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「白中華そば(並) ¥800+煮玉子 ¥100」@麺屋 庄太 赤坂店の写真日曜日 曇天 10:56 先待ち4名 後待ち2名 後客6名

〝ニューオープン パトロール〟

久しぶりに自宅で迎える日曜日、天候も午後からは下り坂のようなので近隣での新店めぐりを計画してみる。早朝からRDBの新店情報に向き合っていると近場でオープンしたコチラを見つけた。

お店情報によると今週オープンしたばかりにもかかわらず、レビュー数の伸びが良い。どうやら未訪問店ではあるが、横須賀で名を馳せた人気店の東京初進出のようで期待が高まる。不得手な家系への不安はあるが、メニュー欄には家系以外のラーメンと思われる記述もあるのに願いを込めて初訪問を決意した。

11時開店の現着を目指して10時半前に自宅を出て、まだ雨も落ちていないので明治神宮前まで歩いて行き、そこからは千代田線にて5分ほどで最寄りの赤坂駅に着いた。普段から馴染みのえるエリアなのだが、ラーメンとなると好みの店がなく開拓不足の地域である。

勝手知ったる路地を抜けて普段は夜にお世話になる事が多い〝みすじ通り〟に出ると目的地には、すでに行列が出来ており慌てて最後尾に付けて五番手をキープした。定刻までの数分で店頭メニューから品定めをするが、主力商品は「らぁ麺」「家系」「魚介」の三本柱のようだ。そんなメニューの下の方に〝あっさり〟というフレーズを見つけると「白中華そば」と書かれたメニューがあり、午前中の家系も重たいので即決して開店時間を待った。

定刻を2分過ぎてオープンの案内があり、入口左手に設置された券売機にて順次食券を購入し指定されたカウンターに座る。今回は運が悪く壁沿いのカウンターに案内されたので、店内観察は厳しい状況だ。対壁式と対面式の二本のカウンターが設けられた店内を本日は五人体制で回しているが、オープン直後でオペレーションが徹底されていないのか、店主さんの苛立ちがピリピリと客席にも伝わってくる。そんな活気はあるが居心地の悪い店内で待っていると、着席して17分の第2ロットにて我が杯が到着した。

その姿は白磁の高台丼の中で、明らかに家系とは異なる景色を見せてくれた。それが私にとってはホッと落ち着く表情に映った。一見しただけではジャンルも不明瞭な姿ではあるが、メニュー表記通りにあっさりとしてそうな事は間違いないと安心しながらレンゲを手にした。

まずは黄唐茶色のスープをひとくち。微かに曇りがかったスープにレンゲを落とし込むと、動物系よりも魚介系の香りが立ち昇ってきた。その魚介系の中でも鰹節の香りを鋭く感じながらスープを口に含むと、香りよりも更に鮮烈な鰹節の香味が広がった。その香味には旨みだけではなく、鰹節の血合いの部分が酸化した独特のクセも含まれている。これはラーメンのスープなので個性として認められるが、和食の一番出汁ならば親方に捨てられてしまうくらいの酸化臭が伴っている。そんな鋭い酸化臭の背後には穏やかな豚清湯スープがベースとなっているが、動物系出汁の土台としてはかなり繊細で厚みは無く軽やかではある。カエシには白醤油を使われているようたが、塩分も抑えてあるので赤坂界隈のヘルシー志向の女性にも受けそうな味わいだ。今回は代名詞の羽釜豚骨スープではなかったので定かではないが、見られる範囲内の厨房には羽釜が置かれている様子はなかったのでスープは別場所で仕込まれているのだろうかと不思議に思った。

続いては麺上げまで180秒の中太ストレート麺を持ち上げてみると、隣客の家系ラーメンとは違うタイプの麺を採用されている。白っぽい透明感のある麺肌と丸みを帯びた形状が特徴的な麺を一気にすすると、ぽっちゃりとした口当たりで唇を通過する。香味油の力を借りずとも勢いよく滑り込んできた麺は、口の中を跳ね回る弾力を持っており高濃度のグルテンを思わせる。噛めばモッチリと奥歯を押し返す歯応えがあり、食べ応えとしても満足感がある。ただここでも麺をすすった時に伴うスープの酸化臭が嗅覚を刺激するので、すすり応えを楽しめないのは残念だった。

具材のチャーシューは豚モモロースのロースト型が薄切りながら大判で一枚。これは濃厚タイプのスープに合わせて仕込まれたチャーシューなのだろうか、あっさりと薄味で仕上げられている。使用する部位もクドくならないように赤身肉なので、豚バラ肉のようなとろける脂身ではなく肉々しい食べ応えを優先されている。そんな濃厚スープ向きのチャーシューだが、私のオーダーしたあっさり系スープの中では薄味ゆえに獣臭さを感じてしまい素材の悪さが出てしまっていた。

穂先メンマは特にオリジナリティがあるわけではないが、味付けや香りの面でも邪魔をする事なく脇役に徹していた。歯応えも適度で優等生的に食感のテンポを変えてくれた。

追加した味玉は素晴らしい仕上がりを見せてくれ、他の具材たちとは一線を画していた。最初は白身の色ムラから大きな期待はしてなかったのだが、噛んだ瞬間にそんな思いが一変した。まずは白身の食感が、しっかりと浸透した漬けダレとは反して固く引き締まってない事に驚いた。どうしても黄身を熟成させようとすると白身は固くなりがちだが非常に柔らかく留まっている。それなのに黄身は完全ゲル化を成してピロードのような舌触りを生んでいる。さらには卵本来の旨みと持ち味と、漬けダレの塩気のバランスが良く両者を引き立て合っている。これで提供温度がもう少し高ければ申し分ない味玉だった。

薬味は彩りも兼ねた赤玉ねぎがアッシェ状で添えてあり、丁寧な手切りが生み出す甘みと舌触りの良さは高評価だった。しかし白ネギの小口切りは切り口が乾いており、みずみずしさのない残念な薬味だった。開店時間直後の来店のタイミングなので、もしかしたら〝アニキ〟の薬味ではと疑ってしまった。またあっさりを象徴する薬味のスダチも添えてはあったが、視覚的効果はあるがスダチ特有の香りや酸味を楽しめる分量ではなかった。

序盤からあっさりとスタートしたラーメンだったが、次第に不自然な旨味成分が主軸となって感じ始めると気力が失せてきた。穏やかではあったが単調な旨味に飽きが生じてくると箸とレンゲを置いた。

完食は出来なかったが明らかに自身のミスチョイスだと感じた。それは周囲の客人が食べているのは濃厚タイプのラーメンで、皆さん満足そうに平らげていたからだ。そんな羽釜豚骨で地位を築いた店に来てまで淡麗を望んでしまった事を反省した一杯でした。

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