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平日 薄曇り 12:40 先客6名 後客3名本日はBM歴の長いこちらへの初訪問を決め重い腰を上げた。なにせ地の利のない場所なので何かのついでとなる事は奇跡にも起こらないはず。前回、最寄り駅の千歳船橋に来た時は新店の清湯醤油系に惹かれてしまいこちらを後回しにしてしまったのだ。少し遅く起きてしまったので開店前の先着は無理な時間なのでゆっくりと時間をかけてバスで向かう事にした。渋谷駅から東急バス 渋23系統 祖師ヶ谷大蔵行に12時前に乗車。246から農大前を経由して30分程で最寄りのバス停 桜丘五丁目に着いた。ここからは歩いて数分で店の清廉潔白な看板が見えてきた。しかし店頭は確認できず営業しているのかも分からず人の気配のなさに臨時休業が頭をよぎる。入口が建物の陰になっているので目の前に着くまで不安なままだったがオープンの看板と店内の客を確認してホッとして入店。しかも空席もあり券売機でお題を購入する。せっかくなので欲張り心に火がつきワンタン麺に味玉まで追加してしまった。しかし無化調との事前のアナウンスがあればこその信頼感がそうさせたのだ。カウンターに座り店内を眺めると二人体制での切り盛りでご主人が調理を担う。店内は心地よい煮干し香が満ちて清潔感のあるカウンターは食べる前から食欲を刺激する。お二人のさりげない心遣いを受けながら待つ事5分程で我が杯が到着した。高台が高く切られた白磁の器の中の姿は煮干し系には珍しく高貴なスタイルを見せる。バランス良く配置された具材の中でもワンタンの尾ひれの流れる向きまで揃えられ、高く盛られた青ねぎに至るまで完璧な容姿だ。店内の様子からラーメンの見た目までは満点の仕上がりだが採点には考慮しないと決めているので気持ちをフラットにして味と向き合う。まずは煮干しの銀皮が微細に輝く朽葉色のスープをひとくち。先陣を切るのは香ばしい煮干しの香味。苦味ではなく香味だ。こちらの店のすごい点はカウンターのウンチクにスープの素材のほとんどを書き揃えているところだ。細かな食材は省かれているが主要な材料は明記してある。その中に燻製イワシがあるのでそれ由来の香味が先頭に立っていた。その後には穏やかな煮干しの旨みが支え、豚ゲンコツからは力強いコクと旨みを引き出す。そこにサッパリとした鶏の旨みを補うために丸鷄や鶏ガラではなく鶏モミジを用いるあたりの組み合わせが見事に計算されている。醤油ダレもエッジやキレを全く感じさせないのは醤油選びのセンスとしか言いようがない。煮干し系スープとしては私にはパーフェクトでこんな設計図が存在するとは思いもしなかった。興奮のまま麺を食べてみる。生麺では色白の中細ストレート麺は50秒ほどの茹で時間で引き上げられても美白は健在だ。低加水ならではのしつこさのない歯切れの良さが効いている。食べ始めはスープを含まない小麦主導の麺のうまさを楽しめ、時間経過とともにスープで膨らんだ一体感のあるうまさを体験できる自在でツーウェイな麺だ。具材は鶏ムネ肉と豚肩ロースの低温焼豚が一枚ずつ。鶏ムネ肉は肉厚でしっかりと筋肉の繊維を噛みしめる事ができ下味のソミュール液のスパイスが効いているので中式でも日式でもなく欧式なイメージだ。豚肩ロースはロゼ色で色気があるが食べ応えは男らしく肉々しい。レア感に重きを置いていないのでしっとりしながらも噛み切ることが出来る私の理想のレアチャーシュー。アンチ派なのにくぎ付けになってしまった。下味も良くほのかな薫香がアクセントになっている。世の風潮ではアクセントを強調しすぎて主旋律まで変えてしまうような使い方が多いがこちらはそれとは違っていた。ワンタンは餡の大きめな日式だが鮮度の良い豚挽餡をしっかりと練り柔らかな食感。爽やかな生姜が程よく効いて、それを包み込む皮はとろけるような舌触りで喉の奥へと滑り込んで行く。ワンタン好きにはたまらない四個入り。追加した味玉は驚異の仕上がりを魅せる。本当に薄味なのだが黄身へと浸み込んだ塩気が黄身の甘味を爆発させている。コクがあるのに強くない辺りは久しぶりに出会った味玉界のプリンスだ。薬味の青ねぎも切り立ての鮮度を守って水々しく爽やかな香りからは質の良さが伝わってきた。煮干し系には定石の玉ねぎではない点もスープの設計図に関係しているのだろう。私には青ねぎの方がしっくりとする。ここまで完璧に食べ進めて不満ひとつなかったが極太メンマだけが残念な出来だった。コリッとしながらも解けていく食感は良く、味付けも出過ぎない加減が自然で良かったのたが薄味のせいでナトリウム系の臭いがメンマ自体に残って噛むたびに不快な臭いが滲み出てきた。乾燥メンマの下処理のせいだろうが唯一の残念な具材だった。久しぶりに特製ばりの具だくさんなラーメンだったが瞬く間の完食完飲だった。食事中にご主人と客の会話の中で「この時間に空いてるの珍しいね」とあったが昼過ぎですんなり入店できるレベルのラーメンではないと思った。確かに今にも雨が降ってきそうな空なので駅から遠いこちらは天気の影響を受けて本日だけ空いてたようだ。そんな事を思いながら私の煮干し系店のレギュラー化を決定し近々の天気の悪い日を狙って再訪してみようと思った一杯でした。
本日はBM歴の長いこちらへの初訪問を決め重い腰を上げた。なにせ地の利のない場所なので何かのついでとなる事は奇跡にも起こらないはず。前回、最寄り駅の千歳船橋に来た時は新店の清湯醤油系に惹かれてしまいこちらを後回しにしてしまったのだ。
少し遅く起きてしまったので開店前の先着は無理な時間なのでゆっくりと時間をかけてバスで向かう事にした。渋谷駅から東急バス 渋23系統 祖師ヶ谷大蔵行に12時前に乗車。246から農大前を経由して30分程で最寄りのバス停 桜丘五丁目に着いた。ここからは歩いて数分で店の清廉潔白な看板が見えてきた。しかし店頭は確認できず営業しているのかも分からず人の気配のなさに臨時休業が頭をよぎる。入口が建物の陰になっているので目の前に着くまで不安なままだったがオープンの看板と店内の客を確認してホッとして入店。しかも空席もあり券売機でお題を購入する。
せっかくなので欲張り心に火がつきワンタン麺に味玉まで追加してしまった。しかし無化調との事前のアナウンスがあればこその信頼感がそうさせたのだ。
カウンターに座り店内を眺めると二人体制での切り盛りでご主人が調理を担う。店内は心地よい煮干し香が満ちて清潔感のあるカウンターは食べる前から食欲を刺激する。お二人のさりげない心遣いを受けながら待つ事5分程で我が杯が到着した。
高台が高く切られた白磁の器の中の姿は煮干し系には珍しく高貴なスタイルを見せる。バランス良く配置された具材の中でもワンタンの尾ひれの流れる向きまで揃えられ、高く盛られた青ねぎに至るまで完璧な容姿だ。店内の様子からラーメンの見た目までは満点の仕上がりだが採点には考慮しないと決めているので気持ちをフラットにして味と向き合う。
まずは煮干しの銀皮が微細に輝く朽葉色のスープをひとくち。先陣を切るのは香ばしい煮干しの香味。苦味ではなく香味だ。こちらの店のすごい点はカウンターのウンチクにスープの素材のほとんどを書き揃えているところだ。細かな食材は省かれているが主要な材料は明記してある。その中に燻製イワシがあるのでそれ由来の香味が先頭に立っていた。その後には穏やかな煮干しの旨みが支え、豚ゲンコツからは力強いコクと旨みを引き出す。そこにサッパリとした鶏の旨みを補うために丸鷄や鶏ガラではなく鶏モミジを用いるあたりの組み合わせが見事に計算されている。醤油ダレもエッジやキレを全く感じさせないのは醤油選びのセンスとしか言いようがない。煮干し系スープとしては私にはパーフェクトでこんな設計図が存在するとは思いもしなかった。
興奮のまま麺を食べてみる。生麺では色白の中細ストレート麺は50秒ほどの茹で時間で引き上げられても美白は健在だ。低加水ならではのしつこさのない歯切れの良さが効いている。食べ始めはスープを含まない小麦主導の麺のうまさを楽しめ、時間経過とともにスープで膨らんだ一体感のあるうまさを体験できる自在でツーウェイな麺だ。
具材は鶏ムネ肉と豚肩ロースの低温焼豚が一枚ずつ。鶏ムネ肉は肉厚でしっかりと筋肉の繊維を噛みしめる事ができ下味のソミュール液のスパイスが効いているので中式でも日式でもなく欧式なイメージだ。
豚肩ロースはロゼ色で色気があるが食べ応えは男らしく肉々しい。レア感に重きを置いていないのでしっとりしながらも噛み切ることが出来る私の理想のレアチャーシュー。アンチ派なのにくぎ付けになってしまった。下味も良くほのかな薫香がアクセントになっている。世の風潮ではアクセントを強調しすぎて主旋律まで変えてしまうような使い方が多いがこちらはそれとは違っていた。
ワンタンは餡の大きめな日式だが鮮度の良い豚挽餡をしっかりと練り柔らかな食感。爽やかな生姜が程よく効いて、それを包み込む皮はとろけるような舌触りで喉の奥へと滑り込んで行く。ワンタン好きにはたまらない四個入り。
追加した味玉は驚異の仕上がりを魅せる。本当に薄味なのだが黄身へと浸み込んだ塩気が黄身の甘味を爆発させている。コクがあるのに強くない辺りは久しぶりに出会った味玉界のプリンスだ。
薬味の青ねぎも切り立ての鮮度を守って水々しく爽やかな香りからは質の良さが伝わってきた。煮干し系には定石の玉ねぎではない点もスープの設計図に関係しているのだろう。私には青ねぎの方がしっくりとする。
ここまで完璧に食べ進めて不満ひとつなかったが極太メンマだけが残念な出来だった。コリッとしながらも解けていく食感は良く、味付けも出過ぎない加減が自然で良かったのたが薄味のせいでナトリウム系の臭いがメンマ自体に残って噛むたびに不快な臭いが滲み出てきた。乾燥メンマの下処理のせいだろうが唯一の残念な具材だった。
久しぶりに特製ばりの具だくさんなラーメンだったが瞬く間の完食完飲だった。食事中にご主人と客の会話の中で「この時間に空いてるの珍しいね」とあったが昼過ぎですんなり入店できるレベルのラーメンではないと思った。確かに今にも雨が降ってきそうな空なので駅から遠いこちらは天気の影響を受けて本日だけ空いてたようだ。
そんな事を思いながら私の煮干し系店のレギュラー化を決定し近々の天気の悪い日を狙って再訪してみようと思った一杯でした。