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見事、と言う他は無い。纏まった休暇が取れたので広島周辺を訪れたのだが、やはり地元の老舗には足が向く。食わずにオメオメ帰れまい。市電の電停から夜の天満川沿いをふらりふらりと歩けば、緑橋のたもとに小さな提灯が見えて来る。地味な装いは歴史に裏打ちされた自信の現れであろう。がらりと引き戸を開けて中に入ると、左手に黒い整理券箱がある。この店のメニューはラーメンとビールだけだ。チャーシューメンも無ければ大盛りすら無い。定期券サイズの整理券に記された番号に従って、整然とラーメンが運ばれる。しかし愛想が無い訳では無い。寧ろ店内は明るく、ラーメンを運ぶ女将も元気が良い。余計なものを省き、そして必要なものまでは省かない。この姿勢には詫び寂びの精神すら感じられる。さて肝心のラーメンだが、先に記した店の姿勢を体現するような完成度である。麺は中細ストレート、加水率は低めか。少し歯応えが残る程度の茹で加減は非の打ち所が無く、この麺がスープに良く絡む。スープは和歌山ラーメン風と思いきや、サラリとして臭みが全く無い。さりとて旨みが少ない訳でも無いのだ。具はチャーシュー、モヤシ、葱と極めてシンプル。そしてこのシンプルさが絶妙なトータルバランスに寄与している。逆にそれ以上の物などこのラーメンには不要だ。チャシューは歯応えのあるタイプで、小振りのものが数枚。モヤシは関東圏で一般的なものより細く、これまた小振りだ。茹でモヤシ特有の水っぽいベチャベチャ感が無く、これもスープに対して見事な相性である。私は東京近辺でこれに匹敵する豚骨醤油を口にした事が無い。普段豚骨系のスープを全て飲み干す事など全く無い私だが、気付けば空になった器の底をぼんやりと眺めていた。どうやらこの店の味に惚れてしまったらしい。
見事、と言う他は無い。
纏まった休暇が取れたので広島周辺を訪れたのだが、やはり地元の老舗には足が向く。食わずにオメオメ帰れまい。市電の電停から夜の天満川沿いをふらりふらりと歩けば、緑橋のたもとに小さな提灯が見えて来る。地味な装いは歴史に裏打ちされた自信の現れであろう。
がらりと引き戸を開けて中に入ると、左手に黒い整理券箱がある。この店のメニューはラーメンとビールだけだ。チャーシューメンも無ければ大盛りすら無い。定期券サイズの整理券に記された番号に従って、整然とラーメンが運ばれる。しかし愛想が無い訳では無い。寧ろ店内は明るく、ラーメンを運ぶ女将も元気が良い。
余計なものを省き、そして必要なものまでは省かない。この姿勢には詫び寂びの精神すら感じられる。
さて肝心のラーメンだが、先に記した店の姿勢を体現するような完成度である。
麺は中細ストレート、加水率は低めか。少し歯応えが残る程度の茹で加減は非の打ち所が無く、この麺がスープに良く絡む。
スープは和歌山ラーメン風と思いきや、サラリとして臭みが全く無い。さりとて旨みが少ない訳でも無いのだ。具はチャーシュー、モヤシ、葱と極めてシンプル。そしてこのシンプルさが絶妙なトータルバランスに寄与している。逆にそれ以上の物などこのラーメンには不要だ。チャシューは歯応えのあるタイプで、小振りのものが数枚。モヤシは関東圏で一般的なものより細く、これまた小振りだ。茹でモヤシ特有の水っぽいベチャベチャ感が無く、これもスープに対して見事な相性である。
私は東京近辺でこれに匹敵する豚骨醤油を口にした事が無い。普段豚骨系のスープを全て飲み干す事など全く無い私だが、気付けば空になった器の底をぼんやりと眺めていた。どうやらこの店の味に惚れてしまったらしい。