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「味玉濃厚豚骨魚介らーめん ¥950」@麺処 はら田の写真祝日 晴天 10:30 先待ち1名 後待ち7名

〝ニューオープン狙いうち〟

今週も引き続き新店参りを楽しんでいるゴールデンウィークも後半に差し掛かった本日も、早朝からRDBの新店情報を頼りに候補店を探している。すると偶然なのか狙ったのかは分からないが令和元年の初日にオープンした店が次々と挙がってきた。たしかに一日オープンとなれば賃料の効率も良いし、オープン日のイメージも印象に残る。ましてや〝大安〟と縁起も良いとなれば申し分ない日だ。そんなおめでたい日にオープンされたコチラがヒットした。

お店情報によると所在地は南浦和と馴染みのない場所のながら、自宅からは一度の乗り換えでたどり着けるようだ。また店主さんは有名店での修行経歴の持ち主のようでラーメンへの期待も高まり、本日の初訪問を決意した。

11時半の開店前の現着を狙って午前9時半には自宅を出た。埼京線で赤羽駅まで行き、京浜東北線へと乗り継げば35分ほどで最寄りの南浦和駅に着いた。記憶では初上陸となる駅に興奮しながら東口を出て高架下沿いを真っ直ぐに歩いて向かうと、黒い看板が見えてきた。と思ったら二軒先の寿司屋の看板だったが、似たような屋号だったので見間違えてしまった。

実際には手前の白い看板がこちらの店先で、開店一時間も前なのにすでに並びが発生していた。それでも何とか二番手をキープして、わずか二席の外待ちベンチをゲットできた。するとすぐさま道路を挟んだ向かい側に7脚の丸イスが置かれて行列を待つ受け入れ態勢が整った。

待ち時間の間に本日の品定めを店頭のメニューを見ながらしていると「醤油そば」と「塩そば」のメニューは近日販売となっている。という事は必然的に「つけめん」だけの販売となる。これまでの一年間をラーメン愛だけに捧げてきたのに、まさかのつけめんを食べる事になろうとは思ってもみなかった。しかし twitterではラーメンも販売しているとなっているのを信じて一縷の望みに託して行列を外れる事はしなかっが、定刻30分前でも並びは4名と少し拍子抜けしてしまった。せっかくのシャッター待ち二番手だったが、軒先きが短いので正午前では完全な日陰にならない外待ちベンチは暑さとの戦いでもある。対面の三番手以降の待ち席の方が高架の影になっているので随分と涼しそうに見えて羨ましく思えた。

店先にはお祝いの花が飾られているが修行先の系譜を物語るように、平仮名と漢字まじりの店からの花が多い。私が祝い花を贈るなら「麺処 のら野良」となるのだろうが、どう見ても不味そうだ。そんなくだらない事を考えているうちに、定刻15分前になると並びも増えて外待ち席は全て埋まった。定刻寸前にも行列は増えずに総勢9名だけの外待ち待機でオープンとなった。

真新しい白い暖簾をくぐり右手の券売機の前に進むと、お目当てだった醤油そばのボタンには× 印になっていた。仕方なくつけ麺のボタンを押したが、後客がラーメンありますかとスタッフに尋ねていた。すると醤油そばではないが豚骨魚介らーめんがある事を知り、慌ててスタッフに変更を告げた。これで今まで貫いてきたラーメン愛を裏切らずに済んだと胸をなでおろした。

安堵の思いに包まれながらカウンターに座り店内観察をはじめる。縦長のカウンター席だけの客席の奥には独立した厨房が見える。手元の調理工程は見えないが明るく清潔感のある店内だ。本日はオープン直後とあってか、ご家族らしき四人体制で回している。しかし調理の全てを店主さんが担っているので現段階では回転率の悪さは仕方なく思えた。さらには慎重で丁寧な調理作業からも提供時間がかかっているようだが、早くから並んだ食べ手としてはありがたい。

随分と早くから準備されていたのだろうか、卓上のウォーターピッチャーの中の氷は溶けてしまい冷たくない水を汲んで飲みながら待っていると、着席して13分の 1st ロットにて我が杯が到着した。先客はつけめんをオーダーしていたので茹で時間などからトップバッターでラーメンが提供された。過去にはつけ麺推しの店でラーメンを注文して先頭客なのに後回しにされた経験が何度もあるが、こちらはつけ麺を茹で置きなどせずにツーオーダーされている点が好印象だ。

その姿は白磁に藍色の紋様が入った反高台丼の中で、馴染み深くはないが知っているような表情で出迎えてくれた。得意ジャンルではないので第一印象は良いとは言えないが、先入観を払拭してくれるかもと期待を込めてレンゲを手に取った。

まずはスープをひとくち。最も苦手な魚粉を崩さないようにスープにレンゲを沈めてみると、思ったほどの粘度の抵抗が少なくスープをすくい上げられた。そのレンゲからは豚由来の動物系の香りが鼻先に届いた。いざ口に含むと動物性油脂が見事に乳化した少しマットな口当たりたが、不得手な舌触りの悪さを感じない。メニューに掲げられた〝濃厚〟の二文字の印象は和らいだ。また極度な動物性コラーゲンのベタつきが無いのも穏やかに思える要因かと。また潰して炊かれた魚介出汁のザラつきも少ないのも私にはありがたい。カエシは高めに設定してあるが麺との相性を考えての濃さだろうと、スープ単体で飲まなければ攻略できそうだと思った。

続いて麺を食べてみる。麺上げまで240秒は越えていると思われるストレート太麺を箸で持ち上げてみると、しっかりとした重みが箸先から伝わってくる。重厚感のある麺質がスープをまとうと、いかにも豚骨魚介系らしい表情となった。周囲にスープが拡散しないようにゆっくりと啜ってみると、麺一本あたりの体積が大きいので数本だけで口の中がいっぱいになる。麺肌のグルテンが溶け出し始めているが、芯部には強いコシが残っている。高加水のみっちりとした麺を噛みつぶすと、奥歯を跳ね返しながらも歯切れは良い。やはりこのタイプの麺じゃないとスープの強さに負けてしまうのだろう。麺のチョイスや茹で時間も素晴らしく、店主さんの経験の豊かさが見えた。

具材は部位と調理法の異なるチャーシューが一枚ずつ。先に美しくロゼ色が発色した豚肩ロースの低温調理から食べてみる。食べる前から心配だったのは、切り分けられた部位が大判な肩ロースを半分にカットした赤身よりも脂身の多い部分が入っていた事だ。この部位はスジ切りの下処理が疎かだとスジが残ってしまう事が多くある。しかもかなりの肉厚にスライスされているので心配は増すばかりだ。恐る恐る口に運ぶと嫌な予想が的中してしまった。とても柔らかく味付けも適度なのだが、全く噛み切れない。何度も噛んでみたがいつまでも口の中に残り続ける。あまりの硬さに口から出してしまった。一方の豚バラの巻き型煮豚も厚切りだが、程よい食感を残して崩れていく。直前に脂身を炙ってあるので香ばしさも加味して美味い。今回は豚バラ焼豚だけで良かったと思ってしまうほどに肩ロースの方は残念な仕上がりだった。

追加した味玉は持論の〝味玉論〟からは外れた熟成感の乏しいタイプではあったが、強気なスープの中では程よい味玉なのかも。きちんと温め直されてあり、白身の旨みや黄身のコクは感じられる卵本来の持ち味を楽しめる味玉ではあった。

極太メンマは正直どこでも味わう事ができる具材で、手作り感が伝わってこない残念な一品だった。しかしメンマも常温以上に戻してありスープの温度を下げるような事はなく良かった。ただ硬めの食感が特徴のメンマの縦の繊維を噛んでいる時に店内に流れていたのが、中島みゆきの「糸」のカバー曲だったのには笑ってしまった。

薬味は厚めに小口切りされた白ネギが力強いスープに負けず、辛味や食感でアクセントを与えてくれた。また苦手な魚粉もいつのまにかスープに溶け込んでしまったが、細やかな微粒子の節粉だったせいか舌触りを悪くする事はなかった。香りづけのすりおろした黄柚子ソルベも麺を食べているうちに姿を消していたが、柑橘系特有の清涼感を微かに感じた。海苔の風味は記憶にないくらいに薄かったようだ。

中盤からもスープの強気な旨味と戦いながらも麺は食べきった。スープはひとくちも飲めなかったが、麺との相性はとても良かった。本来なら噛み切れなかったチャーシューは紙ナプキンに包んで捨てるべきだったかもしれないが、何か気付いてもらえればとスープの中に残して席を立った。

今回のレアチャーシューは下処理不足とかではなく加熱温度が低すぎたのか、設定時間が短すぎたのだと思う。たまたま今回だけの結果だと思うが、私には残念な部位が当たってしまったようだ。店を出ると第二陣の外待ちも10名程と噂のような行列ではなかった。

オープン特需が更に落ち着いて、オペレーションが慣れてきた頃には新たな基本メニューも解禁となるだろう。その時にはまた来てみたいと「醤油そば」に大きな期待をしてしまう一杯でした。

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