レビューやランキングで探す、日本全国ラーメン情報
店主の次なる挑戦は、理想の豚骨魚介か。今までにないこの爽やかな豚骨魚介に求道者の神髄を見た。ラーメンを食べに北千住に来ています。いえ、マタドールではありません。中華そば つけそば こばやし。これが本当のお店の名前です。移転リニューアルからだいぶ時間が経ってしまいました。ようやくごあいさつに来れたという感慨を抱いて、開店20分前から店の前に立ちました。店の構えは地味に民芸風な引戸メインでかなりこじんまりしている印象。場所を知らなければ通り過ぎるだろうなあ、と陳腐な感想が脳裏をかすめます。店の前に自転車が1台。店主が“出勤”に使っている自転車でしょうか。戸がわずかに隙間を残し、店内では店主が最後の掃除をしている様子が見てとれます。実に丁寧に丁寧に、ゆっくりとしたリズムでカウンター周辺を磨き上げていて。店主は、京成立石で麺食堂Xという手延べ麺のラーメン屋を営んでいました。両手を使って麺を延ばし、1本が2本に、2本が4本に、と中国古来のやり方で極上の麺を提供していました。麺を台にどすんどすんとたたいて鍛え、しなやかな麺に腰をつけていく。相当の重労働で、腕周りの筋肉を酷使する麺打ちです。その店主があっさりと麺食堂Xを閉鎖し、聞くところによれば地元である北千住に店をオープンさせました。その後の動向をサイトで注視しておりましたが、ウリの手延べ麺はやめて、どうやら新しいタイプの豚骨魚介スープのラーメンを始めた様子。麺は、手延べではないが自家製麺。あの店主のことですから、麺には絶対に気合が入っているはず。麺食堂Xで見かけた店主の印象から、物静かで何事も深く追求するタイプ、とワタクシのなかでは分類しております。そっか、手延べ麺の追求は卒業なんだ。それで、お次は、食べたいラーメン。飲みたいスープの追求なのかな。これは、こちらの好奇心を奮い立たせるに余りあるテーマです。麺食堂Xの店主は、どんなラーメンが好みなんだ。開店時間定刻。中から店主が出てきて、少しはにかんだ表情で、お待たせいたしましたの一言。戸の中に入ると、せま!右手に券売機。中に入って一歩目に横にカウンター席があって、端から端までを使って、5席。券売機の前の席なんかは、お気の毒、っといったスペースですね。それに対し、厨房はそこそこ広いです。カウンター席の前に厨房が広がってますが、カウンター席の面積の10倍?くらいでしょうか。いかにも店主の考えが出てるレイアウトだと思いました。先ずは、調理。当然でしょう。ビジネス、二の次。普通ならですよ、厨房をもっと狭くして券売機側に縦に長くカウンター席を作るでしょうね。手前も利用してL字にすれば、8席10席位入るのでは。券売機も店主らしさぷんぷん。ボタンがあるのは、中華そば(700円)(塩)中華そば(700円)つけそば(800円)大盛り(100円)ご飯(100円)領収書すごいねえ。つまり、ラーメンで使うけど、めんまやチャーシューのトッピングは不可なんですね。そもそも、味玉もない。へ~え、です。それでは、中華そばで。席に座って店主の所作を見て待ちます。いやあ、思った以上に丁寧な作業ぶりです。すべてがきちっとしてます。魚介出汁と豚骨出汁は既に作られていてプラ容器の中に凝固されてストックされているようです。丁寧に分量を見ながらお玉ですくって、小なべに。2つの小なべを温めはじめます。ビニール袋に入っている自家製麺を秤で計量。1本まで正確に計量。う~む。テボに入れて茹で開始。その間、チャーシューの準備。カットしたものを穴あきの小さなお玉に1個1個乗せて。そうすれば、麺上げのあと無駄時間なしにささっとトッピングできる、と。スープは2鍋ともあったまったようで。スープは最初に正確な量で魚介を丼に入れて。次にまたまた正確に豚骨を丼に足していく。つまり、丼の中でWスープにしていくんですね。魚介と豚骨、どっちが先かはちょっと忘れてしまいましたが、店主の考えでは絶対にどっちかが先じゃなければならない法則があるんでしょうね。こんなにゆっくりで麺はオーバーボイルしないの?と心配してましたが、丼にスープを張り終わるとおもむろにテボを引き上げてこれまた丁寧な湯切りに入ります。麺茹で時間はカン?と思っていたら、チチチとタイマーがなって。あの所作が秒単位で正確にやられているとは。配膳。おお、すっげえスープ。その色と泡立ちに一気にテンションがあがります。でも、じみ~~。こんな地味なラーメンって今どきないっすよ。ここにも、店主の考えが色濃く出てると思いました。ラーメンって、こういうんだよ、って。形じゃないって。たまらず、スープから。いやああ、すごい。こういう豚骨魚介、初めてです。もう豚骨魚介の時代は終焉を迎える寸前だと思ってますが、このタイプはなかったですねえ。まず、豚骨ですが、めちゃめちゃ濃厚な味が抽出されているんですが、どろどろじゃないんです。むしろ、すっきりとライトな感覚かなあ。とっても不思議です。豚骨らしさを感じさせずに、長所である旨味は溢れている。豚骨臭、ありません。粘度がわずかにあって、とってもクリーミーな感じですね。粘度も自然のもので、じゃがいもなどのデンプンを使ったいやらしいべジポタの味とは全く違います。いやあ、実にうまい。この豚骨のスープ取りに、下処理も含めてどのくらいの手間、時間をかけているんでしょうね。まさに求道者です。そして、合わせた魚介スープ。これも、実にライトな魚介で、これでもか煮干全盛のアンチテーゼのようです。ライトだけどしっかり取られた魚介はメインが鰹でしょうか。必要な魚介出汁はきっちり入っているといった使い方です。かえしは全く見当がつきません。弱めに使っている、これは誰でも分かります。何かありそうな味わいですが、何の味だったか思い出せません。このスープの主役はこの何だかわからないカエシなんでしょうか。店主にお訊きしたら、普通ですよ、なんて言われそうですが、実際そうでなくても。麺。中細ストレート。これもまた実に風味が良くて、しっかりした小麦感があるいい麺です。かために茹で上げられ、味わうのにはピンポイントのどんぴしゃでしょう。スープとのバランスも実にいい。ずっと食べ続けたい麺ですね。つけめん、もおもしろそうだな。チャーシュー。この手で来ましたか。普通のチャーシューは頭にないようです。やわらかですが、食感は残してます。チョー薄味。うまし。めんまも、チョー薄味。大好きなタイプ。こういうラーメンが作りたかったんですね。1行程1行程に神経を行き届かせ。目標に向かっては手間暇を惜しまず。ラーメン道(どう)をあゆむ求道者。帰りがけにどうしても訊きたくなりました。『とってもおいしかったです。麺食堂からのリニューアルな味に驚きました。将来、もう一回くらい、リニューアルはあるんでしょうか?』にっこり笑った店主、ない、との回答でしたが、いえいえ、とても信じられる答えではないと思いました。この店主、まだまだ新しいことをやってみたくなる。そう信じてお店を後にしました。
こんばんは。 此方が先日言っていたお店ですね。 北千住。遠くないですよ。行ってみます! 行列さんにサンジのつけ麺食べてもらいたいなぁ。 今日も行ったんですけど、満点。毎回満点。
どもです! ナイスビジュアル♪ 先日、マタドールへ千住訪問したのですが 次回の千住はこちらで決まりです(^^)
ラーメンを食べに北千住に来ています。
いえ、マタドールではありません。中華そば つけそば こばやし。これが本当のお店の名前です。移転リニューアルからだいぶ時間が経ってしまいました。ようやくごあいさつに来れたという感慨を抱いて、開店20分前から店の前に立ちました。
店の構えは地味に民芸風な引戸メインでかなりこじんまりしている印象。場所を知らなければ通り過ぎるだろうなあ、と陳腐な感想が脳裏をかすめます。店の前に自転車が1台。店主が“出勤”に使っている自転車でしょうか。戸がわずかに隙間を残し、店内では店主が最後の掃除をしている様子が見てとれます。実に丁寧に丁寧に、ゆっくりとしたリズムでカウンター周辺を磨き上げていて。
店主は、京成立石で麺食堂Xという手延べ麺のラーメン屋を営んでいました。両手を使って麺を延ばし、1本が2本に、2本が4本に、と中国古来のやり方で極上の麺を提供していました。麺を台にどすんどすんとたたいて鍛え、しなやかな麺に腰をつけていく。相当の重労働で、腕周りの筋肉を酷使する麺打ちです。
その店主があっさりと麺食堂Xを閉鎖し、聞くところによれば地元である北千住に店をオープンさせました。その後の動向をサイトで注視しておりましたが、ウリの手延べ麺はやめて、どうやら新しいタイプの豚骨魚介スープのラーメンを始めた様子。麺は、手延べではないが自家製麺。あの店主のことですから、麺には絶対に気合が入っているはず。
麺食堂Xで見かけた店主の印象から、物静かで何事も深く追求するタイプ、とワタクシのなかでは分類しております。そっか、手延べ麺の追求は卒業なんだ。それで、お次は、食べたいラーメン。飲みたいスープの追求なのかな。
これは、こちらの好奇心を奮い立たせるに余りあるテーマです。麺食堂Xの店主は、どんなラーメンが好みなんだ。
開店時間定刻。中から店主が出てきて、少しはにかんだ表情で、お待たせいたしましたの一言。戸の中に入ると、せま!右手に券売機。中に入って一歩目に横にカウンター席があって、端から端までを使って、5席。券売機の前の席なんかは、お気の毒、っといったスペースですね。それに対し、厨房はそこそこ広いです。カウンター席の前に厨房が広がってますが、カウンター席の面積の10倍?くらいでしょうか。いかにも店主の考えが出てるレイアウトだと思いました。先ずは、調理。当然でしょう。ビジネス、二の次。普通ならですよ、厨房をもっと狭くして券売機側に縦に長くカウンター席を作るでしょうね。手前も利用してL字にすれば、8席10席位入るのでは。
券売機も店主らしさぷんぷん。ボタンがあるのは、
中華そば(700円)
(塩)中華そば(700円)
つけそば(800円)
大盛り(100円)
ご飯(100円)
領収書
すごいねえ。つまり、ラーメンで使うけど、めんまやチャーシューのトッピングは不可なんですね。そもそも、味玉もない。へ~え、です。それでは、中華そばで。
席に座って店主の所作を見て待ちます。いやあ、思った以上に丁寧な作業ぶりです。すべてがきちっとしてます。魚介出汁と豚骨出汁は既に作られていてプラ容器の中に凝固されてストックされているようです。丁寧に分量を見ながらお玉ですくって、小なべに。2つの小なべを温めはじめます。ビニール袋に入っている自家製麺を秤で計量。1本まで正確に計量。う~む。
テボに入れて茹で開始。その間、チャーシューの準備。カットしたものを穴あきの小さなお玉に1個1個乗せて。そうすれば、麺上げのあと無駄時間なしにささっとトッピングできる、と。スープは2鍋ともあったまったようで。スープは最初に正確な量で魚介を丼に入れて。次にまたまた正確に豚骨を丼に足していく。
つまり、丼の中でWスープにしていくんですね。魚介と豚骨、どっちが先かはちょっと忘れてしまいましたが、店主の考えでは絶対にどっちかが先じゃなければならない法則があるんでしょうね。こんなにゆっくりで麺はオーバーボイルしないの?と心配してましたが、丼にスープを張り終わるとおもむろにテボを引き上げてこれまた丁寧な湯切りに入ります。
麺茹で時間はカン?と思っていたら、チチチとタイマーがなって。あの所作が秒単位で正確にやられているとは。
配膳。おお、すっげえスープ。その色と泡立ちに一気にテンションがあがります。でも、じみ~~。こんな地味なラーメンって今どきないっすよ。ここにも、店主の考えが色濃く出てると思いました。ラーメンって、こういうんだよ、って。形じゃないって。
たまらず、スープから。いやああ、すごい。こういう豚骨魚介、初めてです。もう豚骨魚介の時代は終焉を迎える寸前だと思ってますが、このタイプはなかったですねえ。
まず、豚骨ですが、めちゃめちゃ濃厚な味が抽出されているんですが、どろどろじゃないんです。むしろ、すっきりとライトな感覚かなあ。とっても不思議です。豚骨らしさを感じさせずに、長所である旨味は溢れている。豚骨臭、ありません。粘度がわずかにあって、とってもクリーミーな感じですね。粘度も自然のもので、じゃがいもなどのデンプンを使ったいやらしいべジポタの味とは全く違います。いやあ、実にうまい。
この豚骨のスープ取りに、下処理も含めてどのくらいの手間、時間をかけているんでしょうね。まさに求道者です。そして、合わせた魚介スープ。これも、実にライトな魚介で、これでもか煮干全盛のアンチテーゼのようです。ライトだけどしっかり取られた魚介はメインが鰹でしょうか。必要な魚介出汁はきっちり入っているといった使い方です。
かえしは全く見当がつきません。弱めに使っている、これは誰でも分かります。何かありそうな味わいですが、何の味だったか思い出せません。このスープの主役はこの何だかわからないカエシなんでしょうか。店主にお訊きしたら、普通ですよ、なんて言われそうですが、実際そうでなくても。
麺。中細ストレート。これもまた実に風味が良くて、しっかりした小麦感があるいい麺です。かために茹で上げられ、味わうのにはピンポイントのどんぴしゃでしょう。スープとのバランスも実にいい。ずっと食べ続けたい麺ですね。つけめん、もおもしろそうだな。
チャーシュー。この手で来ましたか。普通のチャーシューは頭にないようです。やわらかですが、食感は残してます。チョー薄味。うまし。めんまも、チョー薄味。大好きなタイプ。
こういうラーメンが作りたかったんですね。1行程1行程に神経を行き届かせ。目標に向かっては手間暇を惜しまず。ラーメン道(どう)をあゆむ求道者。帰りがけにどうしても訊きたくなりました。
『とってもおいしかったです。麺食堂からのリニューアルな味に驚きました。将来、もう一回くらい、リニューアルはあるんでしょうか?』
にっこり笑った店主、ない、との回答でしたが、いえいえ、とても信じられる答えではないと思いました。この店主、まだまだ新しいことをやってみたくなる。そう信じてお店を後にしました。