコ店の向かいの店先が見えてきた。

通し営業という事だが昼ピークをとっくに過ぎても店内のテーブル席は全て埋まっている。カウンターの空席を確認してから券売機の前へと進み改めて品定めをする。濃厚系がトップを飾っているが、マイスタンダードの醤油系を見つけ出し味玉追加で発券しホールスタッフに手渡すとカウンターに案内された。

セルフのお冷やを取り忘れたのでテーブル席の方に戻り水を汲んでから再び待機に入る。本日の客層は休日との事で家族づれが多い。ベビーカーにも対応してあるので若夫妻たちにもうれしい店の造りだ。そんな店内を本日は四人体制で回している。調理場に二人、ホール専任が一人、どちらも行き来しているスタッフが一人である。カウンター越しに調理場内に目を向けると昔の中華料理屋を彷彿とさせる調味料や溶き卵などを入れる1号缶の空き缶が再利用されて多く並んでいる。ガス台には片手中華鍋もあるので、まさにオールド中華の厨房スタイルだ。力強いパワーとオーラが溢れる調理場を眺めていると着席して8分で我が杯が到着した。

そのラーメンの容姿とオールドスタイルの厨房とのギャップに、まずは驚いた。その姿は愛くるしいピンクのロゴデザインの切立丼のお洒落鉢にてお目見えした。同じデザインのレンゲとのコンビで可愛らしさは倍増する。そんな器に合わせたような今風の盛り付けも大きなギャップを生んでいる。

まずは透明感のある栗梅色のスープをひとくち。仕上げに投入された鶏油の粒子がまばらな液面からは、今風の見た目とは違って懐かしい香りが漂ってくる。目を閉じれば調理場の風景と見事に合致するような昔ながらの香りだ。そんなスープを口に含むと、鶏主体の旨みに軽やかな香味油が重なった落ち着きのあるスープに仕上がっている。香味油も鶏油だろうが干し椎茸のような乾物系の旨みも加わる。その懐かしさの中には不必要なまでの強制的な旨味成分も強く舌に残る。せっかくの鶏出汁の旨みを超えてしまっては本末転倒に思える。鶏ガラだけではない肉や皮脂のコクも感じたので丸鶏ではないにしても骨付きのモモ肉などは使われているはずの原価のかかったスープだけに残念に思えた。カエシも旨みに負けじとしっかり目に利かせてあるので強めの二重奏が続いていく事となりそうだ。

麺は全粒粉入り中細ストレート麺で麺上げまではジャスト50秒。そんな麺を食べる前から懸念される事が、目の前の茹で麺機の中では起きていた。通し営業の中でも昼の遅い時間帯に訪れたので、茹で麺機の中のお湯は全粒粉の溶け出したフスマの色でスープよりも濁った褐色になっていた。そんな濁った茹で湯から麺上げされた麺には湯切りしても残り湯が大量に絡んでしまっていた。結果として茹で湯のつけ汁で麺を啜っているような不快な香りがしてしまった。麺肌をまとった茹で湯を払おうとスープの中を何度もくぐらせると、先程まであんなに澄んでいたスープは一瞬で濁ってしまった。きっと開店直後ならばこんな匂いのする麺を食べる事はなかったのだろうにと残念が重なってしまった。

スープも麺も諦めて具材を食べてみる。チャーシューは二種類で鶏ムネ肉と豚ロースでどちらも低温調理されている。鶏ムネ肉はどちらかと言えばしっかりと熱が入っているので筋繊維の食感を楽しむタイプ。味付けもちょうど良く美味しい。一方の豚ロースはかなりの薄切りなので提供時には器のロゴにも負けないピンク色を発していたが、麺のやり取りの間に完全に灰色に変色してしまっていた。しかし豚ロースならではのしつこくない脂身のチカラを借りてパサつきがちな赤身をしっとりと食べさせてくれた。

追加の味玉は黄身の小さな薄味タイプ。私の味玉論とは違っていた。芯温の冷たさも気になり追加しなくても良かったくらいに思えた。

しかしメンマは入手困難な金絲メンマが贅沢に添えてあった。新規では入手ルートの調達が難しい食材を確保できるのは、長年の信頼と実績があるからだろう。現在では都内でも老舗高級中華料理店は別として、ラーメン店で扱っている店は数えるほどしかない。そんな珍しい食材を惜しげもなく奮発しているので、本来のあるべき姿の麺のコンディションで合わせてみたかった。

薬味はまっすぐではなく曲がって育ったスプラウト系が添えてあった。通常は大根のスプラウトだろうが、育ち方が違っていたので他のスプラウトかも知れない。食べても大根の辛味も感じなかったが何の新芽かは定かではない。細かく刻まれた玉ねぎも白ネギとは違った食感でアクセントになっていた。

黒々とした海苔は大判の十字9切が添えてあり、厚手ながらも口溶けの良い質の高さが出ていた。

最終的にはスープは全量、麺も半分以上も残してしまったが、訪問時間の下ブレに当たってしまったのが悔やまれる。もし再訪する事があれば開店一番乗りで汚れてない茹で湯で麺上げされたラーメンを味わってみたいと思った一杯でした。

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