レビューやランキングで探す、日本全国ラーメン情報
平日 晴天 10:45 先待ち2名 後待ち4名 後客多数〝ニューオープン 探検記〟今回は船橋駅前のサウナで蒸されてからの新店めぐりをスタートした。RDBに挙がってきた情報をもとに、11時開店前の現着を目指して船橋駅を出発した。自宅からでは遠い柏駅も船橋から東武アーバンパークラインに乗ってしまえば30分で着いてしまった。地図を片手に西口方面に向かったら、階段を降りる前に店の看板が目に入った。それだけ駅近の一等地での出店という事で、この時に悪い予感がした。それは個人店では難しい立地条件や人名を平仮名にした店名を見て思い出した、都内や神奈川県で急速に勢力を拡大しているグループ店の出店条件が似ている事だ。しかしRDBのお店情報ではグループ店のオープニング戦略に使われるワンコインセールの告知がないので、私の勝手な勘違いだと思いながら店先へと向かった。定刻の15分前の現着だったが、すでに行列があり注目度の高さが伝わってくる。看板に書かれた店名も平仮名で「ながい」となっている。もしグループ店ならば「なが井」と漢字一文字を使った店名にするはずだろうと思い、関係性がない事を密かに願った。しかし並びに続いて三番手に着けて店先を覗いてみると、私のイヤな予感が的中していた事が明らかになった。やはり店頭には、オープン記念のワンコインセールの貼り紙があったのだ。こちらもグループ店の息がかかった新店だと悟った。しかし前回、池袋の「麺 かつら木」で食べたラーメンが系列店のスープとは全く違ったベクトルだったのを思い出して、一縷の望みにかけて11時を待った。定刻通りにオープンとなったが、開店待ちの並びも7人程と大行列とはなってなかった。店内に入り入口右手に設置されたオープン記念のワンコインメニューに味玉を追加発券すると、カウンターへと女性スタッフさんに案内された。奥に伸びるコの字カウンターに座り店内を見渡すと、オープン特需を期待して総勢五人体制で本日は回している。厨房内に積まれた黄色い麺箱や卓上のウンチクの内容を見て、食べなくても味が浮かんでくるような店の造りだった。厨房内では開店直後すぐに調理がはじまっており、抜群の安定感のあるスタッフが麺上げ工程を担当していた。調理をしながら店全体の流れにも目配りしながらの手慣れたオぺレーションを見ても、数々の新店ラッシュで経験を積んできた熟練スタッフが派遣されているものと理解した。そんな安定感のある調理風景を眺めていると、着席して4分で我が杯が到着した。その姿は胴が朱赤の切立丼の中で、また今回も「またお会いしましたね」と話しかけてくるような表情で出迎えてくれた。とても初対面とは思えない姿を見た時に、新たな出会いへの望みは消えてなくなった。もうすでに口の中では味の想像が完成していたので、それを確かめるだけにレンゲを手にした。まずは赤銅色のスープをひとくち。大量の鶏油が表層を覆い隠したスープにレンゲを沈めると、知っている重みを蓄えた香りが先陣を切って上がってきた。かなり高密度で濃厚な香りが鼻腔にまとわりつくと、出来るだけ鶏油に影響されていない出汁の旨みを知りたくて、レンゲの中のスープに強く息を吹きかけて鶏油を吹き飛ばした。するとレンゲの中には油膜のない純粋なスープが残り、その無垢なスープだけを口に含むとオイル感のないサラリとしたスープが舌の上に流れ込んできた。それは鶏由来の旨みをしっかり引き出したスープとなっているが、鶏出汁の旨みの中には雑味に感じる獣臭さも含んでいる。このクセを特徴的と思えば良いのかもしれないが、私には不要な雑味にしか思えなかった。背後にはには過度ではないが不自然な旨味の補填も感じられる。しかも合わせてあるカエシの塩気もかなり高く、不要な旨味が持っている甘さと、カエシの塩分に喉が灼けるようなスープとなっている。早々にスープを諦めて、レンゲを箸に持ち替えた。続いてはタイマー任せでなく、スタッフさんの経験も加えてランダムな秒数で麺上げさせていた麺を箸で持ち上げてみた。ハッキリとした全粒粉のフスマが麺肌に散りばめられた中細ストレート麺が現れた。36センチと長めに切り出しされた麺肌は、フスマの粒子とともにスープの醤油色素を吸い込んで褐色に色づいている。ハリやコシを決して強くは感じられずに一気に啜ってみると、口当たりや舌触りなどの皮膚感覚よりも真っ先に届いたのは素晴らしい小麦の香りだった。すると焼きたてのバケットのような小麦の香りと甘みが口中にに広がった。そこに鶏油のコクが加わるとバタートーストのような風味が感じられた。この感覚も以前にどこかで味わった事のある気がして、今さらながら〝またおま系〟というフレーズが思い浮かんだ。麺をすすりあげる度に伴ってくる鶏油の香りとコクも最初は良いが、次第に疲れてくるのが正直なところだ。具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が薄切りで盛り付けてあるが、レアチャーシューとしては生っぽさはなく安全安心な仕上がりとなっている。低温でゆっくりと火入れされているので生っぽい不快な食感はないが、やや肉質のパサつきを感じてしまった。下味のソミュール液のスパイスが乏しいので薄味の味気なさも残念だった。追加の味玉は残念ながら卵本来の持ち味の良さに頼ってばかりに思えた。漬けダレの浸透は全くなく、白身の表面だけが色づいているだけの半熟ゆで卵と変わりない。グループ全店でも使われている〝マキシマムこいたまご〟の特徴を引き出す味付けだとは思うが、冷蔵保存の冷たさが残ったままでの提供は残念で仕方ない。これならば追加しなくても良かったと思う仕上がりだった。極太メンマに手仕事感のなく業務用味付けメンマに思えるのも、グループ店では当たり前のようになってきた。穂先メンマを扱う店もあるが、全く各店舗の個性を感じさせないのも戦略なのだろう。薬味は白ネギの角切りは、スープで適度に加熱されていて白ネギの甘みと辛みを両立させたあった。不揃いな切り方が食感の違いを生んでアクセントになっていた。青みの三つ葉の葉先は、見た目の美しさだけは表現している薬味だった。中盤からも旨味の底上げを感じながらも麺と具材は食べ切る事ができたが、スープには手を付けられずにレンゲを置いてしまった。RDBでの下調べ不足を後悔しながら席を立った。店を出て看板を見直してみると店名は「ながい」となっているが、その下に押された落款は「なが井」と漢字一文字が含まれていた。これから新店めぐりをする時は、駅近の一等地で店名が平仮名の場合はプライオリティを下げても良いと思い直した一杯でした。
〝ニューオープン 探検記〟
今回は船橋駅前のサウナで蒸されてからの新店めぐりをスタートした。
RDBに挙がってきた情報をもとに、11時開店前の現着を目指して船橋駅を出発した。自宅からでは遠い柏駅も船橋から東武アーバンパークラインに乗ってしまえば30分で着いてしまった。地図を片手に西口方面に向かったら、階段を降りる前に店の看板が目に入った。それだけ駅近の一等地での出店という事で、この時に悪い予感がした。
それは個人店では難しい立地条件や人名を平仮名にした店名を見て思い出した、都内や神奈川県で急速に勢力を拡大しているグループ店の出店条件が似ている事だ。しかしRDBのお店情報ではグループ店のオープニング戦略に使われるワンコインセールの告知がないので、私の勝手な勘違いだと思いながら店先へと向かった。
定刻の15分前の現着だったが、すでに行列があり注目度の高さが伝わってくる。看板に書かれた店名も平仮名で「ながい」となっている。もしグループ店ならば「なが井」と漢字一文字を使った店名にするはずだろうと思い、関係性がない事を密かに願った。
しかし並びに続いて三番手に着けて店先を覗いてみると、私のイヤな予感が的中していた事が明らかになった。やはり店頭には、オープン記念のワンコインセールの貼り紙があったのだ。こちらもグループ店の息がかかった新店だと悟った。しかし前回、池袋の「麺 かつら木」で食べたラーメンが系列店のスープとは全く違ったベクトルだったのを思い出して、一縷の望みにかけて11時を待った。
定刻通りにオープンとなったが、開店待ちの並びも7人程と大行列とはなってなかった。店内に入り入口右手に設置されたオープン記念のワンコインメニューに味玉を追加発券すると、カウンターへと女性スタッフさんに案内された。奥に伸びるコの字カウンターに座り店内を見渡すと、オープン特需を期待して総勢五人体制で本日は回している。厨房内に積まれた黄色い麺箱や卓上のウンチクの内容を見て、食べなくても味が浮かんでくるような店の造りだった。厨房内では開店直後すぐに調理がはじまっており、抜群の安定感のあるスタッフが麺上げ工程を担当していた。調理をしながら店全体の流れにも目配りしながらの手慣れたオぺレーションを見ても、数々の新店ラッシュで経験を積んできた熟練スタッフが派遣されているものと理解した。そんな安定感のある調理風景を眺めていると、着席して4分で我が杯が到着した。
その姿は胴が朱赤の切立丼の中で、また今回も「またお会いしましたね」と話しかけてくるような表情で出迎えてくれた。とても初対面とは思えない姿を見た時に、新たな出会いへの望みは消えてなくなった。もうすでに口の中では味の想像が完成していたので、それを確かめるだけにレンゲを手にした。
まずは赤銅色のスープをひとくち。大量の鶏油が表層を覆い隠したスープにレンゲを沈めると、知っている重みを蓄えた香りが先陣を切って上がってきた。かなり高密度で濃厚な香りが鼻腔にまとわりつくと、出来るだけ鶏油に影響されていない出汁の旨みを知りたくて、レンゲの中のスープに強く息を吹きかけて鶏油を吹き飛ばした。するとレンゲの中には油膜のない純粋なスープが残り、その無垢なスープだけを口に含むとオイル感のないサラリとしたスープが舌の上に流れ込んできた。それは鶏由来の旨みをしっかり引き出したスープとなっているが、鶏出汁の旨みの中には雑味に感じる獣臭さも含んでいる。このクセを特徴的と思えば良いのかもしれないが、私には不要な雑味にしか思えなかった。背後にはには過度ではないが不自然な旨味の補填も感じられる。しかも合わせてあるカエシの塩気もかなり高く、不要な旨味が持っている甘さと、カエシの塩分に喉が灼けるようなスープとなっている。早々にスープを諦めて、レンゲを箸に持ち替えた。
続いてはタイマー任せでなく、スタッフさんの経験も加えてランダムな秒数で麺上げさせていた麺を箸で持ち上げてみた。ハッキリとした全粒粉のフスマが麺肌に散りばめられた中細ストレート麺が現れた。36センチと長めに切り出しされた麺肌は、フスマの粒子とともにスープの醤油色素を吸い込んで褐色に色づいている。ハリやコシを決して強くは感じられずに一気に啜ってみると、口当たりや舌触りなどの皮膚感覚よりも真っ先に届いたのは素晴らしい小麦の香りだった。すると焼きたてのバケットのような小麦の香りと甘みが口中にに広がった。そこに鶏油のコクが加わるとバタートーストのような風味が感じられた。この感覚も以前にどこかで味わった事のある気がして、今さらながら〝またおま系〟というフレーズが思い浮かんだ。麺をすすりあげる度に伴ってくる鶏油の香りとコクも最初は良いが、次第に疲れてくるのが正直なところだ。
具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が薄切りで盛り付けてあるが、レアチャーシューとしては生っぽさはなく安全安心な仕上がりとなっている。低温でゆっくりと火入れされているので生っぽい不快な食感はないが、やや肉質のパサつきを感じてしまった。下味のソミュール液のスパイスが乏しいので薄味の味気なさも残念だった。
追加の味玉は残念ながら卵本来の持ち味の良さに頼ってばかりに思えた。漬けダレの浸透は全くなく、白身の表面だけが色づいているだけの半熟ゆで卵と変わりない。グループ全店でも使われている〝マキシマムこいたまご〟の特徴を引き出す味付けだとは思うが、冷蔵保存の冷たさが残ったままでの提供は残念で仕方ない。これならば追加しなくても良かったと思う仕上がりだった。
極太メンマに手仕事感のなく業務用味付けメンマに思えるのも、グループ店では当たり前のようになってきた。穂先メンマを扱う店もあるが、全く各店舗の個性を感じさせないのも戦略なのだろう。
薬味は白ネギの角切りは、スープで適度に加熱されていて白ネギの甘みと辛みを両立させたあった。不揃いな切り方が食感の違いを生んでアクセントになっていた。青みの三つ葉の葉先は、見た目の美しさだけは表現している薬味だった。
中盤からも旨味の底上げを感じながらも麺と具材は食べ切る事ができたが、スープには手を付けられずにレンゲを置いてしまった。
RDBでの下調べ不足を後悔しながら席を立った。店を出て看板を見直してみると店名は「ながい」となっているが、その下に押された落款は「なが井」と漢字一文字が含まれていた。これから新店めぐりをする時は、駅近の一等地で店名が平仮名の場合はプライオリティを下げても良いと思い直した一杯でした。