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2020年2月18日の大崎裕史の今日の一杯

東京都新宿区西早稲田

【期間限定】山形手もみラーメン(こってり)

「渡なべ」(高田馬場)で限定メニュー。
券売機に貼ってあるまま転記すると「山形手もみラーメン」並850円。
これだけだと私も行かなかったかもしれないが「山形県で人気のとあるお店をイメージして作りました」と書いてある。しかも「手もみながら、独特なゴワっとした麺が特徴」なんて言われたら、ラーメン好きなら“あるお店"を思い出してたまらなくなる。予定を変更してでも行くしかないでしょう。

「ナベラボ」(池袋)で提供していたメニューやここで出す限定は「ご当地インスパイア」が多い。店主の渡辺樹庵さんがいまだに現役ラーメンマニアだからこそできる匠の技。(そういやTwitterでこんな投稿が『【閉店のお知らせ】池袋「ナベラボ 池袋」は、物件契約終了のため、2月26日(水)で閉店します。』移転先を探しているようなのでぜひ復活して欲しい。)

しかし、ご当地を何軒か食べてるマニアなら気が付いていると思うが、毎回微妙に違う。その「違い」はダメな違いではない。彼はマニアであり続けながら経営者であり、商売人だ。そのご当地ラーメンを知らない人が食べても「おいしい」と思ってもらわなければならない。例えば「佐伯ラーメン」。彼の作品は上品すぎる。某店をベンチマークしてると思うが、その店に近づけることは彼なら簡単にできるはず。しかし、彼なりの哲学やこだわりで「渡辺流佐伯ラーメン」ができあがる。そしてこれもすこぶるおいしいのだ。

今回の「山形手もみラーメン」。某店インスパイアだと思うがいつものようにちょっと違う。作っていたのは長い間、彼の作品を作り続けている人なのでブレのハズがない。ということは「この味」でいったん完成なのだ。最近(というか昔から)米国ドラマにはまっているが、名作は「シーズン2」とか「シーズン3」が出ている。それと同じように「山形手もみラーメン シーズン2」が出るなら味濃いめバージョンをお願いしたいところだ。そういや「札幌ブラック」も食べ損ねているので「シーズン2」を期待している。1週間限定だと予定が付けられずに食べに行けないことが多いので。

それと出来上がりを待っているとき、他の人への提供時に「限定のこってり、お待たせ致しました」というのを聞いて「こってり」があるのを知った。あとで自分で撮った券売機の写真にもちゃんと書いてあった。危ない危ない、慌てて「私もこってりで」とお願いした。このメニューはこってり(背脂増し)がデフォだと思っていたくらいこってりが合う。
自家製の麺はよくできていた。メンマも好印象。チャーシューはあまり印象にない。(^^;

しかし、なんだかんだいってもおいしかった。山形のゴワっとした麺の某店が好きな人はあと数日間なので早めに行くことをオススメしたい。

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。