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「TOKYO味噌らーめん【ハイカラ】」@麺や 七彩の写真評価:絶品。97点
まったく新しい味噌ラーメンを創出したといえる。

5回目の訪問である。
これだけ短期間に何度も通ってしまう店は珍しい。
しかも生活圏内から外れているというのにだ。
電車を乗り継いで都立家政に向かう。

カウンターのみの綺麗な店内。
奥には巨大な製麺機が鎮座している。
カウンター内では二人の店主が手際よくラーメンを作っている。

狙いは新メニューの味噌ラーメンである。
前回食べたのは先月末で、今月から正式メニューとなった。
若干変更もあるようだ。

レンゲでスープをひとくちすする。
この一口めで驚かされる。
味噌の甘い風味に乗って、牛の甘みが感じられる。
ラーメンには一般的に牛は使わない。
牛骨などを使うとくどくなってしまい、味のバランスが崩れるからだ。
しかし、牛の甘みが感じられるにも関わらず、
このスープからは舌に残るようなくどさは微塵も感じられない。
不思議に思って何度もスープを味見したあと、
どうにも耐えられずに、店主に質問してみた。
このラーメンには松坂牛からとった脂を浮かべてあるそうだ。
さらに小指の先ほどの豚の背脂が散りばめられている。
このふたつの脂分は実に調和がとれている。

スープベースは豚骨と地鶏だろう。
そして、今まで味わったこともない味噌がそれらを支配している。
「江戸甘」という特殊な味噌だそうだ。
とても甘みが強い。そして塩分が少ないため、
大量に投入してもスープが塩辛くならない。
そのため、一般的な味噌ラーメンより遥かに味噌味が濃い。
しかも、その濃さは出汁を包み込むような味であり、
素材の味を殺すような自己主張がない。

たいていの味噌は、自らの旨さで他の素材を圧してしまい、
バランス重視のラーメンにおいては不適切であるものが多い。
そうしてみると、この味噌はラーメンのために存在するような、
すばらしい一品だ。

麺は自家製の太麺だ。こしの強い多加水麺である。
一般的な札幌ラーメンは低加水麺なので、
これだけでかなり違いがある。
かなり頑丈な麺で、
切れるときにぶちっという効果音が聞えてきそうだ。

具は厚切りのチャーシュー。しゃきしゃきとしたもやし。
その上からパルメザンチーズの粉がかかっている。

どの素材もお互いを引き立てるようなよいバランスで、
食べ始めると止まらない美味しさがある。

これだけでもすごいのに、さらに別の椀が用意されている。
別注文で生卵とごはんを頼めるわけだ。
生卵は椀に割り入れ、よく混ぜる。
これにつけ麺の要領でどんぶりから麺をたぐっていただくのだ。

味噌味が濃いので、生卵につけても旨みが減じない。
これが、割ると黄身がつまめそうな濃い玉子である。
たまご好きにはたまらないほど美味しい。

麺を食べ終えたあとのスープにご飯を投入し、
残ったたまごもかけて、おじやにする。
もはや言葉もない。完全に食べ切ってしまった。

これほど美味しい味噌ラーメンは生まれて初めて食べた。
東京最高の味噌ラーメンと言っていいだろう。

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